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「ねぇ、数学で95点ってどうゆうこと?」
「何でこんな問題も分からないのよ」
「今日は夜ご飯抜きね。朝まで勉強」
地獄のような環境で生まれ育った
「お母さん…ごめんなさい、ごめんなさい…」
母親の期待に縛られ、その期待に応えられるように…と、勉強に漬け込む。
そんな日々だった。
時は経って6年後、俺は高校一年生になった
「今日から新しい学校ね。 友達なんて物は要らないのよ。荷物になるだけ。
良い?貴方は常に一位。トップでいるべきなの」
「…はい」
赤木冬馬、15歳
俺は県内トップの偏差値を誇る進学校、
朝日和高校へ特待で入学した。
俺はこの高校で指定校を取り、名門国立、東水大学へと進学することを期待されている。
「いってきます」
常にトップを走る。
それが、高一の俺の頭にしっかり刻み込まれている。
学校
「ここの担任を務める林だ、よろしくな、
お前らは受験が終わって、気が抜ける部分もあるかもだが、勉強を怠らないようにな」
高校生になった俺の中には「遊び」なんて物は無い。
淡々と時は進んでく
「凄いじゃないか!また学年一位だぞ!
このままいけば東水の指定も夢じゃない」
高校の範囲は、中学の時点で全て終わらせた
このテスト結果も、当たり前だ。
「え!赤木おまえ、全教科100点!?」
「…うん」
「すげぇ…俺なんてほら!30!赤点!w」
「…」
なんでそんな低い点数が取れるんだろう
そんな点取ったら、母親にどんな仕打ちを受かるか…
考えるだけで恐ろしくなる
「てかさー!勉強教えてくんね?この後ファミレスで勉強会するから!赤木も来ない?」
「…ごめん、行かない」
「あー、まぁ…忙しいもんな!しゃーない」
「なーんか冷たくない?赤木くんって。
私は話したことないけど」
「ん?そう?まぁー忙しいんだろ」
「…あんたはスポーツ推薦で入った身なんだからもっと頑張りなさいよ」
「ぎくっ」
友達なんて、荷物になるだけ
こんな教えのせいで,ろくに友達もできたことがない。
人との関わり方も分からない。
放課後にファミレスで勉強なんて
眩しい。羨ましい。俺も行きたい。
けど
そんなのお母さんが許してくれるはずもない
もう2度と誘ってもらえないだろうし、誘われても行けない。
苦しい
こんなの今まで何億回も繰り返したはず。
慣れないな
「ただいま」
「おかえり。前のテスト結果、返ってきたでしょう」
「はい」
「…そうね、この前に答案を見返したんだけど、記述のところ,もっと詳しく書けてたんじゃないの」
「先生の情けで正解になったんだろうけど、甘えてちゃいけないからね」
「…はい」
まだ靴も脱いでいないのに説教
これも慣れたもの
「…やっと部屋だ」
寝る時間も、起きる時間も決められている。
だから、この夕方の何も無い1人の部屋に、毎日新鮮に安心する。
「…はぁ」
コンコンッ
「…!はい」
「お母さん、少し出かけるから、しっかり家で勉強してるのよ」
「…はい」
珍しくも、お母さんが家を空けた。
「家に…俺…1人」
ちょうど良いと思った
このタイミングで、もう死んでしまおうかな
咄嗟にその考えが浮かんでしまうほど、
俺の心は追い詰められていた。
早く楽になりたいという一心で、ずっと死ぬことを夢見ていた。
やっと今日その夢が叶う気がして
いや、叶うんだ
早く準備をしよう。
「久々に親の許可なく家を出たな」
「さむ…」
気のせいか、夕方の光が綺麗で
今日しかない、という思いが加速した
しばらく外を散歩した
こんなに綺麗だったっけ、外
あー楽しい。
こんな時間がずっと続けば良いのに
でも、続かないなら___。
こことかいいな
俺は橋を渡ると見える湖に飛び降りることにした。
すごく綺麗だ
来世は幸せになれますように
そんな願いを込めながら
柵を登ろうとした 。
「そこの兄ちゃん何してん?」
「…!」
「ここの景色が綺麗すぎて飛び降りたくなった? 危ないよー死んじゃうw」
死のうとしてんだよ
「今は誰もいないけどさ、ここよく景色見に来るお客さんさんいっぱいいるんだよね。
急に飛び込んだら皆びっくりしちゃうよ?」
なんだこいつ…
派手な髪…ギラギラしたネックレス付けて…
人生楽しんでるんだろうなって感じの見た目
今、そういうのが一番頭に来る
「目ぇこわー、睨まないでよ笑笑」
「邪魔しないでくれ、
もういいんだ、誰にどう思われたって。 あんたに関係ない、 俺の気持ちだって知らないだろ」
「知らないよー他人だもんw」
「っだからもうほっとけって…!」
「やーだね」
グイッ
「…っ!」
「ねえね、ウチ来ようよ」
「はなせっ…!」
体力が無いせいで力が出ない…
抵抗っ…できない…
…
「あ、起きた
急に静かになったと思ったら気失っててビビったわw死んでなくてよかったー」
「…ここは…」
「おれんちー、ゆっくりしてってねん」
こいつ…
「っ…帰る」
なんなんだこいつ
制服着てんだから絶対未成年だって分かってるはずなのに連れ込むとか
そう言う趣味な奴にしか見えない、
危険すぎる
「どこに逃げんの?」
「……」
「帰るとこなんて無いんじゃない?」
「っ…!」
「だからって未成年を家に連れ込むな!
つ、通報してやる!」
「…あれ、け、携帯…」
「あーごめんw通知うるさいからさぁ、壊しちゃったー」
「………は?」
「流石に怒る?笑」
「……通知…?お母さん…から…?」
「…ん?まぁーお母さんって書いてたね、電話20回ぐらい来てた」
「…え……」
どうしよ 怖い
もし家に戻ったら その時は
「っ…」
「だからさー、俺の家にいなよ。
全てから解放してさ、楽しい思いいっぱいさせてやるよ?」
「だっ…だから俺は…」
もし、家に帰って…帰ったら…
怒られるどころじゃ…ない……
「なーんで泣いてんの?
俺心配になっちゃうなー」
どうしよう、どうしようどうしよう…
「っはぁ…はぁ…っはぁはぁ…」
「っ……
おにい…さん……」
「んー?」
「ここ…に…いさせてください….…」
今俺に残されてる選択肢は…
「…んー笑笑」
「いいよ、その代わりに」
「その表情、 絶対俺以外に見せちゃダメね」