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×××🤒
夜。
雨上がりの森。
少し冷えた空気。
キャンプ地。
×××は、焚き火のそばに座っていた。
……様子がおかしい。
顔、赤い。
息、少し荒い。
額、汗びっしょり。
でも。
姿勢はピシッ。
目は鋭い。
完全・戦闘モードの体。
なのに――
声だけ、いつも通り。
「……キルア……」
「……ちょっと……あつい……」
ふにゃ声。
キルア「……は?」
違和感MAX。
キルア、額に手を当てる。
「……っ!!」
「熱っっっ!!!?」
ゴン「え!?大丈夫!?」
レオリオ「完全に熱だぞ!」
クラピカ「……無理していたな」
×××は、ぼーっとしながら。
「……だいじょうぶ……」
「……まだ……戦える……」
立とうとする。
キルア「ダメ!!」
即ストップ。
肩つかむ。
「倒れる前に止まれ!!!」
×××「……む……」
不満そう。
でも、ふらっ。
キルアが慌てて支える。
「ほら……!」
―――――――――――――
テントの中。
×××は毛布に包まれて座っている。
でも。
背筋ピン。
拳、軽く握ってる。
戦闘モード継続中。
なのに。
「……さむい……」
声だけ天使。
キルア「情緒どうなってんだよ……」
レオリオ「薬持ってくる!」
ゴン「水あるよ!」
クラピカ「私は見張りをする」
自然に役割分担。
キルアは、×××の横に座る。
タオルを水で濡らして戻ってくる。
「……背中、拭くぞ」
×××「……ん……」
素直。
キルア、そっと背中にタオルを当てる。
……びっしょり。
汗、すごい。
(……やば……)
(近い……)
(細い……)
意識しすぎて、手ぎこちない。
×××「……キルア……」
キルア「な、なに!?」
「……くすぐったい……」
キルア「ご、ごめん!!」
さらに慌てる。
耳、真っ赤。
―――――――――――――
しばらくして。
レオリオ「着替えた方がいいな」
クラピカ「冷える」
ゴン「だね!」
×××は今、薄手のパーカー。
汗で完全に湿ってる。
×××「……ぬぐ……?」
眠そう。
キルア「……」
一瞬フリーズ。
「……お、俺がやる」
全員「お?」
ゴン「キルア、がんばって!」
レオリオ「青春だな」
クラピカ(見守ろう)
キルア「見るな!!」
―――――――――――――
テントの中・2人。
キルア、超緊張。
「……い、いいか?」
×××「……うん……」
無防備。
まず、パーカー。
そっと持ち上げる。
「……ばんざい」
×××「……ばんざい……」
素直に手上げる。
かわいい。
キルア(無理……尊死……)
ゆっくり脱がせる。
中は、薄いシャツ。
……健全だけど。
距離が近い。
近すぎる。
キルア、顔真っ赤。
「……つ、次これ……」
シャツを差し出す。
×××、ふらっとして。
キルアの胸にもたれる。
「……あ……」
キルア「!?!?!?」
固まる。
心臓爆音。
×××「……ごめん……くらくら……」
キルア「だ、大丈夫!!」
支えながら、そっと袖通す。
めちゃくちゃ慎重。
指、震えてる。
やっと着替え完了。
キルア「……よし」
達成感100%。
―――――――――――――
その後。
×××は毛布+新しい服でぬくぬく。
少し楽そう。
でも。
目はまだ鋭い。
戦闘モード解除されてない。
「……キルア……」
キルア「ん?」
「……ありがとう……」
小さな声。
キルアは、そっと頭をなでる。
「無理すんな」
「俺がいるだろ」
×××は、安心したように。
……やっと。
力、抜けた。
「……すー……」
眠った。
キルア「……やっとオフか」
苦笑。
でも、離れない。
ずっとそばに座って見守る。
ゴン「キルア、完全に保護者だね」
レオリオ「いい彼氏だな」
クラピカ「信頼している証拠だ」
キルア「う、うるせー……」
でも。
×××の寝顔見て、ちょっと笑う。
「……早く治せよ」
「俺、心臓もたねーから……」
夜。
森は静まり返っていた。
焚き火は小さくなり、みんな眠っている。
テントの中。
×××は毛布にくるまって、眠っていた。
……はずだった。
「……っ……」
小さく、喉が鳴る。
額に、うっすら汗。
「……や……」
かすれた声。
「……やめ……て……」
キルアは、すぐに気づいた。
横で、目を閉じたまま、苦しそうに身をよじる×××。
眉、ぎゅっと寄せて。
唇、震えている。
キルア「……×××?」
そっと呼ぶ。
返事はない。
「……ちが……私じゃ……」
寝言。
キルアの胸が、きゅっと締めつけられる。
(……旅団の夢だ)
すぐ分かった。
キルアは、静かに体を起こす。
タオルを取って、そっと×××の額に当てる。
……ほんのり汗。
優しく拭いてやる。
「……大丈夫だ」
小さく、何度も言いながら。
もう片方の手で、頭をなでる。
ゆっくり。
何度も。
「……ここにいる」
「もう、終わった」
×××の体が、小さく震える。
「……っ……」
急に、目が開いた。
はっとした表情。
息、荒い。
視線が泳ぐ。
「……っ……!」
一瞬、現実が分からない。
闇。
テント。
焚き火の残り火。
