『別れたあなたに伝えたいこと』
注意
子供組女体化。
色分けペア。
地雷さんback。
通報NG。
パクリではありません。
ご本人様とは関係有りません。
『私はあなたの事を忘れないからね__』
あれは、誰の言葉だったんだろうか。
赤side
赤「…」パチッ
赤「んん…」
赤「変な夢を見たな…」
名前は赤。もうすぐ20歳になる大学生。
ガチャ
紫「赤〜?遅刻するで〜!!」
紫「今日桃くんとデートなんやろ?」
この人は紫お母さん。
赤「大丈夫ー!!もう起きてるー!!」
紫「ほんまー?じゃあ早く下降りてこーい!!」
赤「はーい!!」
黄「おはよ、赤」
赤「おっはよー」
この人は黄お父さん。
紫「今日はフレンチトーストやで」
赤「やったー!いただきまーす!」
この約17年間、ずっとここで過ごしてきた。
ん?なぜ約17年間なのかって?
赤は生まれてから3年間は違う場所で過ごしてたらしい。
だからお母さんもお父さんも本当の親じゃない。
でもまだ3歳だったから何も覚えてない。
物心が着いた時にはこの家だったから。
赤「なんでデートの日に限って髪がボサボサなんだよ〜……」
今日は大学で出会った桃くんとデートの日。
いつも以上にオシャレして出かけるんだ。
赤「桃くんはどんな服なんだろうな〜♪」
もともとファッションが好きで、色んなコーディネートをしてきた。桃くんもファッションが好きで、その趣味が合ってお互い好きになった。
だからデートの日はいつも以上にオシャレして、お互いに見せ合うって決めてる。
赤「う〜ん……こっちかな!」
いつもより真剣に服を選ぶ。
赤「……よし、行ってきまーす!!」
紫「気をつけるんやで〜!!」
タッタッタッ…
赤「服選びに時間かけてたから遅れちゃう〜!💦」
赤「はぁっ…はぁっ…」
桃「あっ、赤!」
赤「ごめん桃くん、待たせちゃって💦」
桃「全然大丈夫!それより走ってきたんでしょ?ゆっくり来ても良かったのに」
赤「それじゃ桃くんに迷惑かかるし、デートの時間短くなっちゃうじゃん…////」
桃「っ…////」
桃「ほんとにさぁ…!急に言わないでよ//」
だって本音だし。
桃「さ、行こ!今日は赤の誕生日も兼ねてるんだからさ!!」
赤「うんっ!♪」
桃「あ、あと…」
赤「?」
桃「洋服、めっちゃ似合ってるよ♪かわいい♪」
赤「!」
そっちこそ不意打ちずるい…////
赤「桃くんも…似合ってるよ…?///」
桃「ありがと♪」
桃「さぁ赤!どこに行きたい!?」
赤「どこでもいいよ」
桃「ダメ!今日は赤が主役だからさ!」
赤「ん〜……」
赤「じゃあ…桃くん家行きたい…」
桃「え…////」
赤「ダメ…?////」
今世紀最大の上目遣いをした気がする。
桃「いいよ…行こっか///」
赤「せっかくショッピングモール来たのにごめんね?」
桃「それは気にしなくていいよ笑」
赤「それじゃお邪魔しました!」
桃「家まで送るよ」
赤「ほんと?ありがとう!」
桃「じゃ、また大学でな〜!」
赤「またねー!」
ガチャ
赤「ただいま〜」
紫「……そっかぁ…うん…うん……元気そうで良かったわぁほんまに……」
赤「?」
お母さん電話中か。
紫「……そろそろ会ってみいひん?………そんなこと言わずにさぁ……」
一体誰と電話してるのだろうか。
話の内容から誰か想像できない。
紫「…うん…わかった…ほなまたな」プツッ
赤「あ、お母さん」
紫「お、赤帰ってきとったん?おかえり」
赤「誰と電話してたの?」
紫「……そろそろ話してもええ頃やな」
赤「?」
一体なんの話だ?
