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👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
(今回、前置きと後書きがまあまあ長いのでめんどくさい方は飛ばしてもらっても大丈夫です!)
皆さんこんにちは。
今回は私、案内人が貴方をお話の終わりまで導きましょう。
勿論、ここで断ってくれてもいいんですよ?
この物語はあまりにも救いようが無さすぎる。
運命を選ぶことが許されていない。
…それでもこのお話の終わりまで見たいですか?
そうですか…では、貴方を導いて差し上げましょう。
⚠️注意事項⚠️
太中(太←中)BL
原作設定無視(設定捏造など)
切ない
太宰中也十五歳(ストブリ)の漫画のネタバレ
それから長い月日が経った、ある寒い冬のこと。
その日は風が冷たく、肌寒かった。
息を吐けば、つい触れてしまいたくなるような真っ白い白息が空中を泳ぐ。
「 幸せになれよ…」
俺は任務から帰り、自室に戻っていた。
そして今、太宰を自室に呼び出したところだ。
別に別れを告げる訳じゃない。
今日出ていくことくらい分かっているから
でも一つ、プレゼントしてやろうと思うんだ。
あいつがどこまでも続くこの闇の場所から抜け出せたんだ、織田のお陰で。
なら、祝ってやらねぇとな。
ガチャ
案外早く部屋に来た太宰はずっと暗い顔をしていた。
そしてあの時と同じ、ナイフのように鋭く、氷河の光を灯した瞳に俺を映した。
だが俺は怯まずにあいつに睨み返した。
俺はもう、あの頃とは違うんだ。
中也「太宰、一つ…いいか?」
太宰「何?」
視線が痛い。苦しい。目を合わせたくない。
でも、これでもう最後なんだ。
最後くらいしっかりしなくては。
中也「前から思ってたんだが…その黒いネクタイ。黒コートに黒ネクタイで葬式行く人みてぇだからやめろ。」
太宰「はぁ?」
中也「だから、これ。気に入ったらでいい。気に入らなかったら付けなくていいから…貰ってくれ。」
俺は先日に買った
深い青のループタイ
を太宰に渡した。
太宰「…分かった。それで、話っていうのはそれだけ?」
中也「あぁ、これだけだ。」
じゃあな、太宰
太宰「…」
パタン
あーあ、行っちゃった。
最後の会話がこれだなんて、なんだか嫌な感じ。
なんだろうな、この気持ち。
もっと話したかったっつーか…もっとあいつを慰められたら…みたいな。
中也「はは…っ、はははっ…」
中也「寂しいよ…ッ、太宰…っ」
ポタッ パタパタッ
それから4年の時が流れた。
俺にとっては長くて…苦しい日々だった。
あいつの事を思い出してしまったからさ。
当然、あいつはここを裏切った。
それからというもの、自分でもよく分からない感情が体を渦巻くようになった。
苦しい、悲しい、辛い、虚しい、寂しい。
どんな言葉を並べても違くて…言葉じゃ到底言い表せない。
手前をどれだけ想っていたのかを痛感した。
でも手前はもう振り向いてはくれないから、諦めるしかない。
いいんだ、これで。
もう…いいんだ。
俺はずっと… *人間*には戻れないだろうけど…それでいい。
俺は…元から人間じゃないんだから。
なぁ、そうだろ?
太宰。
俺は任務から戻り、首領に言われた。
「太宰君に会ってみないかね?」
俺は頭で考えるよりも先に首を縦に振っていた。
「ふふっ、それは良かった。今は地下牢に居るから、会って来なさい?」
そして現在、地下牢の入口まできている。
もう階段を降り始めている。
手前無しじゃ、俺は人間にはなれねぇ。
だからこれから先ずっと…
汚濁を使えば荒覇吐を呼び起こし、人間じゃない何かになってしまう。
でも、手前はいつも隣に居て、俺を人間に戻してくれた。
でも今はどうだ。
隣に俺を止めてくれた奴はもう居ない。
だからもしこれから先一度でも汚濁を使えば、俺はもう人間に戻ることは出来ないだろう。
なら今だけでも、 一人の人間として いさせてくれ。
相変わらず悪巧みかァ!
おかえりなさいませ。
いかがでしたか?
どこまでも報われない思いのお話でした。
ハッピーエンド?
この物語には存在しなかったみたいですね。
この世界には2つのエンド(終わり)しか存在しません。
今回のビターエンド、そしてもう1つは─。
もう1つのエンドを知りたいですか?
もし知りたいのなら、コメントで教えて下さい。
この物語の案内人が、貴方を導いてくれることでしょう。
それでは、私はここで。
ばいゆら。