今日はたまたま買い物をした帰りに真にぃとイザナにぃが話しているのを聞いた。真にぃ達とはイザナにぃは本当は兄妹ではなかったらしい。イザナにぃは怒ってた。そうだよね、イザナにぃ真にぃとエマのこと大好きだったもんね。私だけじゃダメなのかな、、、
その日は何をしても手につかなかったご飯を作れば包丁で手を切り洗濯をすると洗剤を入れ忘れた。真にぃから話かけられても上の空であまり話は聞いていなかった。私の中では少なからず真にぃ達と腹違いでも兄妹だったことが嬉しかったようで本当は違ったという事実は辛かったみたいだ。この日からイザナにぃは家に帰って来なくなった。真にぃに聞くと施設に帰ったんだそうで、一応理由を聞いても教えてはくれなかった。イザナにぃが施設に帰って数日が経ったある日、イザナにぃとの連絡が繋がらなくなった、、、
明後日は万にぃの誕生日の2日前だ。
なんでだろ。嫌な予感がする。
今日は真にぃがバイク屋さんに泊まるようで私はご飯をしっかり食べてるかが心配で家のご飯をエマに任せて真にぃのバイク屋にむかった。私は色々文句を言う割にいつの間にか真にぃや万にぃ、エマにまた心を開き始めていたみたいだ。今日は真にぃと2人きりでオムライスを食べた後真にぃのバイクを弄る様子を少し見ていた。しばらくして真にぃのやることも終わったみたいで久しぶりに一緒のベットで寝ることになった。
ガタッ
?なんの音だろ真にぃは隣にいるし風?でも、少し声が聞こえる気がする。真にぃもさっきの音で起きたみたいで少し様子を見に行こうとしていた。その時私は何故か真にぃを止めないといけないと本能が言っていた。でも真にぃを止めようとしても『大丈夫だから』と言い様子を見に行ってしまった。私は真にぃにここにいるようにと言われたもののさっきの胸騒ぎと真にぃのことが気になりこっそり後ろをついて行った。結論から言うとお店には泥棒が入っていた。真にぃがバイクのそばにいる泥棒にたいし意外な名前を口にした。
「おまえ、圭介か?」
「真一郎くん!?」
「!?やめろ!!一虎!!」
私は圭介の声に気づき後ろを見ると1人の男の子が真にぃの頭を工具で殴ろうとしていた。その瞬間私の体は勝手に動いていた。
ゴンッ
バタッ
気づいたら私は床に横になっていた。不思議な感覚。何故か少しふわふわしていて頭のあたりは何かで少し濡れているように感じた。だんだんと視界がぼやけていく。その中で何故か真にぃと圭介が必死に私に話しかけてきていた。2人ともどうしたんだろ。そこで私は意識を手放した。
、、、ナ。
ん、何、
カ、、、。
私、まだ眠いの。まだ寝てたいの。
カ、、、ナ。
うるさいなぁ
カナ!!
パチッ
「カナ!カナ!」
「真にぃ、、、」
「よかっt、、、」
「真にぃ、私はもう大丈夫だから万にぃとエマのそばにいてあげて?」
「ッ、、、でも、」
「私は大丈夫だから((ニコッ」
「分かった、」
真にぃはそう言い病室を出ていった。私ってやっぱりみんなに嫌われてるのかな、、、怪我しても万にぃもエマも来てくれない。こんな状態で真にぃと普通には話せないよ、、、
はぁ、辛いなぁ、、、
次の日おじいちゃんがお見舞いに来てくれた。真にぃ達は?と聞くと何やら忙しいみたいで来れないとのことだった。どうやら私は真にぃを庇い頭を強く殴られたそうだ。そのあとは頭から血を流しながら気を失い、そのまま1週間目を覚まさなかったようだ。バイク屋にいた2人がどうなったのか聞くと圭介は何も無かったもののもう1人『一虎』と呼ばれていた男の子は殺人未遂ってことで2年ほど年少から出られないらしい。私のせいで、、、私がもっといい方法で止めてあげられてれば、、、はぁ、
事件から1ヶ月後私はついに病院を退院することが出来た。それまでの間のお見舞いに来てくれたのはおじいちゃんと圭介。時々真にぃが来てくれるぐらい。あとの2人はよく分からない。なんかもう何も感じなくなってきちゃった。あはは、、、
家に帰っても万にぃとエマは何も言ってこなかった。私は悲しいを超えて呆れることしかできない。まぁでも、私も今話かけてこられても平気な顔で話せる自信がなかったので私から話しかけることもなかった。
それから月日はたち万にぃは中学3年生。私とエマは中学2年生になった。登下校はだいたい1人。エマは私より喧嘩が弱い。だからか万にぃやドラケンとほとんど一緒に行動しているみたい。万にぃとドラケンがいない時はエマが危ないからと私が一緒に付き添って帰ることになっていた。私も空手が強いだけで喧嘩はあんまり強くないんだけどな。それでも私は自分が怪我をしてでもエマを守らないといけない。
今日はお祭りがある。と言っても私は一緒にまわる人はいない。エマはドラケン。万にぃは用事があるらしい。
「後で真にぃでも誘ってみよっかな、、、」
真にぃとお祭りをまわっていたら雨が降ってきた。おじいちゃんは誘ってみたものの2人でいっておいでと言われた。真にぃと一緒に濡れながら帰っていると駐車場が騒がしかった。真にぃに用事ができたと言い先に帰ってもらい駐車場に寄ってみるとそこでは不良と不良による抗争が行われていていた。私は関わりたくなかったため急いで帰ろうとすると視界の片隅に泣いているエマと頭から血を流しながら戦っているドラケン。その近くにナイフを持った男がドラケンにむかっているのが見えた。私はいてもたってもいられなくなり気づいたら真にぃの時みたいに体が勝手に動いていた。
グサッ
「ッ、、、」
ドカッ
私はドラケンを庇いそのままナイフを持っていた男に回し蹴りをくらわせ気絶させた。
「カナ!?」
「じゃあね、ドラケン。ちゃんと背後には気をつけなよ。」
私はドラケンに通告した後病院へとむかった。ナイフの刺さった腕からは血がボタボタと大量に流れている。血を流しすぎているからか腕の痛みはあまりない。腕刺された割には冷静だなぁなんて考えていた。
診察を終えると自分の腕は結構危険だったことがわかった。血を流しすぎているのもそうだが、ナイフの刺さった場所がちょうど神経のある場所すれすれ。いや、少しかすっていて致命傷が残った。と言っても刺されたのは利き手とは逆の左腕だし、左腕を使おうとすると少し痺れるだけらしい。ちょっと安心。そのあとはすぐ家に帰って何事も無かったかのようにその日を終えた。ちなみに誰も私の腕の怪我に気づくことはなかった。
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