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それでも最初はつっかえつっかえで、上手く魔法が発動しなかったが、1時間程でキラキラと魔法が形になり始め…。
俺はなんと、2時間しないうちに、スターレイピアをマスターしてしまった!
こんなに短い時間で魔法をマスター出来るなんて、俺の人生で初めてだ。
すげぇな、ゼロ!!
「やったね!ハク!!おめでとう!」
いやもう、全てゼロのおかげだ!
スターセイバーも覚えられる気がしてきた!
上機嫌で昼メシを済ませ、上機嫌で本日の挑戦者を見守り、お客様が帰ったのを見計らってすぐにスターセイバーの特訓に入る。
ゼロが、スターレイピアの呪文を元に、呪文が増えた部分とその意味をひとつひとつ丁寧に教えてくれた。
なるほど、昨日までとは違って、理解は出来る。不思議なもんだな。
何度か魔道書を見ながら文字を目で追い、ボソボソと口にしてみる。うん、いい感じだ。いける気がする…!
その時、受付が急に騒がしくなった。
突然の怒鳴り声。
「失礼する!」
この声はカルアさんだな。
相変わらず道場破りみたいに威勢がいい。
そういえば来るって言ってたか。
おお!
久しぶりに見ても美人!
黒髪にハリのある褐色の肌。健康的なダイナマイトボディは健在だ。
目の保養になるな~。
「ハク、行こう!」
おっと、見てる場合じゃないな。
ゼロに急き立てられるように、カフェに向かう。心なしかゼロは顔色が悪いようだ。
「えっと…お久しぶりです」
ちょっぴりモジモジしつつ、挨拶するゼロ。カルアさんは微笑ましい、という表情で見ている。
今日はカルアさん一人なんだな。
「久しぶりね、ゼロくん。今日は相談があって来たの。悪いけど、ちょっと時間ちょうだいね」
相変わらずゼロには優しいカルアさんだ。
応接室に通すと、シルキーちゃんがコーヒーと本日のおすすめケーキ、ティラミスを持って来てくれた。
騎士団長なんて男勝りの仕事をしていても、やっぱり女性。甘いものは好きなんだな。幸せそうな顔で食べている。
「カルアさん、あの…」
「なぁに?」
言い辛そうなゼロに、満面の笑みで答えるカルアさん。
「すみません!…申し訳ないんですけど、1ヶ月で熟練冒険者に勝てるような特訓って、どうしても思いつかないんです!!」
ええ!?
いきなり、一言の前置きもなく、本題に入った!?
カルアさんも驚いた表情で一瞬固まってしまった。次いで、深いため息が漏れる。
コメント
1件
ああ、読了しました。このエピソード、めっちゃ良いですね。 まずハクがスターレイピアをたった2時間でマスターしちゃうところ、気持ち良すぎます。「すべてゼロのおかげ」って素直に言えるのがまた良い。魔法理論をちゃんと教えてもらえる環境って、成長のスピードが桁違いになるんだな、と納得しました。 そしてカルアさん登場。道場破りみたいな登場シーン、久々感あって嬉しかったです。ところがゼロが急き立てるように移動して、応接室でいきなり本題に飛び込む。「1ヶ月で熟練冒険者に勝てる特訓が思いつかない」と白状するゼロに、カルアさんが固まってため息…この流れ、完全に心掴まれました。設定とキャラの掛け合いが巧みで、続きが気になって仕方ないです。