テラーノベル
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鈍い音が頭から離れない。
身体中を痛みが走って、それを耐えるためにこっそりと口の中を噛んでいた。
痛い、痛い、痛い
周りは笑っているのに、俺だけずっと痛い。
お腹に衝撃が走って、反射的に口が開く。
強く噛んだせいで滲んでいた赤い液体がほんの少し飛び散って、周囲はまた笑った。
「ぅえ、きたね」
誰かがそう言った。
涙が滲む。羞恥で声を上げることも怖かった。
彼らはそれを”耐えている”と捉えたらしい。
俺が恐怖で声を上げなかったことが、
羞恥で体を守ろうとしたことが、
“気に食わないらしい”。
だから身体的にも精神的にもこれを攻撃してきた。
それはちゃんと、俺の心を抉っていたのに。
もう跡形もないくらい、いんくで集まるのが辛いくらいに、穴が空いていたのに。
見ないで、見ないで。
俺は汚い、わかってる、やめて。
お願い、お願い、もう汚くしないで。
お願い、
…見ないで、みんな
目が覚めた時、外は暗かった。
スマホを探して時間を見たら、まだ14時なのに。
本来なら、昼間のはずなのに。
カーテンの隙間から見える世界は、まるで夜みたいに灰色で、ガラスに叩きつける雨の音が、ずっと続いていた。
“午後から土砂降り”
朝に見た天気予報が、ふっと頭の奥に浮かぶ。
なんとなく、窓を見てた。
見てるだけのはずだった。
小さな用水路でゴミが流れている。
あれはどこに運ばれているのか、元々どこにあったのか。
わからない、わからないけれど。
興味本位だった。
ほんの少し、そんな気持ちだった。
rm(…俺の汚れも流してくんないかな)
rm「……」
誰にも言わず、靴を履いて外に出た。
そもそも誰かが家に残ってたかどうかも確認してない。
そんなこと気にできないくらい必死に外を駆け巡る。
rm「……っ、っ」
だんだん服が濡れてきて、体全体が重たくなっていく。
rm「…はぁ、っ、は、」
冷たい、冷たい、その冷たさが、痛みを麻痺させている。
だから何も考えないように走れた。
何かを振り切るように走った。
アスファルトが光ってる。
靴が水たまりを踏む音がやけに響く。
世界がぼやけて見えた。
rm「……ぁ、あは、」
rm「ふふ、あははっ、」
走っても、行く場所なんてなかった。
何かしたいわけでもなかった。
ただあのゴミのように流されて、どこかへ消えることが出来れば万々歳だった。
rm「あはははっ、ふふ、あはっ」
声が上がる。何が楽しい。自分でもわからない。
くるりと回って、頭の中もそろそろダメで、それでも体は止まらない。
rm「…あははっ!!」
ふと足が止まったのは、あの広場だった。
四人でよく集まって、笑って、喧嘩して、くだらない話をしてた場所。
rm「……ぁ、」
立ち尽くして、雨の音だけが耳に響いた。
頭の中が空っぽだ。何を考えたいわけでもない。
でも胸の中はぐちゃぐちゃで、怖いのか安心してるのか、自分でもわからなかった。
そのとき。
誰かが、自分の名前を呼んだ気がした。
「……りもこんっ!!」
息を切らした声。
振り返るより先に、背中が強く引き寄せられる。
体がびくっと揺れて、視界が白く跳ねた。
「なにしてんだよ、お前……!」
そんな怖い顔してどうしたの、ふうはや
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