テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
はちゃ
187
19
翠
19
みどりんりん
209
「おはよ、おねむなお二人さん。」
「え、すちいつのまに起きてんじゃん、」
「もっと寝てるかと思った、ふぁぁ、」
俺らが起きてリビングに行くとソファで大胆に溶けたすちがいた。
「ひまちゃんはご飯食べたらしいね。らんらんはあれ、ラップ掛けてあるよ。」
「わぁ、みこちゃんかな?んまそぉ、」
「お前食になると顔変わるよな。」
「流石。」
るんるんと鼻歌が聞こえてきそうなステップでテーブルに向かうらん。
「ところであのやんちゃ3人組は?」
「おまっ、お前も人のこと言えないだろぉ!…なんか陽キャすぎてドーナッツ買いに行った。」
「眩しくて目が潰れそうなんだけど、」
おかしい。
兄弟なのにどうしてこうも違う??
俺にも陽キャパワーを分けてくれよ。
ついでにすちにも。
「なんか失礼なこと考えてない??」
「まさか。」
ほんとだヨ。
「失礼なやつだねぇ、」
「俺変なこと考えてたなんて言ってないじゃん!?」
「言わなくてもわかるわ。」
沈黙。
俺ら3人になるとよくある。
気まずいという訳ではないのだが、、。
いつしかこの時間ができるようになった。
こういう時あまり目は合わない。
目が合うと、互いに見透かされているような気がして。
…見ていない。気付かないよ。
あいつは抱える隠れた本音と事実。
あいつは泣きに泣いただろう出来事。
あいつは持つ苦しみと自己嫌悪。
あいつはきっと気付いてしまってごぼごぼと溺れてる。
あいつは優しさに秘めた弱さと屈辱。
そして、あいつは…さあね。
知らないよ。知らないんだ。
知らないふりをしていればいい。
不必要なことはしなくていい。
……それでも、駄目なときは駄目かな。
「すーち。」
「らんらん、?」
「お隣しーつれいっと。」
「ひまちゃん…。」
これでいい。成り立つ。
これが俺らのずっと持ってきた日常さ。
「俺甘いドーナツ食べたぁい!」
「大体のドーナツ甘くね?」
「いいんですぅ、なつのも全部食べるんで」
「はぁ!?すちのやるから俺の取るなし。」
「え?え?俺売られてる?」
美味しいもの食べたい。
今は甘ったるいドーナツで許してやんよ
コメント
1件
第4話、めっちゃ良かった……! 朝の何気ない会話から、気まずくない沈黙の中でお互いの隠してるものに触れるような感覚、すごく刺さった。「知らないふりをしていればいい」って距離感が、逆にこの関係性の優しさなんだろうなって思った。 最後の「今は甘ったるいドーナツで許してやんよ」の締め、あったかくて好き。 つー、さん、この空気感、すごいわ……!