多分一目惚れに近かったと思う
まるで世界の中心人物なんじゃないかと思うくらい、
その人は綺麗だった───
北斗side
「ありがとうございました!」
そう言ってオーディションは終わった。
8月。屋内でも蒸し暑い。
俺は額を伝う汗をタオルで拭う。
飲み物でも買って帰ろうと思い汗を拭いながら廊下を歩いていた。
「……あ」
俺の横をスッと通り抜けた。
誰もが目を奪われるような綺麗な人。
「…京本くん?」
俺がそう呼びかけると少しびっくりしたような顔で振り向いた。
きょもside
振付師「おぉ〜…最近のJrは凄いんだねぇ」
ダンスレッスンの休憩中、
顔なじみの振付師が突然言い出した。
「え?」
俺はペットボトルの水を片手に振付師の方を向く。
俺に動画と写真を見せながら、悪戯っぽく言った。
振付師「この子、県代表とか選ばれたりしてるらしいよ、空手で。
ライバル登場だな」
そこには、トロフィーを持って写っている北斗がいた───
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