これは、山奥にひとりぼっちの狐に出会う少年のお話______
「」→類
『』→司
[]→その他
()→心
年齢操作やら狐やらいろいろある
🌟🎈狐パロ(のような何か
地雷さんはそっと閉じましょう
『今日は母さんたち、帰ってこないのか…』
真っ暗な部屋で、司はぽつりと呟いた
司には妹がいる。妹は病気がちで、見舞いに行っている両親が帰ってこないこともよくあった
『…つまんないな』
そう呟き、司は自分自身に驚いた。今までそんなふうに思うことなんてなかったのに
今までは翌日両親が帰ってくるまでおとなしく部屋で待っていたが、どうも今日はそんな気分にはなれそうになかった
ここ最近、妙な噂が村を巡っていた
村の奥の方にある森、そこをずっと進んでいくと、神社がある
その神社には、絶対に入ってはならない。なぜなら_______
______昔この村では、神社に祀られる狐の神に生贄を捧げていたらしい
狐の神は、その生贄を自分の食糧にしたり、奴隷にしたりすると言われている
また、近付いてきたものも、生贄と同じようにされてしまうという教えがあった
そこまでは、今までもあった話だ。妙な噂、というのは
________面白がって近づいた若者は皆、森のどこにも、神社など存在しなかった、と言うのだ。
最初は誰もが嘘だと思い、それで終わらせた
だが、他に確かめに行った者も皆、口を揃えてなかったというのだ
そんな神社の存在が、司は気になって気になってしょうがなかった。親がいない今が、それを確かめる絶好のチャンスなのだ。行く他ないだろう
『行こう』
司は即決した
「ふう…今日もうまく隠し切れた…流石にこの時間なら人間はみんな寝てるだろうからね、ちょっと休める…」
類は狐だ。正確にいえば、狐の神、ここ、神代神社に祀られる神だった
類は疲れていた。ここ最近、やけに森に入ってくる人間が多いのだ。しかも、その殆どが類のいる神社を探している人間だった
類はなるべく人間に出会わないよう、神社を魔法で隠していた。だが、魔法を使うのには体力を使うのだ。毎日人間が入ってくるものだから、体力の消耗が半端じゃない
「はぁ…疲れた…今日はもう寝…」
ガサガサガサッ
「!?しまった、まだ体力が万全じゃ…」
ガサッ
『…ぁ』
「…?子ども…だから気づかなかったのか…」
狐の神は子供に弱い。子供が森に入ってきても気付けないのだ。そのため、各地の神社では子供による悪戯が多発しているらしい
「えっと…キミ、ここは危ないから、お家にお帰り、ね?」
『………』
「えっと…」
(なんなんだろうこの子、早く帰ってくれないかな…)
「ほら、早く帰らなきゃお母さんたちが心配するよ?」
『ビクッ』
「…?」
『ポロポロ』
「え゛っ!?ご、ごめんね、何か変なこと言ったかな…?」
『…っちがう…おれ、おうちにかあさんたちいないから…』
『それにかあさんたちがしんぱいなのはさきだから、おれじゃない…グスッ』
「……そう…」
(さき…兄弟だろうか、家にいないってことは…抜け出したか、何か事情が…)
『さきはな…びょうきなんだ。それで、かあさんたちずっとさきのとこいってる…』
「そうなんだ。でも、家に帰ってきたとき、いなかったら…」
『やだ、帰らない』
「えっ?」
『おれここにいたい…』
「え…そうは言ってもね…難しいんだよ…」
『やだ…帰りたくない…』
「…キミの名前は?」
『!つかさ。天馬司!』
「司くんね、よろしく」
『パァァァァお前は?なまえ』
「僕?僕に名前なんてないよ?」
『えっ』
「じゃあ…キミが僕に名前をつけてよ。その名前を僕が気に入れば…ここに住んでも構わないよ」
『!じゃあ…』
『あ…!』
(たしか、むかし、ゆめにでてきたおきつねさまがいってた…なんだっけ…)
[やっほ〜!お狐様だよ♪ボクは少し遠くに住んでるんだけど…今日はキミにいい言葉を教えてあげようと思って♪]
[類は友を呼ぶ…ボクの好きな言葉だよ。覚えてれば良いことがあるかもね♪]
[キミもいつか、自分と似たいい友達が、できるといいね…♪]
『…そうだ、』
「ん、決まったかい?」
『ああ!類だ!』
「類…?」
『ああ!むかしな、夢に出てきた人が言ってて…類は友を呼ぶっていう言葉!の類!』
「類は友を呼ぶ…か。ふふっいいね、合格。これからよろしくね、司くん」
『!よろしくな!類!』
______次は誰に会えるかな
スクロールお疲れ様です〜♪
新連載ですがまじで全然更新しないと思います(おい
初めてノベルで物語書きましたがいいですね〜
次回が出れば見てくださると嬉しいです🌟
では、おつぴよです🎈
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