第59話 「気まずい記憶」
「――やはり、篠塚くんにも聞いてもらったほうがいい」
重い空気の中、夏実の父親が口を開いた。
「! ま、待ってお父さん!」
「!」
今までじっとしていた夏実が声を上げる。
あまりの勢いに、京輔は何も言えなかった。
「あたしがはな」
「夏実は黙っていなさい」
「!」
低い声に切り捨てられ、夏実の肩がびくりと動いた。
(この空気……ただ事じゃない……)
二人の様子に、思わず京輔の身体にも緊張が走る。
「お父さんが説明する」
「……」
有無を言わさぬ様子に、ついに夏実も黙る。
(一体、何があったんだ……?)
そう思うと同時に、夏実の父は話し始めた。
「なんだろ……宅配便?」
首を傾げた夏実が、玄関に向かう。
扉の覗き窓から、扉の前を確認した。
「……」
そこには、スーツ姿の父親が立っていた。
「お父さん……?」 *************
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