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2日目 ✾ 疑問
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4時間目の終わりのチャイムが耳を通る。礼を済ませ、せっせと筆箱やらをバッグに詰め込み、同時にお昼ご飯を取り出す。今度は取られないように…と机の上に置いて手を洗いに行った。
「…あ」
そういえば昨日先輩に「屋上来て」と言われていたような…
「…めんど」
そんなことを言っときながらも内心少し喜んでいる。この学年で私は友達が一人もいない。まぁ根暗だし…陰キャだし、仕方ないよね、うん。
そうして私は手を洗い終わり、机の上に置いておいた弁当を取って屋上へ向かった。
「せんぱぁぁぁぁぁい!居ますかー!」
「うわっ!?向日葵ちゃんか…そんな大声出さなくていいでしょ、」
「あ、いた」
「テンションの差激しいな!?」
「いやぁ、なんか…先輩とやっと話せるーー!って感じで、舞い上がっちゃって、」
「…そういうの、他のやつに言わない方がいいよ」
「へ、なんで?」
「なんでも」
先輩は私から目を逸らし、少し耳が赤い。
なんか照れてる?
「で、今日もまた席とられたの?」
「いや、取られてないけど…」
「え、じゃあなんで…」
「”屋上また来てくれない?”って聞いてきたのは誰?」
「あ゛」
「先輩の忘れん坊!」
「ごめんってぇ!暴力反対!」
ばしばしと少し強めに先輩の腕を叩く。私もそれをさっきまで忘れていた事は秘密にしておこう。
「はー、もう…先輩から頼んできてたくせに」
「だからごめんって、」
「まぁいいけど?なんか奢ってね?」
「う゛、」
「拒否権は無し」
「昨日の俺みたいなこと言うじゃん、」
「…あほんとだ」
昨日、?となって昨日の会話を思い出すとそういえばそんなことを言われた気がする。
「ってか!先輩!」
「うあ、なに…」
「聞きたいんだけど!」
「うん、何?」
スマホを見ながら私に返事を返してくる。
いやちょっと。こっち見てくださいよ。
自分から質問を出すにもその内容が先輩の地雷なのか不安になりながら本人に問いかける。
「…先輩、なんで髪とか…皆と違うの?」
「…聞いちゃう?」
少し、苦しいような笑顔を見せて聞いてくる。胸がざわめいて背筋がふと熱く感じた。
聞いちゃいけない質問だったかな、
「…アルビノって知ってる?」
「ネットで名前だけなら」
「アルビノは色素が人より足りない人のことを指すんだけど、それが俺なのね。他にもいるけど」
短い髪をクルクルと回しながら先輩の”アルビノ”というものの説明を聞く。
「色素が足りないから、髪が白いの?」
「そうだね。だから目の色も青い。一般的には赤だったりが多いけど、俺は青色。」
「…謎が解けた」
「何その言い方」
「…なんか大変そう」
「…まぁ、ね」
日陰から空を見る先輩の表情は、少し難しい顔をしていた。どう言葉に表せばいいのかよく分からない。簡単に言えば寂しい様な顔だろうか、だけど悲しい顔とも見れる。その2つが入り交じったような表情で、言葉にするにはどうしても難しい。
「…そんな考え込まないでよ」
「わ、っ…」
頭を昨日のように優しい手で撫でられ、不器用な笑顔が少し見える。
「せんぱ、」
「他には?」
「え、っ」
「他に聞きたいことないの?」
「あ、りますけど…」
「君ほんとに敬語とタメ口混ざるよね」
「…言わないで」
「あははっ!ほら、次の質問は?」
先輩はまた腹を抱えて笑い出す。お腹に手、あてながら笑うの癖なのかな。照れる時顔隠すのも癖…?
「んー、先輩は毎回の休み時間にいるの?」
「そうだね」
「なんで、?ていうか授業受けてないの!?」
「まぁ」
少し気まずそうに私と合わせていた目を少しずつずらしていく先輩。
そんなので本当に大丈夫なの、?
「え、そんなんで単位とか…」
「いやぁ、やばいね」
「じゃあなんで出ないんですか!」
「出てるには出てるよ」
「でも勉強してないんでしょ!」
「せいかーい」
いやいやちょっと、「せいかーい」じゃないんですって。もうちょい焦るとかしようよ…
「このまんまじゃ留年するよ!?私と同じ学年になるよ!?」
「それなら本望かもなぁ」
「えっ」
「…俺同じ学年に友達いないし」
「だ、だからって…」
「まぁその前に中退しちゃうかもなぁ」
「え、ゃ、ぇ…」
「まぁ嘘なんだけど」
「…」
「うわ!?え、なに!?」
先輩の言葉に思わず固まってしまい、困惑を隠しきれなかった。なのにそれを嘘と言われ、心配やらをした自分が馬鹿らしくも思えた。でもそれ以上に先輩にイラついてポカポカと先輩を叩く。
「えま、ない…え、な、泣いて…???」
「先輩のせいですぅ、」
「ぇ、っあ、ごめ、ごめん…な、泣き止ん…えぇっ、」
ぼやけた視界から見える先輩は本当に焦っていて、泣いてしまった相手にはどうすればいいのか分からないのか、それとも初めてなのか。それは分からないが先輩は私の前であたふたしていて少し笑みが零れる。
「ぁ、笑った!」
「ふふ、先輩ずるいです、」
「な、なにが…」
「そういうとこですよ」
先輩は分かりやすく?を頭に浮かばせているようで理解できていないらしい。
「本当、面白い」
「ぇ、っぁ…」
ぶわっ、と効果音がなりそうなほど早く先輩は顔を、手の甲を、耳を真っ赤にしてこちらを見つめてきた。
「え、ちょ…な、なんでそんな顔赤いの!?」
「言わんとって、恥ずかしいわ…」
急いで先輩はフードを被り、私に対して顔を隠す。
「ちょ、顔隠すのは良くない!」
「なんでや!恥ずいんやって!」
そう言い合いをしていたらまた昨日のように予鈴の音が私の背後から聞こえてきた。
「ちぇっ、もう終わりかー」
「はぁ…ギリギリ、」
「今度は見せてよね!」
「なんでや、」
「なんでも。じゃ、今回はご飯食べれたし…ここら辺で」
「ん、また明日な」
「うん!また明日ね!授業受けに行きなよ!」
「うへぇ、」
そう先輩が返事したのを最後に今日の先輩との会話は幕を降りた。
「あ、奢ってもらうの忘れてた…連絡れんら、く…って連絡先しらない!」
やっば…と独り言を零し、
また明日聞かないといけないこと増えた…
と少し絶望を授業の合間に挟んだ。
「…やばいなぁ、ほんとに…」
これは所謂一目惚れ、なのだろうか。
「…そんなの誰も知らないか」
「…あれ、これ…」
俺の横には、見慣れたあの子の髪飾りが置いてあった。
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明けましておめでとうございます!
ふつかめ!終わりです!
今回もほのぼの…(?)
こういうの好きな方には申し訳ないんですけど…私の性癖というものなんでしょうか、重い話の方に…向かってイキマス、😥
本当に…一生ほのぼのしててくれって感じなんですけどね…先に最後の部分を作ってから物語を作っているので…ほのぼの好きな方には申し訳ないです…本当に、🙇♀️