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私が、あなたを好きになったのは
お店に来てくれて3回目の時。
____
「あっ!」
隣の席に座っていた子供が
おはぎを落としてしまい、
「ママ〜〜落としちゃったよ〜うえーん」
お店で泣き出してしまった。
母親もあたふたと周りの方にすいません、すいませんと謝りながら「泣かないで、泣かないで」と宥めているも泣き止まない。
私も慌てて
もういっこ、作るねと言いに行こうと思った時だった。
「おい、もう泣くなァ」
そう言ってさねみさんは、子供の頭を撫でたかと思えば
「お兄ちゃんのやるからよォ」
自分に先程出されていたおはぎを子供に差し出す。
「わ〜ほんと?お兄ちゃん!」
「あァ」
「やった〜〜〜」
子供が嬉しそうに、口に運ぶ。
それを見つめる表情は本当に優くて____
ありがとうございます、すいません、と何度も言う母親に
「子供が泣くのは当たり前だからよォ
気にすんなァ」
と。
そして、子供の頭を撫でたかと思えば
ゆっくりちゃんと噛んで食べんだぞォ
後、かあちゃん困らせんなァ」
と微笑みながら言ったんだ。
その笑顔はとても____
私は思ったんだ。
こんなにも優しく微笑む人がいるだろうか?