♡ 日和 より 細道組 ( 💚🔖×🩵🖌) 小説
⚠︎ 惚薬 、💚→🩵 匂わせ 表現注意 💚視点
🩵🖌:『』
💚🔖:「」
mob:“”
私の鬼弟子___河合曽良くんが、 珍しく私を家に招待してくれた。
一体何を企んでいるのか、私に何をしでかすのか…そう考えながら家へ向かう。
「それにしても曽良くん…私を家に誘うなんて明日隕石でも降るんじゃ…」
そんな事を愚痴愚痴と零しながら、重い足を1歩、また1歩と踏み出す。
家に着き、曽良くんが気だるそうに挨拶(らしきもの)をする。
『げっ芭蕉さッ…いえなんでも、もう来たんですか芭蕉さん』
エプロンを腰に巻き、せかせかと支度をする曽良くんを見て私は尋ねる。
「そ、曽良くんげっとはなんだげとは…、ところで、なんで料理なんてしてるんだい?」
『はぁ”~~芭蕉さん、まだ分かんないんですか』
「まだって…何に?」
『だから僕が芭蕉さんに料理を作って“あげる”って言ってるんですよ』
弟子のくせに、そう誇らしげに真剣な顔で言ってくるので思わず吹き出しそうになった。
____がグッと堪える。曽良くんが構わず続ける。
『あ、芭蕉さん今から僕御手洗行きますけど“絶対に”台所には入らないでくださいね、約束ですよ』
そう“絶対”という部分を異様に強調して言い、気だるそうに去っていく背中をぼんやりと見ていた。
背中が遠くなり見えなくなるのを確認した後、ひっそりと息を潜め台所へ進む。
棚の上にはたくさんの調味料が置いてあり、とくに変わった様子は無い生姜焼きが置いてある。
冷蔵庫を開けると、中にひとつ瓶が置いてあり、こう書いてある。
“強力惚れ薬!どんな相手にも確実に1日以内に効果あります!!”
まさか曽良くん…私にこれを使おうとして、?___そんなわけないか、と台所を去る。
『芭蕉さん、遅くなってすみません。勝手に食べてていいですよ』
帰ってきた曽良くんが、長袖を捲り皿洗いを始める。私は恐る恐る料理に口を付ける。
…が、意外にも料理はただの生姜焼きだった。「曽良くん料理上手いね~、結構美味しいよ」と言うと
『結構、じゃなくてすごくって言ってください』
と訂正を食らう。ちくしょう弟子のくせに。
『それより芭蕉さん、なんか…その変わったところとか、無いんですか』
と言われる。やっぱり毒でも入れられているのだろうか。
「いや、特には…ただの美味しい料理だよ」
と言うと、『そうですか…』と零して『もう帰っていいですよ』と言う。
私は挨拶をし、帰って俳句でも書こうかな~と思い帰る。
この話にはまだ続きがある。曽良くん宅で発見された惚れ薬。
瓶のラベルには小さく片隅にこう書いてあった。
“既に使用者に気がある人物には、効果がありません。”
コメント
2件
効果がなかったと…フヘヘ( あれれ~ツンデレですか~???? てぇてぇいただいたぜぇ…