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「はぁ〜〜〜〜。」
雪「でっかいため息!幸せ逃げちゃうよ!」
「この程度のため息で逃げる幸せなんかいらない」
蒼「じゃあ俺が吸い込むわ」
雪「あ、なら僕も!」
「それはキモい」
現在、帰宅途中。
夕海はあのあと、連絡先だけ交換して先に帰った。
この双子、どうやら駅までは一緒らしい。
桜の花びらが散っている道で歩を進める。
そしてこの盛大なため息は…そう、花粉症に対するため息。
本当に勘弁してほしい、しんどい。
寝不足になるし。
「花粉症ない人たちはイイデスネー」
なんて悪態つきながら。
蒼「でも人間いつなるかわかんないみたいだよ?」
雪「なりたくねぇーーー」
私だってなりたくねぇわ!!!
って言おうとしたのに出てきた言葉は…
「ぶえっくしょいっ」
いや、くしゃみ。
はぁ、きつー。
そんな会話を繰り広げていると…
雪「あ、もう駅じゃん」
蒼「またね、はるちゃん」
そう言って双子は手を振る。
私も振り返して、双子と反対側のホームへ進む。
電車の出入り口に並んで
ふと、顔をあげると。
反対側で手を振ってる雪くんと蒼くん。
……小学生かな?
なんとなく手を振り返してみた。
ニコニコの雪くん。
控えめに微笑む蒼くん。
なにそれこの双子ずるい。