テラーノベル
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🖤MIRA🤍
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「玲王、これ俺の。この堕天使、俺がずっと抱っこして寝る。
誰にもあげたくない」
凪誠士郎に後ろからぎゅっと抱きしめられ、潔世一は身動きが取れずにいた。
今にも凪と玲王に飛びかかろうとする蜂楽
、千切、國神。洋館の中は、一触即発の不穏な空気に包まれている。
潔が止めようと口を開きかけた、
その時だった。パリン、とガラスが割れるような高い音が響き
、館の空間そのものが歪んだ。歪んだ空間の裂け目から現れたのは、
青い炎を纏った一羽の不気味な使い魔だった。その使い魔が口を開くと、
傲慢で美しい、玲王たちよりも遥かに高い階級を持つ大悪魔の声が響き渡った。『―クソだまれ、魔界の羽虫ども』「っ……! この声、まさか……!」
御影玲王の顔から余裕が消え、一瞬で緊張が走る。
『堕天使がいると聞いた。その個体は、魔界を統べる我が「城」へと連れてこい。……粗相があれば、貴様らの領地ごと消し去ると思え』
冷酷な命令だけを残し、使い魔は青い炎となって消え去った。
「くそっ、カイザーの奴……! もう嗅ぎつけてやがったのか」
玲王が忌々しそうに髪をかきあげる。「カイザー……?」
潔が首を傾げると、千切が険しい表情で教えてくれた。
「魔界の最高幹部の一人、ミヒャエル・カイザーだ。残虐非道で圧倒的な力を持つ大悪魔だよ。逆らえば、本当に俺たちごとこの土地が消される」
「そんな……。じゃあ、俺が行けばいいんだな? 」潔が自責の念から俯こうとすると、それを遮るように、凪がさらに腕の力を強めて潔を抱きすくめた。
「やだ。俺、この温かいの離したくないあの生意気な王様にあげるの、絶対やだ」「凪……?」いつも無気力な凪の瞳に、明確な独占欲の炎が揺らめいている。
「あぁ、凪の言う通りだ」玲王が不敵に笑った。
「カイザーの命令には逆らえねぇ。……だけど、
『ただ引き渡す』なんて言ってねぇだろ? 俺たちの手でこの堕天使を王都まで護衛し、隙があればカイザーの目を盗んで、お前を俺のものにしてやるよ」
「はぁ!? 玲王、お前らだけに潔を任せられるかよ!」千切が前に出る。
「俺たちも行くに決まってる。潔を守るのは俺たちだ」
「おれも行くー! いさぎの隣はおれの特等席だからね!」
蜂楽が潔の空いている手をぎゅっと握りしめ、國神も「
あぁ、お前を一人でそんな危険な場所へ行かせられるか」
と力強く頷いた。
本来なら敵対していたはずの悪魔たちが、
潔を「カイザーの手から守る」という目的のために、
まさかの共闘を決意した瞬間だった。「みんな……。俺のために、そこまで……」天界では誰も味方がいなかった潔の胸に、熱いものが込み上げる。
「勘違いするなよ、潔。お前が魅力的すぎるのが悪いんだわ」
玲王が楽しそうにべろを出しウィンクする。こうして、理不尽に追放された堕天使・潔世一と、彼に心を奪われた悪魔たちによる、魔界の王都を目指す命がけの「溺愛護衛旅」が幕を開けた。
コメント
1件
わあ、第4話読みました!もうもうもう、凪くんの「この温かいの離したくない」が甘すぎてやばいです…。潔くんを巡って全員が本気で、でも敵同士が一丸になる展開に胸熱でした。カイザーって名前が出てきて、これからどうなるんだろう…次が気になりすぎます!過労キティさんの書く独占欲のある悪魔たちが最高です🖤