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突然だが、今集まっている東卍メンバーのマイキー、ドラケン、場地、千冬、一虎、三ツ谷、八戒たちは、集会場所付近の廃校に来ている。理由は、マイキーが「なぁ、全員で肝試ししようぜ!」と言ったからである。因みに武道は大切な用事があると言って集会にも来ていなかった。だが、マイキーが武道に電話を掛けた事で最初は行けないし、行っては駄目だと話していたが、マイキーが頑なに引かなかった為、何かを考える様に無言になった後、「…わ、かりました。後から行きますね」とキリの悪い返事をして電話を切った。兎にも角にも、武道は後から来る事がわかった為、マイキー達は一足先に廃校へと向かって行った。






「うわぁ、結構雰囲気ありますねー」


いざ目的地に着くと、思ってた以上に雰囲気のある、しっかりとした廃校って感じの建物があった。


「取り敢えず、中入ってみるか」

「そうだな」


目の前で閉まっていた校門を軽々飛び越え、校舎の入り口に向かって行く。扉を開けると中は真っ暗だった。何とか月明かりで周りが見えるくらいで、スマホのライトが無いと遠くの方が見えないくらい真っ暗だ。


「来てみたは良いけどよ、これからどうすんだ?」

「まあ適当に探索してみようぜ!」

「じゃあまずは一階から行くか」


意外と楽しんでそうな三ツ谷がそう言い、一階の探索から始める。この校舎は外から見るに三階建てだから、そこまで時間は掛からないだろう。

特に何か起こる事も無く、メンバーたちは今、三階のトイレを探索している。因みに皆んな知ってるであろう花子さんを呼び出すあれを試しにやってみたが、やっぱり何も起こらなかった。強いて言うなら、一瞬何処からか視線を感じたくらいで…。

いよいよ最後の図書室だ。途中で屋上に行けるか確認してみたが、残念ながら入れなかった。


「後は図書室だけだな」

「結構早く終わったな」

「まあ元々そんなに大きく無いですしね」

「さっさと終わらせて帰ろうぜ」


この場にいる皆んなが、早く終わらせてしまおうと思っていると。

「なぁ、俺の気の所為なら良いんだけどよ。何かさっきから視線感じねぇか?」


全員が黙ってしまう。実の所、それは皆んなが感じていた事だったのだ。


「俺も無視してたけど、何かずっと誰かに見られてる感じがするんだよね」


三ツ谷の発言に続き、八戒がそう言う。やはり皆んなそれは思っていたらしい。皆んなの周りに変な空気が流れていると、マイキーが早く終わらせるかぁ、と言う。誰もが心の中で「お前が言い出しっぺだろうが/マイキー君が言い出しっぺでしょうが」と思っている中、マイキーが図書室の扉を開けると、



そこには、得体の知らない、黒い物体がいた。



全員が放心状態になる。だが、肝心の黒い物体は1ミリも動かず、ただ下を向きながら突っ立っている。その場にいる全員がアレはヤバい…。と思っていると、その物体は突然動き出し、手の様なものから長い爪の様なものを出し、こっちに向かって走り出した。


「逃げるぞお前ら!!」


ドラケンがそう声を掛け、皆んな一目散に走り出す。幾ら喧嘩が強い自分たちでも、アレを相手に出来る気がしない。出来たとしても痛い目に遭う予感がする。気が付けば、皆んな二階まで走っていた。


「ハァ、ハァ、何だったんだよ…さっきの、アレ…」

「知らねぇよ、そんなもん」


呼吸を整える為に一旦止まる。皆んな考える事は同じで、先程見た”何か”についてだった。


「取り敢えず、彼奴は関わっちゃいけねぇ、俺の勘がそう言ってる」


普段馬鹿な場地だが、こういう彼の勘はよく当たるので、彼が言うのであればそうなのだろう。


「今度また彼奴に会ったらまた全力で走る事になるから、次はなるべく音立てない様に歩こうぜ」


こればっかりは皆んな三ツ谷の意見に賛成だ。


「じゃあ皆んな、行こうぜ」

「!おい!マイキー!後ろ!!」


一虎がそう叫び、後ろを振り返ると、先程見た黒い物体が鋭い爪の様なものを自分に振り下ろそうとしていた。


「(あ…終わった…)」


そう思って、起こるであろう痛みに備えて目を瞑る。その瞬間。



グシャァァン!!


