第10話
あらすじ
3Pがしたい、そう言い出した若井。
残念ながら、残りの二人は乗る気ではなかった。
しかし、藤澤は1番負担のある役割に回されてしまう。
⚠️注意⚠️
⚠️wki攻 fjsw受&攻 omr受 /3P⚠️
10-1 〜停車駅〜
藤澤はがっくりと項垂れると、言う。
「せめて優しくやってよね」
「…」
若井はローションを指に塗り込むだけで答えない。
「若井」
「優しくしてよ」
藤澤がもう一度、繰り返す。
若井は顔を上げると笑顔で言う。
「え」
「ちょっと無理かも」
「…」
「なんで?」
藤澤は眉間に皺を寄せると、怪訝そうに聞き直す。
若井は考える仕草をした。
「まぁ」
「若干、恨み…がね」
「うらみ…」
藤澤は繰り返すとさらに深堀をしていく。
「なんの?」
若井は指のローションを弄りながら答える。
「何っていうか…」
「今日の涼ちゃん、なんか無理」
「…ふっ」
藤澤はつい笑う。
面白かった訳ではない。
単純に傷ついたからだ。
大森は藤澤を、ちらっと見るとフォローを入れてくれる。
「シンプル悪口じゃん」
「やめなよ」
若井は大森のフォローが聞こえなかったように話を続ける。
「なんかマウント取ってくるし」
「1周まわって可哀想」
藤澤は怒りを抑えるように首を捻ると、 誰もいない所を見つめた。
しかし言い返しはしないようだ。
しばらく沈黙が流れる。
若井にとっては、それが気に入らない。
さらに油を注ぐ。
「あ、ごめん」
「言い過ぎた、大丈夫?」
藤澤は真顔で振り返ると答える。
「俺も悪かったしいいよ?」
「元貴が元彼って言うからさ、信じちゃった」
「ごめんね」
大森は2人を仲裁しようとタイミングを伺っていた。
しかし藤澤の言葉で 自分に矛先が向く可能性も浮上する。
結果、すっと目立たない場所に逃げた。
一方、若井は藤澤の謝罪を装った反撃に 苛立った。
大森にとって、お前は前の彼氏だと言われたようなものだ。
若井はぶっきらぼうに言い放つ。
「とりあえず足開いて?」
藤澤が戸惑ったように瞬きをすると、目を逸らす。
若井はいい気味だと思い、少し気分が晴れた。
「…」
「え、そういえばさ」
藤澤が思考を巡らせるように、頭をかくと顔を顰めて言う。
「俺で立つの?」
「え、うん」
「全然余裕だけど」
若井が、きっぱりと答えると藤澤が毒づいた。
「うぇ、」
「きもちわる」
「…」
若井は怒りを押し殺しながら、藤澤の膝を掴むと言う。
「涼ちゃん」
「あんま調子乗ると後で痛い目、 見るよ?」
ぐいっと藤澤の足を開かせる。
藤澤は少し恥ずかしそうに、彼方を見つめる。
若井はローションで湿らせた指を、後ろの窪みに沿わせる。
藤澤の身体が、ぐっと強ばる。
若井はしばらく、ローションを馴染ませた。
藤澤は不安そうに 瞳を泳がせるが 特に抵抗もせず、じっとしている。
入口が解れると、 中指をゆっくりと挿れていく。
「う、」
藤澤が小さく声を上げると、ぐっと中が強く締まる。
大森よりも筋肉質な印象だ。
「おぉ、」
「なんか」
若井が感想を言おうと口を開くと、藤澤がすぐに止めた。
「や、やめてよ?」
「聞いてないから」
若井は聞こえないふりをして続ける。
「締まりはいいけどちょっと固いな」
「…ローション増やすか」
藤澤はその言葉で、自分の立場を再認識する。
藤澤はつい、若井の大きさを確認しようと下半身に目を向ける。
「っは、」
若井の笑い声がしたので、すぐに目を逸らす。
「涼ちゃん」
「どうした?」
心配を装って若井が問いかける。
「なにが?」
藤澤は冷静を装って答えた。
しかし、既に “3Pの真ん中” という提案を飲んだ事を後悔していた。
正直、想像が付いてなかった。
真ん中ということは、若井のそれを受け入れるということだ。
なんで、あんなにあっさりと提案を飲んでしまったんだろう。
藤澤は自分の楽観的な思考を呪った。
