ぼんさんを追いかけた後、僕は何故か医務室に戻れなく、立ち尽くしていると
「あれ?おらふくんどうしたの?」
何かの資料を持ったドズルさんに声をかけられた、よく見ると隣は社長室やった
「入る?」
聞かれて、僕は入った
ドズルさんは定位置の椅子に座ったけど、僕はすぐ隣にあったソファーには座る気にはなれんかった
「おんりーどう?」
「あっ、僕らのことはなんも覚えとらんぽくて、」
「そっか、…、ちょっと厄介だね」
物音はドズルさんが資料を見る音だけで、それ以外は何一つ聞こえく、聞こえるのは僕とドズルさんの声、そして…うるさい心臓音
少しの沈黙だけで、こんなしーんとするのやな
すると、ドズルさんは資料に向けていた目が、僕の方へ向いた
「おんりーの記憶が戻らない方が嬉しい?」
少しニコッと口元を緩ませながら、こっちも見るドズルさんを、見て僕はわかった
ドズルさんは…僕のぼんさんへの気持ちを知っとるんや
でも、僕はおんりーの記憶は戻ってほしい、だって…僕にはぼんさんを笑顔に出来ないから…おんりーしか、…出来へん…
「知ってるんすね?」
「うん、MENも確かに練習試合のときは、気合い入っているけど、おらふくんとはまた違った、そのときからなんとなくは察してたよ」
練習試合とは…ドズル社のグループの人と戦って順位づけ、ペアわけが決まる人も居る重大な試合
「そこまで知って、どうしてぼんさんと相方として、組ませてくれなかったんですか!僕がぼんさんの為だけに必死になっていることに気づとるのに!」
違うんや、ほんまはこんなことが言いたいんじゃないんよ
ほんとは…
「例え2人を組ませてもおらふくんは自分の恋を叶えられたかな?」
僕とは違い、冷静さを保っているドズルさんを見てみて気づいて、僕も冷静になれた
「いや、僕はきっと告白できへんかったと思います、降られるとわかって告白するのが怖くて、できんかったと思います」
ドズルさんはそんなことも、わかってわざと…
「ありがとうございます、ドズルさん」
僕の本当の隠していた気持ちに気づくことが出来、ドズルさんの言葉を聞かずに
お辞儀をして僕は社長室から出た
よーし、医務室に行かないとなぁ、
おんりーの記憶を戻さんとあかんし
❤️2000
コメント
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いいね、早…