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今年は例年より夏が暑く、早かった。
昨年も暑かったが、こんなに早くはなかった。
最東の国と呼ばれる日本は年々四季が消えつつある。
「あっちぃ~」
「ほんとにね」
私達中学生にとって夏は敵、でも夏は好きだ。
夏は部活、青春の時期。だと思っている。
「みさとっち〜なんか今年夏来るの早くない?」
「そうだね、まだ6月始まってちょっとなのに、」
《セミが鳴いてる》
私と嵐華は偶然、声を揃えていった。
「ふふっ」
「あっはは揃ったね」
「今ならみんなおんなじこと言える気がする」
「だね」
[次ー。東風&西原ペアー]
「お、出番じゃん」
「真夏日なのに新人戦とか、」
「まま、あたし等勝てば勝ちだしぃ?テニスの双神と呼ばれたあたし等に勝てるやつはいないよ!」
「はいはい、さいきょーコンビは負け色無しってね」
私達は6月最後のダブルテニス新人戦、最終戦に挑んだ。
新人戦終わり、私達は学校最寄りのコンビニでアイスを買った。
「いや~完勝完勝、」
「あれはナイスだったね」
「マジであれは神プレイ」
「ははっ」
「みさとっちもナイスフォロー」
「ありがと」
「それにしても文化部はいいねぇ〜クーラー効いてるっしょ?」
「美術と吹部はクーラー無いらしいね」
「情通いいな~」
「文化部は文化部で蒸し焼き状態でしょ」
暑い夏の日、部活帰りのコンビニでアイスを買い、食べ歩く。
私達の夏が始まった。
帰り道では大量のヒグラシが騒いでいた。