おら時間内や!!!
お茶ツインズなめるな!!!!(?)
黒桃病みネタです!!
ようわからん終わり方してますすんません!!
深夜、
事務所内が騒音に包まれる。
鳴り響く電話の音
走り回る音
社員が勢いよく会社から飛び出す音
そんな多くの音を仕切るのは青髪の男。
社内でいつも見る桃髪の姿は、どこにもなかった。
社内にはいろんな色が集まっていた
赤、水色、白、青、他には、緑、紫、オレンジ、ピンク、……
そう、いつもいるはずの桃髪が所属するグループ以外のメンバーもほぼ全員が集っていた
「ぽらはそっち、向こうの社員さんと捜索な」
「それからクロノヴァは全員外や。片っ端から探してこい」
「俺らはあにきとないこにひたすら連絡。あにき全然寝てそうやし」
深夜3時過ぎ、VOISINGタレント全員のdiscordサーバー。
そこに、1人の男がメッセージを残していた。
「 じゃあね 」
メッセージを残したのは、先程の桃髪、
ないこだった。
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「急にどうしたん、こんな夜中に」
「…しばらく、泊めてくんない?」
人差し指で頬を掻きながら問いかけてくる彼は、酷くやせ細っていた。
とりあえずないこを家に招き入れ、リビングに通すと荷物なんか投げ捨てて、一目散に椅子に座った。
そして伏せて一言こう言った。
「…なにしてんだろ、俺……」
「……」
最近ちゃんと顔を合わせていなかったし、自分の限界に気づきにくいないこのことだから、また溜め込みすぎたんかなと考える。
服装的に仕事帰りではなさそうだし、何かをたくさん詰めているようなリュックなんて持っているから、しばらく家に帰るつもりは初めから無いのだろう。
「…ねぇあにき、」
「ん?どうしたん?」
「…ディスコ、見た?」
「見てへんけど……」
「……俺ね、VOISINGのサーバーにメッセージ送ってきたんだ」
「…“じゃあね”、って、…」
これが彼なりの最大のSOSだったのだろう。
俯いて、服の袖をぎゅっと掴んで、涙目で、そう教えてくれた。
すると突然、電話の音が鳴った。
びくりと体を震わせるないこ。鳴ったのは俺のスマホだった。
「…ぉねがいッっ、俺がここにいること、言わないで、っ」
「大丈夫や」と微笑んで、メンバーからの電話を取った。
電話の内容はやはり、ないこの事だった。
discordに連絡が来て、家にも事務所にも実家にもいなかったという報告を受けた。
VOISINGメンバーもほとんどが事務所に集まり、そこら中を捜索していることも。
それから、出来たら今から事務所に来て欲しいと
ないこを探すのを手伝って欲しいと。
電話の内容はスピーカーにして、ないこにも聞かせた。
すると彼は、俺をぎゅっと抱きしめながら、向こうからの要望に首を振った。
「……ごめん、ちょっと今手が離せんくて事務所行けへん」
「明日までに見つからんかったら連絡してや、明日は探すん手伝うから」
夜中だったせいもあり、快く承諾してくれた。
そして電話を切り、ないこの方に体を向けた。
「ッっあ゙…っあにき、」
我慢できなかった涙が彼の瞳からぽろぽろと零れ落ちる。
いつも我慢するようにそっと涙を流す彼が、震えた声で。
「…どうしたん、なにがあったん」
「っえっと、…ッぇっとねっッ、」
「まぁ、っいろいろあったんだけど…っ」
「…うん、全部教えてな」
うんうんと頷いてくれるないこ。余程嫌ななにかがたくさんあったんだろう。
「…取引、…ぉ”どされたりッっ、この前荒れたやつ対処する時、ちょっとやられちゃったり、っ…」
「…なんかッ、ファンでもなさそうなやつにっ、…家特定されたりぃ゙っッ泣」
ちょっと待て。それは聞き捨てならない
「…それ、いつから?」
「あ、えとッ、……2週間、…とか?」
「ないこ落ち着くまでここおってええから」
「元気になって、皆と会えるようになってから引っ越しとか考えような」
頭を撫でてやると、すりすりと寄ってくる彼。まるで小さなこどもをあやしているみたいだった。
ないこと一緒に暮らし始めてから数日。
分かったことがいくつかあった。
ないこはよく手の甲を掻きむしる癖があったり、首の後ろ、項辺りを掻きむしることもあった。
それから、手にはよくピンク色のくまのぬいぐるみを持っている。
彼にとっての安心材料の1つがそのぬいぐるみなのだろう。
「…そのぬいぐるみ、気に入ってくれてたんや」
「……ぅん、…おれ、が…みんなから、もらったやつ…」
「そうやな、嬉しいわ」[撫]
ないこの頭は、嫌なことを忘れようとしているせいか、いつもよりふわふわするようになった。
目立つようなリスカや、数日調子が悪くなるODといった定番のものをしないところを見ると、本能なのかもしれないが活動者としての意地を感じる。
それか、メンバーにバレたくないから別の事に逃げたのか。
そして、夜はほぼ毎日魘されている。
苦しそうに顔を歪め、涙を零し、縋り付くように謝り続ける。
「っごめんなさ、…俺、…わるぃ、から”ッっ」
「ないこ、ないこ……大丈夫やから」
「ゃ゙だッ、やめて”っ…こわいっッ、泣」
「大丈夫、怖いものなんて無いよ…」
そんな生活が長いこと続き、隠すにも限界が来てしまった。
「…ばれ、た…?」
「…ごめんな、…まろに、突き止められてたみたいや」
「…どぅしよッ、このまま会ったら俺っ…!」
“ 嫌われる…!! ”
そんな事するやつがいると思ってるんかな
そんなに信用されてないんかな
誰もそんなことする気なんてないのにな
しばらくして、メンバーが家にやってきた
久しぶりに会うリーダー。
怖がるないこ。
一体どうするべきなのか
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怖かった
逃げたかった
地位を捨てたかった
帰りたくなかった
会いたくなかった
「ないこ、」
「久しぶりやなぁ」
「元気しとった?」
布団にくるまって、顔も隠して、寝室に引きこもっていた
そうしたら、久しぶりに聞く声がした
優しくて、低くて、関西弁で
「あにきからほんのちょっとだけ聞いたで」
「出来るようになったら俺らと引っ越しする準備しような」
「全部手伝ったるから」
暖かかった。怖くなかった。
「あれ、まろここにいたんか」
「お、あにき〜」
「ないこ、大丈夫そう?」
「まあなんも分からんけどな…w」
そっと布団の上からぽんぽんと背中を叩いてくれる。
「…出来るようになったらでいいし」
「どれだけ時間がかかってもな」
「自分傷つけるんなら、俺を殴っても切ってもええから」
「つらかったらそれぐらい頼ってええし」
「……ぁりがと、」
「あ!ないこ喋ってくれた!!」
「えほんまに!?聞き損ねたやん!!!」
「知らんわそんなんw」
勝手に離れていったのに
何度も手を差し伸べてくれて
そんな仲間に出会えたこと
心の底からありがとうと言いたい
いつか俺が前のように戻れたら
その時はまた
俺の傍に、いてくれたらいいな
コメント
8件
もう大好きなんだよ(?) 世界線好き 保護者組尊い 🩷💙尊い もう、ねぇ?(?)
めっちゃ好きです!! 神作すぎます!!
なりちゃんのその文才を少しくらいわけてやってくれてもいいんだぞ👊💥( なんて神なんだ…