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「ここはどこだ…?」
「ん…?この手錠と足枷は一体…。」
「目が覚めましたか?」
「っ…じゃあ、ここはお前らの…。」
「私たちの屋敷です。随分と野蛮なことをしてくれましたね……琉生を取り戻すために。」
「琉生がここにいるのですか…?」
「お前ら…さっきのこと覚えていないのか…?」
「たしか…黒鬼院様に琉生を探すよう言われて…」
2人とも先ほどのことが嘘のように落ち着いている。
「あのとき…屋敷を出るとき、何か呪文のようなものをかけられて……。」
「それって僕を殺せっていう命令だったんじゃない?」
「琉生!」
「2人とも、僕のせいでごめん…。」
「お前だけの責任じゃない。俺らが黒鬼院様に背いたんだ。」
「どういうこと…?」
「彼女がいなくなったことで、黒鬼院様は次々と代わりの女性を攫うように私たちに命令しました。ですが、黒鬼院様が望む女性はおらず……。私たちにも良心の欠片がありましたから、命令を…目的を諦めてほしいと言いました。」
「そしたら、お前らも逆らうのかって……呪文をかけられたのもその時だ。」
「仲良く話しているところ悪いけど、アタシたちにも教えてくれるかしら?その黒鬼院様のこと。」
「知ってどうする?」
「アナタたちも分かっているでしょう…これ以上隠せないことを。」
「俺らの条件をのんでくれるなら教えてやっても構わない。」
「条件…?」
「いいんですか、輝石。」
「どうせ俺らも琉生も殺されちまうんだ。もう隠す必要なんかねえよ。」
「そうですね……。」
「俺らを…ここで匿ってほしい。」