「よし、入れるか」
若井があまりにも、さらっと言うので藤澤は一瞬聞き流した。
「…」
「はっ!?」
藤澤がベットの上で飛び上がるので、 若井は つい笑ってしまった。
口角を上げながら藤澤に聞く。
「え?なに」
「もっと欲しい?」
若井の言い方が癪に障るが、部分的には間違ってない。
事実、まだ十分に慣らされてない。
このままでは、挿入時の痛みが強いのではと不安だ。
「いや、ていうか…」
藤澤は意見をするが、再び口を閉じた。
頭に浮かんでいる言葉が、ねだってるように聞こえなくもない。
藤澤は言葉を変えた。
「痛いの嫌だから」
「それだけ」
若井は納得したように頷く。
「あー」
「気持ちい方がいいもんね? 」
藤澤は、悪意のある返答に眉を顰める。
若井を睨むと、応戦する。
「気持ちいとかありえないから」
ぱっと、若井が藤澤を見る。
藤澤も負けじと見つめ返す。
「…」
「ありえない?」
若井が 口角が一層上がる。
目の奥に欲望か怒りか、 何かがちらついた。
しかし、藤澤は臆せずに返答する。
「うん」
「ありえないでしょ」
「おぉー」
若井が楽しそうに頷く。
「やっぱ、今日涼ちゃん強気だわ」
「いいね」
若井は藤澤を見ると爽やかに笑って、言い放つ。
「じゃあイクとかありえないね?」
「うん、ありえない」
「絶対ない」
藤澤が即答すると、若井が耐えられなかったように笑い声を上げる。
藤澤は内心ドキドキしながらも、澄した顔で若井を見つめた。
「めっちゃいいじゃん」
「やりがいあんな」
若井は藤澤を見ると、自分の唇をぺろっと舐める。
「よし」
「足開いて」
藤澤は 声すら上げるもんかと息巻いて、足を開く。
こういう時は極端に素直なのが、ますます若井の嗜虐心を煽った。
「元貴」
突然、若井が大森を呼ぶ
「…え、」
「はい」
2人の様子をひやひやしながら見ていた大森は、突然の指名に背筋を伸ばす。
「ちょっと枕持ってきて」
若井が大森に支持する。
「う、うん」
大森は 若井に”お前も混ざれ”と言われないか、はらはらしながら枕を手に取る。
枕を拾い上げると、若井の目を見ずに出来るだけ素っ気なく渡した。
「はい」
「ありがと」
若井も呆気なく受け取ったので、大森はほっとする。
「涼ちゃん」
「腰上げて」
「え…腰?」
藤澤は訳も分からないまま腰を上げる。
すると、若井はその枕を藤澤の腰の下に敷いた。
藤澤の腰の位置が高くなった事を確認すると、手の平にローションを追加する。
若井は薬指を十分に根元まで濡らすと、藤澤の窪みに当てる。
藤澤は唇を、きゅっと結ぶと心を作った。
藤澤の中に、ゆっくりと指が入ってくる。
なんとも言えない違和感があるが、これくらいなら大丈夫だ。
藤澤は、ふーと息を吐き出した。
若井の指が、しばらく藤澤の中を解すように動く。
「ぅ…」
藤澤は、微かに呻く。
若井が ちらりと様子を見てきたが、藤澤は平気な振りを続けた。
しばらく解すと柔らかくなってきたので、指を2本に増やした。
今度は、中指と薬指を丁寧に入れていく。
本数が増えて苦しいのか、藤澤が息を詰まらせた。
若井は、それを感じると指を入れたまま藤澤に顔を寄せる。
「涼ちゃん」
若井が名前を呼ぶと、藤澤はぶっきらぼうに答える。
「なに」
「苦しい?」
若井が聞くと、藤澤は首を振る。
「苦しいならキスしよ」
若井が言うと 藤澤が一瞬、氷のように固まる。
「き…、え?」
「な、なんで?」
藤澤が、お手本のように慌てる。
若井は答えずに顔を寄せると藤澤は、急いで顔を逸らす。
「ちょっ!!」
「意味わからないから」
若井は藤澤の顎を掴むと、強引に顔を寄せる。
「ま、まって!!」
「これはだめじゃない!?」
藤澤が ばたばたと抵抗してる間に、若井は唇を重ねてしまう。
藤澤は一瞬黙ったが、再び話し出す。
「もう、これ」
