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――前回のあらすじ
智は、自身が望んだ能力
〈唯一召喚権限進化(アブソリュート・ワン・サモン・コード)〉
を習得するため、チュートリアルへと向かった。
その先に広がっていたのは宇宙。
神々や仏たちが存在する、常識を超えた空間だった。
そこで智は、約一億年にも及ぶ訓練を課される。
そして――
ついに一億年を乗り越えた智に告げられたのは、 **「まだ習得不可」**という非情な宣告。
残された道は、ただ一つ。
最終訓練だった。
⸻
「最終訓練だと?!」
「ここまで来て、やらねぇ訳ねぇだろ。
何だろうと、クリアしてやるぜ――!」
「最終訓練の内容を説明します」
「内容は?」
「はい。最終訓練は――
今のあなた様のステータスで、
ここに存在する神々様と仏様、全員と戦っていただきます」
「……は?」
「全員?
この未知数の神々と仏、全員とだと――?」
智は悟った。
ああ、これは死ぬ、と。
欲しかった能力も、ここで終わりか。
そんな諦めの感情が、心を覆う。
「ですが、これが本当に最後です」
「この 訓練を突破すれば、能力は習得可能です」
「……訓練じゃなくて、完全に試練だろ」
「否定はしません」
「否定しろよ!」
「……最終訓練を始める」
⸻
「それでは――
〈最終訓練〉を開始致します」
「グハッ――!」
智は、一瞬で消滅した。
――そして、蘇生。
「は、はぁ……
俺、瞬殺されたんだが?」
再び、全方位から圧を感じる。
逃げ場は、どこにもない。
「……なら、魔力で浮く!」
智は魔力を使い、空へと浮かび上がった。
「よし……!」
だが――
神々と仏たちにとって、その速度も威力も、
蚊ほどの脅威にもならなかった。
「……やっぱ、無理か」
「グハッ――!」
再び、意識が途切れる。
⸻
「……俺、また死んだよな?」
「クソ……どうすればいい……」
その時だった。
空間そのものが悲鳴を上げるような、
時空と次元を歪ませるほどの“何か”が現れる。
「……何者だ?」
「どうも、智さん」
「あなたは、能力の習得中なのですね」
「……はい」
「ご安心ください。
私は天外無量尊と申します」
「全宇宙の創造主――
そう言えば、分かりやすいでしょう」
周囲の神々と仏たちは、
一斉に頭を下げた。
「私が、お相手しましょう」
「……マジ、ですか」
終わった。
智はそう悟った。
「喰らえ! 一億年パンチ!」
バシン‼︎
「止めた……だと? ありえない!」
「なら、連続で――!」
バシン、バシン、バシン‼︎
だが、天外無量尊には、何の効果もなかった。
智は、必死に抗い続ける。
「智さん。あなたは、なぜその能力が欲しいのですか?」
「それは、あなたの人生で
最も重要で、最優先の願望ですか?」
「黙れ‼︎ 天外無量尊!」
「お前に、人間の“実存的孤独”が理解できるか?」
「どんなに親しい人がいても、
決して埋まらない孤独があるんだ」
「最後は死を待つだけの人生だ。
無意味な時間だって、山ほどある!」
「それでも――
全部が意味ある人生だって言えるのかよ!」
智は初めて、
自分の本心を他者にぶつけた。
「……なるほど」
「確かに、その感情は
私には理解できないのかもしれません」
「ですが、あなたはその孤独を抱え、
ここまで生き抜いてきた」
「そして――あなたは、まだ若い」
天外無量尊は、それ以上語らなかった。
「……」
次の瞬間。
「これは私なりの“慈悲”です」
「<慈悲の裁き>」
(慈悲の裁き:ランクSSS
対象の“苦”を抜き、“楽”を与え、
概念そのものを消滅させる)
「クソ……!
絶対に、当たりたくねぇ技だ……!」
「ステータスも見れねぇ……
理不尽すぎるだろ……!」
――その時。
「なっ……この槍は?!」
「百中槍……?」
(百中槍:ランクSS
投げた者の技量に関係なく、
百発百中で命中する槍)
「神々の奴ら……邪魔しやがって……!」
「クッ――!」
智は、宇宙の地に倒れ伏す。
「……俺、弱すぎる」
「俺の妄想なら……
創造なら……
全部、超えられるのに……」
限界だった。
世界も、人生も、全てが遠のく。
智は、かすれる声で呟いた。
「〈唯一召喚権限進化(アブソリュート・ワン・サモン・コード)〉…… 全宇宙最強戦神―― イカロス……」
智は全宇宙最強戦神イカロスというキャラクターを脳内で想像して一か八かの賭けに出る。