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ゆゆ

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「俺さ、好きな人がいるんだわ。」
オンラインでの会議中、突然告げられた勇斗の言葉にメンバーの4人はポカンとして、それぞれの画面に映る勇斗を見ることしかできなかった。
しばらくの沈黙ののち、
「あ、そうなんや~、おめでとう(?)」
あまり興味がなさそうに太智が声をかける。
「うん。ありがとう。」
舜太がにこにこというよりは、にやにやしながら勇斗に訊ねた。
「それで、好きな人って誰なん?」
「ん~、まだ内緒。」
「なんやそれ!今言うんちゃうんかい!」
舜太からのツッコミにご機嫌そうに勇斗が笑う。
「なんで急にそんな話したの?」
柔太朗の質問に一呼吸おいて、勇斗が少し考えてから答え始めた。
「ん~。なんかさ…。今までもそうだけど、これからもっとスキャンダルとかご法度になってくるでしょ?でもさ、普通に生きてたら、そりゃ恋もするじゃん?今まで、この気持ちを見ないフリして、目標の為に何振り構わず走ってきたけどさ、やっぱり好きなもんは好きって気づいちゃったのよ。諦めたくないなって思っちゃってさ。」
急に一人語りを始めた勇斗のテンションに周りは置いてけぼりをくらう。
そんな空気はお構いなしに勇斗は続けた。
「俺にとってグループの目標は最優先事項。それはこれからも変わらない。そこがもちろん一番大事。でも…、これ以上この気持ちを伝えなかったら、いよいよ本当に叶わないような気がしてきてて…。」
話しながら、勇斗は少し声を落とした。
「だから、もうさ。これからはこれからって考えて、好きな気持ちがないことにするの、一旦やめようと思って。みんなには迷惑かけるかもだから、先に言っときたくてさ。」
真剣なその様子にようやく勇斗の本気度を理解した4人は、それ以上茶化すことなく勇斗の言葉を聞いていた。
「ということで。リーダー、これからよろしく。」
「……。おれ?!」
急に話題を振られた仁人は、色々なことを考えながら勇斗に励ましの言葉を選ぶ。
「まぁ、節度ある大人の行動の範囲内で、頑張ったらいいんじゃないですか。」
勇斗は微笑んで「さんきゅ」と小さく頷いた。
コメント
1件
あらためて読み直すと、勇斗が「諦めたくない」って言い切る場面がすごく響きましたね。アイドルとしての目標と、人間としての恋心の間で葛藤して、それでも「伝えなきゃ叶わない」って覚悟を決めた勇斗の強さが伝わってきました。リーダーの仁人が「節度ある大人の行動の範囲内で」って、真摯に受け止めつつ優しく線引きしてくれるのも、いい距離感だなあと。この4人の関係性が一気に好きになりました。続きが気になります!