紫「お父さん帰ってきたら話すわ」
赤「う、うん…?」
ガチャ
黄「ただいま〜」
赤「おかえり〜!」
赤紫黄「いただきまーす」
赤「…あ、そうだ。ねぇお母さん、お父さんも帰ってきたんだし、あの話してよ」
黄「あの話ってなんや?」
紫「あれやで……ゴニョゴニョ…」
黄「…あぁ……なるほどな」
紫「暗めの話や。ご飯終わってから話す」
赤「わかった……」
そんな話を聞いていいのだろうか。
少し罪悪感が出てきた。
紫「赤、1回座って」
赤「うん」ポスンッ
紫「さっき話してた子は……赤の」
紫「実の姉やで」
赤「…え?」
言葉を失った。
赤にお姉ちゃんがいた?そんな話今まで聞いたことがなかった。
赤「どういうこと…?」
黄「赤がこの家に来る前の話や。そんな覚えてへんと思う」
黄「赤は昔、その実の姉『水』っていう子と一緒に過ごしてたんや」
紫「親が育児放棄やってん……ご飯もまともに食べれなかったんや」
紫「近所の方に貰ってたりしてたらしい」
黄「でも泊まらせてはくれなかったんや」
黄「やからよく野宿してたらしいで」
赤「…」
聞いた事のない話。…いや、覚えてない話と言った方が正しいか。
紫「それでね、水ちゃんが5歳、赤が3歳の時に、養護施設に預けられたんよ」
紫「2人はずっと仲良しで四六時中一緒におるって聞いとったわ」
紫「やけど……ある日、とある夫婦が来てな、水ちゃんだけ連れて行ったんや」
紫「水ちゃんは何度も嫌って言っとったんやけど、結局その願いも叶わんくてな」
黄「最後に『私はあなたの事を忘れないからね』と言って居なくなったそうや」
赤「!」
その言葉は夢の中で聞いた言葉と全く一緒だった。
そうか、あれはお姉ちゃんが言ったことだったんだ。
紫「その後ウチらが来てな、赤を連れてきたっちゅうわけや」
赤「…そう、だったんだ……」
自分自身がそんな事になっていたなんて、想像も出来なかった。
生まれてから3歳までの人生にそんな事があったなんて、誰しも思わないだろう。
紫「やけど、数年経った時にな」
紫「突然電話がかかってきたんよ」
紫「それは……水ちゃんからやった」
紫「『赤は元気ですか?』とか『幸せそうですか?』って凄い心配してたな」
紫「せっかくやし、会ってみいひん?って言ったんやけど、『合わせる顔がない』の一点張り」
黄「そうや、1枚だけ写真があるんよ」
紫「そうやったわ。赤も思い出せるかもしれへんな」
一体、どんな人なんだろう。
黄「これや」スッ…
赤「!」
写真には小さい自分と、凄くやせ細っていた水色の髪の毛の女の子がいた。
赤「この子が…赤のお姉ちゃん…?」
黄「そうや」
赤「…」
腕も足も酷く痩せている。それに比べて自分はその子よりも健康体に見える。
……これは自分の憶測だけど、自分のご飯を赤にくれてたりしたのかな。
それと同時に姉の存在を思い出した気がした。
赤「水お姉ちゃん……思い出した気がする…」
紫「……やっぱり、会いに行くべきやと思うんよね」
黄「住所は一応貰っとるし、赤もそろそろ20歳や。いい年頃やで」
紫「赤、会っておいで。お姉ちゃんに」
赤「っ……うん…!」
数日後
赤「…ここが……」
ついに来た姉の家。
目の前には立派な一軒家が立っている。
いざ目の前にすると、緊張する。
お姉ちゃんは赤ってことわかってくれるかな。
ピーンポーン
…ガチャ
水「はーい」
赤「!」
そこには写真より、健康体になって明るくなっている美女がいた。
この人が__
赤「…お姉ちゃん…ポロポロ」
水「!」
水「赤ちゃん…?」
赤「うんっ…赤だよ……!ポロポロ」
水「…」ギュッ
水「ずっと…ずっと会いたかった…ポロポロ」
水「元気そうでよかったぁ…ポロポロ」
ついに感動の再会を果たした。
青「この子が水の言ってた妹?」
水「うん、赤ちゃん」
赤「は、初めまして、赤です」
青「俺は青。よろしくな」
家にお邪魔させてもらうと、お姉ちゃんの彼氏さんがいた。
どうやら同棲しているらしい。
水「紫さんの所で元気に暮らしてた?」
赤「うん!しっかり育ててくれたよ」
水「そっか。よかった」
水「見ないうちに大人になったねぇ…。そっか…赤ちゃんももう20歳か」
赤「もう大人だよ!それに彼氏もいるし!」
水「赤ちゃんに彼氏…!?結婚とかするの?✨」
赤「まっ、まだそんなんじゃないし!////」
赤「そういうお姉ちゃんの方が先に結婚するんでしょ?ねえ青さん!」
青「ん?そうやなぁ…俺はそろそろ結婚したいと思っとるけど」
水「へぁっ…!?////」
青「ま、その前にちゃんとプロポーズするけど」
水「プロッ…!?///////」
赤「かっこいい〜笑」
お互いに世間話をする。
お姉ちゃんが幸せそうでよかった。
赤「それじゃ、今日は帰るね」
水「うん、今日は来てくれてありがとう」
赤「…あ、そうだ」
赤「お姉ちゃんは今幸せ?」
水「!」
水「……うん、凄く幸せだよ! 」
赤「そっか…よかった!」
赤「また会いに来るね!」
水「次は私から会いに行くよ」
赤「ほんと?✨楽しみにしてるね!!」
赤「それじゃまたね!青さんもお姉ちゃんのことたのみまーす!」
青「任せとけ〜!」
水「またね〜!」
あなたに伝えたい事を伝えられてよかった。
これからもどうかお幸せに。
それだけが私の願い。
end
コメント
1件
スゥゥッ…安定な神作ッッッッッッッッッッッッッッッ!!!