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カゴの中の鳥
軽々と歩を山陰専用事務所へ進め、服のリボンは自然と先っちょから結び目を中心に揺れ始める。
この服をリメイク、再利用としてデザインしてくれたのは彩花さん以外いなかった。
昨日の深夜に急に訪ねてきては、そのまま返り血を浴びた服を治しにきたという目的通り、部屋にミシンを運び作業をしていた。
昨日 深夜3時
千尋 「､､､」
私はぼうっと部屋のランプという灯りを見ながら布団の上で正座していた。
そんな時、スマートフォンの時刻表示が午前三時ぴったりを表示しているにも関わらず、彩花さんが襖をいきおいよく開け、両腕にミシンを抱え、
彩花 「貴方ね。その服で出張は色々とまずいもんがあるからね。私が治しにきたよー。」
そんなわけですぐに始まったのは、私の服を再編集の会だった。
さっさと主婦のように手際良くミシン糸と針の準備をし、私が一時的に制服を代わりに着た。
わざとでリメイクされるのを見せるために、布団の前に机を移動させ、ミシンを上に置いた。
彩花 「もともと赤色なら大丈夫だよ。青なんて目立つもん着てるから､､､」
千尋 「仕方ないじゃん」
彩花 「おまけに可愛くしてあげるよ。右腰ら辺にリボンとかね。」
白いリボンは、そのまま接着剤でくっつけた。
昨夜そのことがあったおかげか、優奈さんはすぐにこっちを見つけて手を振った。
千尋 「存在感アピールかな。」
？？ 「いや、違うっしょ､､､」
千尋 「じゃあなんなの？」
？？ 「こっちだよー。みたいな。」
後ろから正しいと思われる助言をする付添人は、銃に弾丸を整理している。
彼女はミル。
狂犬的な性格と可愛さを兼ね備え、神力を使う。
銃はミルが神力を集めて生成したものらしい､､､
こう見えて好戦的。兄がいるらしいが、よく旅に出ているため、出身地には戻る理由がない。
ミル 「はじめまして。」
優奈 「今日はよろしく頼むよ」
お互いに友好的な関係を築いた後、事務所の入り口を開き、中に入った。
爽やかな雰囲気を感じ取り、自分が好きなだけいろんなところに行っても、それは変わらないようだ。
だが、一つ地下室へのドアを見つけるとずっしり雰囲気はかわる。
優奈 「実は、恵は今暴走状態にあるんだ。」
千尋 「､､､と、言いますと？」
丁寧に、まるで物事が瞬時に省略しつつわかりやすくなるような言い方で、優奈さんは口を開く。
優奈 「簡潔に説明しよう」
私達責任者には、地方ごとに特性がある。
これは数多くある世界ほぼ全ての共通点だ。
特性には個人だけにあるもの、または地方特性なことも多くある。
私達山陰の責任者は、少し特殊でね。
地方特性、個人の特性どちらも兼ね備えているんだ。
ちなみに私は神力を扱う。
出雲大社の神力は、私の血に流れているものでもある。
出雲大社の神力は封印に特化している。
肝心の恵は、
反転の能力
これは意味の通り、ひっくり返す、または、ひっくり返る､､､ということ。
恵は今暴走状態にある。という事は反転の能力は、強化されているんだ。
この強化はもちろん強さにも使われてしまうが、この先放置し続けると能力はもっと強化され、重力を操る結果になる。
優奈 「あの子を止めなければ、どのみちえらいことになる､､､らしい」
意味深い”らしい”という言葉は、最後の説明にしては不可解だ。
千尋 「貴方が調べたんじゃないの？」
優奈 「あぁ､､､いやね。岡山の責任者の考察なもんだから､､､」
千尋 「へーん」
一通り話を聞いてみた後、頭の中で作戦を立てたのか、優奈さんは耳打ちをこっそりする。
どうやら私が弱めた隙に、恵ちゃんの反転能力を一部封印するらしい。
今までの雰囲気を思い出す。
優奈さんの頼り甲斐のあり、なんだかんだで助けてくれそうなクールな口調から生まれる温かい雰囲気
月人さんのふわっとした性格で、少し気弱い感じでも、なぜか大切な事は流されないみたいな信念を持ちそうな雰囲気。
彩花さんのわけわからん奇行に加え何でも良さそうなわけわからぬ雰囲気
今までと比べ、階段を降りるだけでも危機感がずっしり重くなるような雰囲気はなかった。
これだけで能力一つなのか。
複数のものがあればどうなる事なのか。
私が一本ずつ指をドアノブにぶら下げると、まるで拒むかのような悪趣味的なものを感じさせる空気がした。
もう悪趣味は慣れた。
いや、慣れてしまったんだ
優奈 「恵､､､」
恵 「へーん。何のつもり。」
それは明らかに優奈さんに問いかけたものではない。
一目瞭然。銃を持つミルに向けられたものだった。
恵 「ねぇ､､､優奈ちゃんはもう敵わないんだよ。理解してる」
私にとっては今更だ。
世の中なんて、そんなことばかりだ。
はいこんばんは。しおりむです。
いやぁ、月曜日になって申し訳ない。
今後から土日の夜に出すよう心がけます。
あっ、本日2025/08/18の夜10時、🔞部屋を解禁します。
非推奨です。
お知らせの最新のお知らせを見てから閲覧ください。
↑(お知らせ7話)
では、来ないことを祈って､､､
サヨナラッセイ！
あ、次回戦闘です。