と、何かグロい音が聞こえて、目を開けると、自分の足元に丸いボールの様な物が転がっていた。これは…確か…。


「毱…?」


例の黒い物体は、身体が真っ二つに割れ、床に転がっていて、「グ、アァアア…」と嘆いている。この毱で真っ二つになったのか?でも、一体どうやって…。マイキーたちがそう考えていると、いつの間に完治したのか、黒い物体が再び襲ってきた。だが、俺達にその攻撃が当たる前にマイキーたちの後ろからまた毱が飛んで来て、黒い物体の首が吹っ飛んだ。


「全く…何で最近の奴はよく人間を襲うんだ…」


突如聞こえて来た声に聞き覚えがあり、後ろを振り返ると、そこには自分たちが良く可愛がっている花垣武道が、先程彼奴の首を吹っ飛ばした毱をつきながら、ゆっくりと歩いて来た。武道は袴?を着ていて、足は動きやすそうなスニーカーを履いている。


「あ、相棒!?何で此処に!!」

「え?いや、何でって…さっさ後から行きますねって言ったじゃん」

「いや…確かに言ってたけど…それにお前、その格好…」

「ああこれ?これにはちょっと事情があってさ…。まあ後で説明するからちょっと待ってて!」


すると、先程の物体と同じモノが武道に襲い掛かる。さっきの彼奴がまた襲い掛かって来たのか!?と思い、彼奴が居た方に目を向けるが、相変わらずソレは傷を治そうとしているのか、ずっと嘆いている。


「チッ…やっぱ一体だけじゃなかったか…。面倒だなぁ…」


武道が舌打ちをし、実に面倒くさいという顔をする。


「た、タケミッチ!アレ何!?」


八戒が全員が思っていたであろう事を聞く。


「簡単に言えば、見た通りアレはこの世のものでは無い、あの世のものだね」

「大丈夫なのそれ!?早く逃げた方がいいんじゃない!??」

「いや、悪いけど今は逃げないで貰えると助かるな」

「え!?じゃあどうすれば良いの!?」


八戒がパニックのあまり、叫ぶ様に武道に疑問をぶつけていく。このメンバーの中で1番ビビってるのは恐らく八戒だろう。


「ん〜…。じゃあ取り敢えず、皆んなこっち集まって下さい」


武道に言われた通りに全員が一箇所に集まる。


「…聖の加護」


武道がそう言うと、自分たちの周りに透明な壁の様な物が出来る。


「皆んなそこから絶対に出ないで下さいね!出たら死んじゃうかもしれないですから!」


しれっと恐ろしい事を言う武道にええ?と思っていると、バンッ!と音が鳴ったと思えば、透明な壁に血塗れの手型が沢山写っていた。もしもこの壁が無かったらと思うと背筋が凍る。


「(さ〜て、ここからどうすっかなぁ。マイキー君たちが行くって言うから来たは良いものの、依頼では無いから何の情報も無いし、多分この感じだともっとこいつらの数増えるだろうし、もし何かあった時の為に皆んなから離れると守れないから行動範囲にも気を遣わないといけない…)」

「…やりづらいなぁ」

「(そう考えている間にもドンドンあいつらが湧いて出て来る。キリが無い。落ち着け武道!!焦るな!考えろ!脳を回せ!何か方法が…)」


何かがチリンと鳴るような感覚がした。


「…何で俺はコイツらと戦ってんだ?」

「(そもそもの話、俺は途中から来たからいつからコイツらが居るのかも、何でコイツらが現れたのかも知らない。コイツらはそこらの奴に比べて再生力がエグい。何度身体を真っ二つにしても再生する。何故だ?…まさか…)」


「タケミッチ!!」

「ッ!!」


咄嗟に攻撃を避ける。


「あざっス、マイキー君」

「(いや、今のは割とマジで危なかった…。一回考え事をし始めるとボーーっとしちゃうのはいい加減直した方がいいかな。でも、お陰で何とか考えはまとまった、後は目の前にいるコイツらを倒せば一区切りつく)」


ブンッ! パリンッ

武道が窓を蹴って、窓が割れる。

ガシッ ザシュッ!

武道がガラスの破片を持って、指先を切る。


武道は自分の血を使って目の前に魔法陣の様なものを素早く描く。

「我が血により作成した陣に命じる、目前にいる亡き者を滅し、祓いたまえ」

魔法陣が光りだす。

「貫け」


魔法陣から光線の様な物が発射され、目の前にいる黒い物体を滅する。


「解除」


武道の声と共に壁が無くなる。


「武道…何者なんだ、お前は?」

「そう、ですね。一旦落ち着いたんで話しましょうか」

書きたいものを書いただけの短編。続くかもだし続かないかも

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