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#学園
大正
5,306
最近の結は少しだけ変わった。
前みたいに毎日ひろむへLINEを送ることはなくなった。
嫌いになったわけではない。
むしろ逆。
好きだからこそ、少し怖くなった。
ひろむには好きな人がいる。
それなのに、自分ばかり期待してしまうのが嫌だった。
ある日の放課後。
結は部活を終えて、スマホを確認した。
通知はない。
少しだけ寂しくなる。
でも、自分から送るのは迷った。
その時。
スマホが震えた。
ひろむからだった。
📱ひろむ「今日部活やった?」
結は少し驚いた。
📱結「はい、ありました」
📱ひろむ「お疲れ様」
📱結「ありがとうございます!」
短いやり取り。
でも、結は嬉しかった。
ひろむから話しかけてくれた。
それだけで十分だった。
次の日。
バスケ部の練習。
ごうきはひろむの様子を見ていた。
ひろむ「……」
ごうき「ひろむ」
ひろむ「ん?」
ごうき「最近スマホ見る回数増えたよな」
ひろむは少し笑う。
ひろむ「そう?」
ごうき「そう」
ひろむ「気のせいじゃない?」
ごうき「いや、絶対違う」
ひろむは何も言わなかった。
でも、ごうきにはわかっていた。
ひろむがだれかの返信を待っていることを。
その相手がだれなのか。
練習中。
1年生の後輩がミスをした。
後輩「すみません!」
ひろむ「大丈夫」
後輩「でも最近ミス多くて」
ひろむ「俺もあるよ」
後輩「先輩も?」
ひろむ「ある」
「だから練習するんやろ」
後輩「はい」
ひろむ「あと、前より絶対良くなってるから」
後輩「ありがとうございます!」
ひろむは笑った。
その姿を見ていたごうき。
ごうき「ほんま変わらんな」
優里「ひろむ?」
ごうき「うん」
優里「昔からあんな感じやもんな」
ごうき「……」
優里「ごうき??」
ごうき「なんでもない」
その日の帰り。
ごうきとひろむは二人で歩いていた。
ごうき「なあ」
ひろむ「ん?」
ごうき「結のことどう思ってるん」
ひろむは少し黙った。
ひろむ「どうって?」
ごうき「話してて楽しいとか」
ひろむ「楽しい」
ごうき「優しい子やなとか」
ひろむ「思う」
ごうきは少し苦笑いをした。
ごうき「即答やん」
ひろむ「なんで笑」
ごうき「いや」
「ひろむがそんな感じになるの珍しいから」
ひろむ「そう?」
ごうき「そう」
ひろむは少し考えた。
たしかに、結からLINEが来ると少し嬉しい。
学校で何してるのか気になる。
部活頑張ってるかなって思う。
でも、
それが何なのかはまだわからなかった。
夜。
結は優里に相談していた。
📱結「最近先輩から連絡来ること増えた」
📱優里「え、いいやん」
📱結「でも」
📱優里「好きな人のこと?」
📱結「うん」
優里は少し考える。
📱優里「ひろむってさ」
📱結「ん?」
📱優里
「だれにでも優しいけど、興味ないことにはそんなに自分からいかんと思う」
結「……」
📱優里「少しは気にしてるんじゃない?」
結は少し期待してしまう。
でもすぐに首を振った。
📱結「でもまだわかんない」
📱優里「うん、だから焦んなくていいと思う」
その頃。
ひろむはスマホを見ていた。
結とのトーク画面。
最後のメッセージ。
📱ひろむ「おやすみ」
それだけ。
なのに、
なぜか少し笑ってしまう。
ひろむ「なんでやろ」
自分でもわからない。
好きな人はいる。
その気持ちはまだ変わってない。
でも、
結と話す時間が嫌じゃない。
むしろ、
少し楽しみにしている。
そして、ごうきもまた気づいていた。
ひろむが少しずつ変わっていること。
それが嬉しいようで、
苦しい。
ごうき「俺、応援するって決めたのにな」
小さく呟く。
結が笑ってくれるなら嬉しい。
でも、その隣にいるのが自分じゃなくなるかもしれない。
そんな未来を考えると、胸が少し痛んだ。
コメント
1件
みぅです🤍🥀 今回のエピ、すごくじれったくて甘酸っぱかったです…! ひろむが結に無意識に連絡してたり、返信待ってる感じ、可愛いなって思いました。 あとごうきの「応援するって決めたのに」が切なすぎる…。好きな人の幸せ願いながら、自分は隣に立てないかもしれないって気づくの、本当に苦しいですよね。 この距離感がどう変わっていくのか、次が気になります🌙