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⚠︎原作未プレイ
⚠︎二次創作等で養った知識なので設定や解釈が
原作と異なる部分があるかもしれません
⚠︎完全に自己満足
青娥×華扇
「華扇様。こんにちわ。」
暖かい風が吹き、眩い光が辺りを照らすそんな季節。
突然、青娥はやって来た。
「青娥…急にどうしたんですか。」
「ふふっ。少し用がありましてね。」
「私に、…ですか?」
「はい。華扇様に会いたくて。」
私に……
いつも気ままにやってきては、気づいたら何処かに行っている。
そんな気まぐれな青娥が、私にどんな用が…
…もしかして揶揄いに来たとか、?
「…別に揶揄いに来ても、何も面白くないですよ。」
「そんな事をしに来たわけじゃありませんよ。渡したいものがあるんです。」
「渡したいもの…?」
「はい。これを。」
そういうと私の目の前には、数本の花が差し出された。
私によく似たピンク色の花。
これは確か…、
「ベゴニア…」
「はい。ベゴニアという花です。華扇様に似て綺麗ですよね」
この季節を表すかのようなピンク色。
見ていると暖かい気持ちになってくるような
そんな花。
「確かに綺麗ですけど、どうして急に花なんて…」
「どうしても、華扇様には渡さないといけなかったので」
そう穏やかな声で、花を愛おしむように見つめている。
「どうしても…」
「はい。なので受け取って欲しいです。」
「それはもちろん頂きますけど…ありがとうございます」
「いえ、では私はこれで。」
「えっ?!も、もう行くんですか?」
渡すだけ渡して、もう帰ろうとする青娥を思わず引き留めた。
花を渡すためだけにわざわざ家に来たのか…?
「はい。用は終わりましたから。」
そう言うと微笑み、背を向けた。
「は、はぁ…、そうですか、」
そう戸惑いながら返事をすると
あと、と付け加えるように青娥が振り向いた。
「華扇様、花言葉って知ってますか?」
「え、花言葉ですか…?まぁある程度は…、」
「そうですか、良かったです。ではその花の花言葉も調べてみてくださいね。」
そう言い残すと、再び背を向けて歩き出していった。
「…花言葉、ね。」
人間の里で、一時期話題になっていた花言葉。
どうやら思い人に花を渡して、その花の意味で愛を伝えるだとか…
もしかしてこの花にも何か意味があるのかしら…
「…って枯れちゃいけないから、早く花瓶に移さないと。」
と足早に花瓶がある場所へ向かう。
部屋の中で一際目立っている、ピンク色。
「…綺麗だな」
花瓶に入れ替えながら、思わず呟いてしまう。
そういえば、前にベゴニアの花言葉について聞いた事があった。
「ベゴニアの花言葉はたしか…」
「………!!」
「…ふっ。らしくもない事するわね」
そうと決まれば、私も次会ったときに花をあげないとね。
「華扇様〜会いに来ましたよ〜…って」
「差し上げた花。飾ってくれたんですね。」
「嬉しいです。」
そう飾ってある花を見て優しく微笑んだ、青娥に
「私もあげたいものがある。」
そう言うと青娥は、驚いた顔して
「私にですか…?」
「なんでしょう?」
「はい。これ。」
そうして私も青娥がくれたように、数本の花を渡す。
「こ、これは…ブルースター、」
「えぇ。青娥に似て綺麗な色でしょう?」
そう優しく微笑むと、青娥は凄く嬉しそうに言った。
「はい…すごく、すごく綺麗ですね」
「…ありがとうね。青娥」
「…!!」
「華扇様。」
「ずっと愛しています。やっと言えて私凄く幸せです。」
「私も、今凄く幸せ。」
そう優しく二人は笑いあった。
ベゴニアの花言葉 「愛の告白、幸せな日々、片想い」
ブルースターの花言葉 「幸福な愛、信じあう心」