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#兄弟パロ
かの
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#暁山瑞希
ねる
722
101
まふゆ「もしもし、どうしたの? 奏」
司(奏…?)
奏「天馬さんには会えた?」
まふゆ「会えたよ。今場所を変えようって話になったところ」
まふゆに電話をかけたのは、奏であった。
奏「今神校?」
まふゆ「そうだけど…」
奏「…ウチに来なよ。私も類さん、救いたいから」
まふゆは今の会話を聞いていたであろう司に目をやると、司は頷いたので、了承の意を伝え奏の家へ向かった。
司「それで、奏と言うのは誰なんだ?」
まふゆ「私が所属してる音楽ユニットの人だよ」
そんな、これからの話の深さから、一瞬だけ顔を背ける話をして、歩いていた。
まふゆが、とある家の前で止まり、流れるようにインターホンを押した。その行動の淀みの無さに、司はここが奏の家なのかと察することができた。
奏「あ、来たんだ。入って」
まふゆ「うん、ありがとう」
司「お、お邪魔します…」
奏は2人をサッサと自身の部屋に通した。奏は直ぐにでも、本題に入る気でいた。
それは2人も同じだった。
奏「私の紹介いるかな?」
まふゆ「道中で話した」
奏「じゃあ、もう本題に入ってもいいよね
」
淡々と、本気で進める奏に司は一旦ストップをかけた。
司「待て。まふゆから聞いていたとは言え、奏は初対面なんだぞ。もう少し、こう…あるだろう。」
まふゆ「でも…」
司「言っておくがまふゆも類から聞いていただけで初対面だからな?」
奏が身を乗り出した。
奏「そんな悠長にしている時間があると思ってるの?自分の事より、類さんの事を考えてよ。」
まふゆも奏も、とにかく焦っていた。
司「焦るな。焦って話し合った内容で類を助けられるとも思えん。」
いつもは感情的になることが多い司が思わず冷静になってしまう程に。
その場に沈黙が落ちた。まふゆも奏も、司の言い分に納得もしていた。焦りが消えるわけでもないが。
司「まあでも、焦る気持ちは分かるし、今は礼儀より類の事を優先するのは合ってるとは思う。」
どの行動が焦りなのか分からなくなった奏とまふゆはそのまま聞いていた。
司「そうだな。…まあいいか。本題に入ろう。」
司は、類を救うならまずは自分達がお互いの事を分かってないと、と思いはしたが、司はショーの役作りで身に着けた観察眼で2人の大体のイメージは把握できていた。会話を挟むことを諦めたのは、司にも焦りがあったからた。
まふゆ「学校でも聞いたけど、一昨日、何があったの?」
奏も、司を見つめた。
司「一昨日、俺は類の通う学校へ行って、自分の家へ招いた。」
そこから司は1人でポツリポツリと話した。
類の意思を確認して、母親から逃げ出した。
自分の家へ招いた。
その食卓で、類は何も食べなかった。
母親からの電話。
類から全てを聞いた。
類が初めて自分は休んでいいのだと自覚した。
その直後に母親が押しかけた。
暫くは類を引き留められていた。
「まふゆも優秀らしい」という母親の一言で類は自分から戻った。
司「俺は、それを止められなかった。」
司は下を向いた。
迷いがあったのだ。それが類の意思ならば、尊重するべきではないのか、と。
司「俺があの時、ちゃんと止めていれば」
奏「じゃあ、今救えばいい」
司「…救えるだろうか、オレに」
下を向いたままの司を、奏は覗き込んだ。
奏「そんなの、分からない。私にも分からないし、まふゆにも、司さんにも、類さんにも分からない。誰に聞いたって、答えてはくれない。」
司は、その言葉に、ほんの少し顔を上げた。
奏「その答えが知りたいなら、やるしかない。全力で、類さんを救うしかない。」
司は、完全に顔を上げた。そこには、不安も、確信も、無かった。
ただ、黒を知って尚も輝き続ける、一等星の姿があった。
司「俺としたことが、少し後ろ向きになり過ぎたな。…類を、救おう!」
その声に呼応して、奏とまふゆは頷いた。
まふゆ「早速だけど」
コメント
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第13話、読み終わりました。司が「自分を止められなかった」と下を向くところ、すごく胸に来ました。あの場面の奏の「そんなの、分からない」の言葉、すごくいいですよね。正解があるわけじゃないからこそ、やるしかないって。司が一等星みたいに輝き直すラスト、好きです。3人の緊張感が伝わってきましたし、ここからどう動くのか、続きが気になります。