若井は藤澤を黙らせようと舌を入れ込む。
藤澤が色気のある吐息を吐く。
「ん…う、」
しかし、藤澤はそれでも会話を続けた。
「ね、ねぇ…これ」
「ふっ!!」
若井もキスをしながら笑ってしまう。
一旦離れて、釘を刺す。
「涼ちゃん」
「ムード壊さないで」
藤澤が顔を赤くしながら叫ぶ。
「ムードとか要らないから!!」
「いや、いるでしょ」
若井はそう返すと、顔を寄せる。
藤澤が、再び顔を逸らす。
「ねぇ、若井!!」
「これは好きな人としかやっちゃ駄目!!」
若井の行動が、ぴたっと止まる。
「…」
「好きな人とならいいの?」
若井が聞いてくるので、藤澤は頷いた。
「そ、そう!!」
「ふーん」
若井がゆっくり頷くと、 再び顔を寄せてくる。
藤澤は慌てて胸を抑えて、止める。
「ちょ、俺の話聞いてる!?」
若井は藤澤の手首を掴むと、ぐいっと頭の上に持っていく。
そして、藤澤に顔を寄せると唇を合わせた。
「だ、から」
「…だめ、だって」
すぐに藤澤の口内に、ぬるっと若井の舌が入ってくる。
「わ、わかい」
藤澤がキスを受けながら、名前を呼ぶ。
若井はそれが、やけに色っぽく感じて下半身が熱くなるのを感じた。
若井は藤澤の中に入っている指を、曲げると上の壁を揉み込む。
この辺りに性感帯があったはずだ。
若井が、上の壁を解していると藤澤の腰を捩るように動かす。
無意識なのか、逃げているのか
どちらにしろ、性感帯を探しずらいので止めさせる。
「涼ちゃん」
「腰動いてるけど、気持ちいの?」
若井がそう言うと、藤澤は不服そうにしながら ぱっと動きを止めた。
若井は再び、指先に神経を集中させて性感帯を探す。
藤澤には、その探るような触れ方がやけに気持ちよく感じた。
若井が壁を押し上げる度に、ぞわぞわとした快感が広がる。
「見つかんねーな」
若井が呟く。
藤澤は、やはり自分の性感帯を探されてるのだと確信した。
もし、当たっても反応してやるもんかと藤澤は意気込む。
若井の指が、ぐいっとある所を押し込む。
すると、腰からビリッとした快感が沸き立った。
「うっ、」
藤澤の腰が勝手に跳ねる。
若井の視線が藤澤を ぱっと射抜くと、にやっと口角が上がった。
「な、なんか咳…」
藤澤が驚くほど下手な言い訳を言い出す。
「ここ…乾燥してる、かも」
若井は今の場所を記憶しようと、性感帯を指で擦りながら答える。
「あぁ、咳ね?」
若井が答えると、藤澤が頬を赤らめて顔を逸らす。
藤澤自身も、誤魔化せていないと分かっているのだろう。
若井が再び、同じ場所を押し上げる。
「…っ、」
藤澤が息を詰まらせると、膝がびくっと跳ねる。
「よし」
若井が満足したように言うと、ベット脇にも置いてあった媚薬ボールを手に取る。
「え、」
藤澤が呆然とした声を上げる。
「まって、それ…使うの?」
「うん」
若井があっさりと返答すると、ボールにローションをかける。
藤澤は流石に起き上がると、若井の腕を掴む。
「やだよ!?」
「絶対無理!!」
「え、そんなに嫌なのに元貴 に使わせようとしたの?」
若井が、藤澤を軽蔑するような目で見つめる。
藤澤は反論しようと口を開く。
「それは!!」
しかし、高速で頭を回しても いい切り返しが思いつかない。
それに若井の言ってる通りだ。
「そう…だね」
藤澤が落ち込みながら答える。
若井はその様子に、気分が良くなって口元が緩んだ。
しかし 復讐としては、まだ足りてない。
個人的には何回か絶頂させて、 その上で泣きながら謝罪をさせる。
そこまでやったら、許そうかという所だ。
「じゃあ、入れるよ?」
コメント
17件
今回も最高です!!! めっちゃいい展開…✨ ぴりさんは一体どこまで楽しませてくれるんですか!?
最高すぎいいぃ😭(((ぁ墓みっけ︗⇭[╬]⇭︗
うわぁ!!やばい!めっちゃすきです! みるのおくれましたあ、、 おはようござます、、