そして――
目の前の、キルア。
「……キル……ア……?」
声、かすか。
涙で滲んでいる。
キルア「俺だ」
すぐ答える。
「ここだ」
×××の肩が、がくっと落ちた。
次の瞬間。
ぽろっ。
涙が、こぼれる。
「……こわ……かった……」
小さな声。
体、まだ震えてる。
キルアは、迷わず抱き寄せた。
強すぎないように。
でも、離さない。
「……もう大丈夫」
「誰も、お前傷つけねぇ」
×××は、キルアの服をぎゅっと掴む。
指、震えたまま。
「……また……戻される夢……」
「……命令されて……」
「……動けなくて……」
途切れ途切れ。
キルアは、背中をさすり続ける。
「夢だ」
「現実じゃない」
「今は、俺たちのとこだ」
×××は、顔を埋めて。
「……ごめん……迷惑……」
キルア「は?」
少し強めに言う。
「どこがだよ」
額を軽くコツン。
「頼れよ」
「もっと」
×××は、驚いたように見上げて。
涙目のまま。
「……いいの……?」
キルア「当たり前だろ」
少し照れながら。
「……俺、そういう役目だし」
×××は、ふっと力を抜く。
「……キルア……」
「……ありがとう……」
もう一度、ぎゅっと抱きつく。
さっきより、少し強く。
震えは、だんだん止まっていった。
しばらくして。
呼吸が落ち着く。
まぶた、重くなる。
「……ねむ……」
キルア「寝ろ」
「俺、ここにいる」
×××「……にげない……?」
キルア「逃げねーよ」
即答。
×××は、安心したように目を閉じた。
そのまま、また眠りにつく。
今度は、穏やかに。
キルアは、しばらくその寝顔を見ていた。
そして、小さく呟く。
「……全部、俺が守る」
「もう、過去に連れてかせねぇ」
そっと、もう一度頭をなでた。
夜は、静かに続いていた。
朝。
森に、やわらかい光が差し込む。
小鳥の声。
焚き火の跡から、うっすら煙。
ゴンは伸びをしながら起きた。
「んー!よく寝たー!」
レオリオ「ふぁ〜……」
クラピカ「……朝か」
そして。
三人が、同時に見る。
テント。
×××のいる場所。
ゴン「……ねえ」
小声。
「大丈夫かな……」
レオリオ「昨日かなりキツそうだったしな……」
クラピカ「熱もあった……」
少し、不安そう。
―――――――――――――
そのとき。
テントの中。
「……ん……」
×××、ゆっくり目を開ける。
視界に入るのは――
すぐそばで、座ったまま寝てるキルア。
壁にもたれて。
腕組んで。
完全に看病ポジションのまま、寝落ち。
×××「……」
一瞬、きょとん。
……すぐ、理解。
(……そばに……いてくれたんだ……)
胸が、あたたかくなる。
体。
……軽い。
頭、スッキリ。
熱、ほぼなし。
「……だいじょうぶ……そう……」
小さくつぶやく。
そっと起き上がる。
毛布をキルアにかけてあげてから――
静かに、外へ。
―――――――――――――
外。
ゴンたちは、朝ごはん準備中。
ゴン「……あ」
×××を見つけて、目を見開く。
「×××!!」
レオリオ「起きていいのか!?」
クラピカ「……顔色が良いな」
×××は、少し照れながら。
「……うん」
「……もう、だいぶ平気……」
ゴン、にぱーっと笑う。
「よかったーーー!!!」
そのまま抱きつく。
「心配したんだから!」
×××「……あ」
少し驚きつつ、受け止める。
レオリオ「ほんとだよ!」
「キルアなんか一晩中つきっきりだったぞ!」
×××「……え」
頬、ほんのり赤。
クラピカ「……眠らずに看ていたようだ」
×××「……そう……」
胸の奥が、じんわりする。
―――――――――――――
少しして。
キルアも外に出てきた。
髪ぼさぼさ。
目、半開き。
「……あれ……?」
「×××……?」
×××、気づいて。
すっと近づく。
「……おはよう……」
キルア「……っ!」
一瞬で覚醒。
「お、おい!!」
「もう動いていいのか!?」
×××「……うん……ほぼ治った……❤️🩹」
小さく笑う。
キルア、ほっと息を吐く。
「……よかった……」
心底安心した声。
ゴン「キルア、顔ゆるゆるだよ?」
レオリオ「徹夜の甲斐あったな」
クラピカ「……安心しているな」
キルア「う、うるせー……!」
耳、赤い。
×××は、そっとキルアの袖を引く。
「……ありがとう……」
「……ずっと……そばにいてくれて……」
キルア「……っ」
視線そらす。
「……当たり前だろ……」
小声。
×××、にへっと微笑む。
―――――――――――――
朝ごはん。
みんなで並んで座る。
×××も、ちゃんと食べてる。
ゴン「元気そうでよかった!」
レオリオ「もう無茶すんなよ?」
クラピカ「体調管理も任務のうちだ」
×××「……うん……気をつける……」
キルアは、さりげなく水を差し出す。
「ちゃんと飲め」
×××「……ありがと」
自然なやりとり。
もう、当たり前みたいに。
ゴンはそれを見て、にやにや。
「ほんと夫婦みたいだね!」
キルア「ちがーーーう!!!」
×××「……?」
きょとん。
でも。
みんな、笑ってた。
不安が消えて。
安心して。
また、いつものチームに戻った朝だった。
to be continued…