テラーノベル
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kisi🔑🐍×ymoi🎤
注意
◇ご本人様には一切関係ありません
◇nmmnです
◇地雷&苦手な方はお早めにご退出
◇kisiの片思い色強め
◇この先、名前の伏せ字なし
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〈魁星目線〉
白い照明。
それに照らされた廊下。
僕はスタジオの廊下にある椅子に腰掛けている。
3SKMでの撮影を終え、何となく疲れた。
隣に鎮座する自動販売機で買った水を意味もなく振ってみたりしている。
遊征とネスは各々、この後配信あるとか、打ち合わせがあるとかで帰った。
(あぁ〜……腹へった………)
撮影、喋るだけだと思って今日なんも腹に入れてない。
(でも動きたくね〜……)
できることならこのままラーメン屋のカウンター席にテレポートしたい。
と、足を伸ばしてペットボトルを振っていたら廊下の奥からコツコツという少し硬い足音が聞こえてきた。
条件反射にも等しく、俺は腰をあげる。
音のした方に向き直り、挨拶する相手を捉える。
そこには、初めて会った時と同じ、柄シャツに革ジャンを羽織った先輩がいた。
kisi「あ、夢追さん」
ymoi「お、魁星じゃん。おつかれ〜」
名前を言うと、笑顔で返す先輩。
この笑顔を向けられて平気な人間いないと思う。
現に僕は夢追さんのこと好きなんやけど。
廊下を満遍なく照らす照明が、赤い革ジャンに光沢を与える。
ymoi「というか魁星、座っててくれてよかったのに。そんなに夢追の覇気強かった?」
kisi「いや、そういう訳じゃ。靴の音聞こえて、反射で」
ymoi「なるほど。さすが、できた後輩だこと」
胸元のアクセサリーが揺れる。
ymoi「ほら、座って座って。ゆめお、後輩を立たせるような高尚な先輩じゃないから。疲れてんでしょ?」
kisi「あ、はい。そんじゃあ、お言葉に甘えて」
夢追さんは、自動販売機と睨めっこして、何を買うか選んでいる。
ふわふわのセットされた髪を意味もなく眺めていると、ふと思い出した。
kisi「そういえば夢追さん。新曲、聴きました。めっちゃ良かったっす」
ようやく何を飲むか決まったのか、ガコンと音を立てて落ちてきた物をとる夢追さんに言葉を投げた。
ymoi「あ、まじ〜?ありがと〜」
僕と同じ天然水のペットボトルを手にとり微笑む夢追さん。
悩んだ末の天然水って、結構レアやな。
kisi「僕、初めMVで聴いたんすけど、もうなんか、あったかくて切なくて泣きましたもん。まっじでいい曲」
ymoi「それはよかった。…やっぱ生で感想もらえんの嬉しいな」
僕の隣に座って、水を飲むガラの悪い先輩。
前まで衣装と肌の白さにしか目行かんかったけど、夢追さん、こう見えて喉仏けっこうあるんだな。
えっろ。
kisi「まじで…ライブでの夢追さんとか、マジかっこよさ半端なかったです。ハイトーンエグすぎたし、低音のエッジ似合いすぎてましたし」
ymoi「あ、ライブも見てくれたんだ〜。嬉しい、ありがとう」
僕の顔を少し下から見上げて、目を細める。
赤い目が揺れるようで、無性に触りたくなる衝動を必死に抑える。
kisi「あ、そうだ夢追さん。お昼まだだったりします?まぁ昼って言ってももう夕方っすけど」
ymoi「あぁ〜昼はもう食べたけど、夜はまだだよ。なに?先輩をご飯に誘ってくれたりすんの?」
kisi「そのまさかっす。腹減ってたら、僕となんか食べ行きません?」
ymoi「いいね〜行こ行こ」
_____________
夢追さんと俺は、事務所から少し歩いた半個室の居酒屋に来ている。
度々、撮影終わりに3SKMとか先輩方とかと来たことのあるお店。
時刻は7時。
来た時間が早くて、もうすでに2個のグラスが空いている。
ymoi「いやぁ…魁星はがんばってるよね、ほんとに」
kisi「急にどうしたんすかw」
ymoi「いや、本当に。だってこの間デビューしたと思ったら、もう1年でしょ?その中でグループ活動もして、ソロも頑張って……すごいよ、ほんとに」
そんなことを言えば、夢追さんも。
シンガーソングライターという肩書きを背負って、いつも“新しい”を更新しなきゃいけない。
それは、夢追さんにとっては本望で、夢の形なのかもしれない。
だけど、きっと誰にも理解できないような苦しみがいつも隣にあるんだろう。
kisi「…夢追さんにそういうこと言ってもらえるようになるなんて…僕は本当ににじさんじに入ったんですね」
ymoi「え?」
kisi「僕、夢追さんのこと、尊敬してるんです。たぶん夢追さんが思ってる以上に」
新人面談で初めて会った時。
いつも画面の向こう側にいた貴方が、
目の前にいて。
途端に貴方しか視界に映らなくなった。
それくらい、僕は貴方に惚れてる。
ymoi「そう〜?嬉しいけどさぁ…夢追にはそんな尊敬してもらうところなんてないよ」
ymoi「ちょっと歌がうまくて、作れるだけで。そんな価値、あたしには無いよ」
ymoi「だから_________」
その先の言葉は一体なんだったんだろう。
きっと、自分を卑下するような言葉だろう。
でも、もう聞けない。
言えない。
僕が口を塞いだから。
ymoi「…え、ぁ、え?」
綺麗な赤い目が戸惑いに揺れる。
今にもショートしてしまいそうなほど、混乱して、顔が赤くなっている、
kisi「僕の好きな人のこと、悪く言わないでください」
kisi「貴方が自分をどんな風に思ってるのかは知りませんけど、貴方を好きな人はたくさんいます。だから、それ以上自分を下げないでください」
ymoi「あ……好きってそういう…そうだよね、はは……」
kisi「あ、ちな僕の好きはキスでわかりましたよね?」
ymoi「え、あ、え?」
ははっw、困ってる。
かわいい
kisi「ほら、もう一回キスします?僕夢追さんのこと好きなんで何回でもしますよ」
ymoi「いや、もういいです…勘弁してください……」
僕は茹でダコみたいに赤くなった夢追さんを肴に、氷の溶けたハイボールを飲んだ。
匿名
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