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前年より、早い夏の訪れに驚きを隠せないまま一ヶ月ほどが過ぎた。
猛暑が続く日々に人々は汗を流し、動き続けている。
地球という球体の中で最東という矛盾を抱いた国は、例年と違う今に驚きを抱いていた。
今日”から”台風が直撃するらしい。この大雨もその影響だろう。
「よ〜快〜」
土砂降りの中、急いで自転車を走らせる俺に後ろから友人が声をかけてきた。
「雨やばくね?」
「だから急いでんだろ?」
「それもそうか、」
俺たちの親は朝早くから家に居ないため、車で送り迎えができない。俺たち1年の中でそういうやつは俺と来翔だけだったからシンパシーでも感じたんだろう。一番最初の友人は来翔だった。
「着いたぁ〜」
「ずぶ濡れだな、」
「着替え持ってきただろうな?」
「もちろん」
「ぱっぱと着替えて教室行こうぜ」
「おう」
台風が来るたびこうだ。どうにかならないだろうか、
[〜ということで台風にも別名がある。鹿嶋なんだか分かるか?]
「はっ!はい!、、、?」
[寝るんじゃないぞ〜]
「はい、さーせん、」
台風、確か白雨、だったか。
[それじゃあ山並どうだ?]
「はい。白雨です。」
[正解だ]
雨が強く地面に打ち付けると、地面が白く見える様を見て白雨と名付けたんだったな。
ふと、外を見ると来たときより雨が強くなっていた。
これは帰りが大変だ。
「おわー!快!速く!」
「俺は、運動部じゃ、無いから、体力、ねぇんだよ、」
「あ、快!付いてこい!」
「はぁ?」
俺は来翔の後について行った。
来翔に付いていき着いたところは最寄りのコンビニだった。
俺たちはそこでしばらく雨宿りをすることにした。
「ほれ、」
「お、サンキュー」
「金返すよ」
「ん?いいよいいよ。この間のお返しってことで」
「あー、あれなわかった。」
俺達はタオルで濡れた体をあらかた拭き、止まない白雨を眺め続けた。
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ヨㇿシくネ