コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
警察学校へ入学しても任務は入ってくる。厳しい校則のため昼の活動はほぼ無理。よって睡眠時間を削って夜に任務にあたることになる。まあ、元からショートスリーパーだ。問題はない。
ボコッ
ガスッ
ドカッ
任務から帰って来ると、何処からか殴打音が聞こえる。こんな夜中に喧嘩か?面倒ごとはごめんだが、なんとなく音のなる方へ行ってみる。すると音が止んだ。終わったか?
「って、ゼロじゃん」
「セリ?!何してるんだ?」
「それはこっちのセリフだなあ。こんな夜中にボロボロになって何してんの?」
「売られた喧嘩を買っただけだ」
「ふーん」
「聞いといてあんまり興味無さそうだな」
「いや、喧嘩は大事だからね。出来る時にやらないと」
「何言ってるんだ?」
「喧嘩できればまだいい方。塞ぎ込まれて仕舞えば何も出来ないんだから」
そう。傑の様に。
「何かあるのか?」
「いや、別に。手当するかって言っても女子寮入れないもんな」
「ヒロに頼むよ」
「そうしな。じゃ、お大事に」
「ああ。ありがとう」
翌日。朝の点呼にランニング。怠いなー。
「鬼塚教場気をつけィ!」
「ん?」
鬼塚教官が何かに気付いたようだ。
「どうした?松田と降谷…その顔…」
そうか。昨日のゼロの喧嘩の相手は松田だったのか。
「聞きたいっすか?」
「ああ…是非お聞かせ願いたいねえ…」
やめろやめろ。面倒ごとはやめてくれ。
「実は…昨夜、自分の部屋にゴキブリが大量に出まして。その2人にも手伝ってもらったんですが、退治するのに夢中になり過ぎて机に頭をぶつけるわ立て掛けたベッドが倒れて来るわで散々な目にあいまして…とは言え大切な学校の備品に傷を付けてしまった罰として我々鬼塚教場は一周多く回ってきます!行くぞ!」
「「おう!」」
「2烈縦隊マラソン始め!」
「1、2!1、2!」
「お、おい、まだ話は…」
苦し紛れだな。ま、退学になるよりマシか。
「よお、陣平ちゃん。何だよその面…色男が台無しじゃねえか…」
「うるせえよ萩…」
「おまけに差し歯まで抜かれてやんの…超うけるぅー♪しかし、降谷って奴もやるねぇ…プロボクサーの親父さんに仕込まれた陣平ちゃんとここまでやり合うとは…んで?どっちが勝ったんだ?」
「そりゃー当然…」
「「俺[僕]だ」」
「はあ?てめえ、殴られ過ぎて頭いっちまったんじゃねーか?」
「それは君だろ?」
「おいお前ら…何があったか知らねーが…次は…俺も混ぜろよ!」
「こら貴様ら真面目にちゃんと走れ!」
「1、2!1、2!」
「所でセリ、おはよう」
「おはようセリ」
『おはよ』
「セリからも言ってよ。喧嘩は駄目だよって」
「でも昨日、喧嘩はいいことだって僕に言ったよな」
「ええ!セリ!」
「セリちゃん意外と武闘派??」
『だって時には拳で語り合うのも大事じゃん?』
「分かってるじゃねえか」
『松田か。でも、せっかくのベビーフェイスが台無しだな』
「あ?降谷のことか?」
『2人のことだよ』
「真面目に走れと言ったろ!!」
「1、2!1、2!」