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第23話 反撃、開始ー‼︎
夜、作業場での労働が終わり、女たちがそれぞれ収容部屋へ戻される直前。
佳代は光希から情報が書いてあるメモを受け取った。
‘今日の夜、チャンス
警備は僕の実験に集中する
こっそり鍵を開けて出て。確認コードは“ySjwmk”だ。’
佳代は警備の甘くなった部分を利用して、脱出した。
そして確認コードを打ってみんなを解放し、情報を言った。
それから佳代は袖の内側に隠した鉄片をギュッと握りしめた。
(次が最後のチャンス……西倉庫の扉の鍵が開いた今しかない)
それに気づいた西円寺が、わずかに目で合図を送る。
「今よ」
佳代は素早く足元の棒を拾い、唯一の見張りの警備員、2人の足を殴打。
「うぐっ…!?」
「なにをーーツ!」
混乱の中、相奈が小型の金属バールでドアのロックをこじ開けた。
お鶴の方が仲間を引っ張りながら叫ぶ。
「こっちよ!走って!」
数秒で警報が鳴る。
だがもう、彼女たちは恐れていなかった。
「気にしない!走り続けて地下3階の監禁棟へーー!」
同時刻。
蓮人は独房の錠前に隠しピンをねじ込んだ。
「頼む、開け…..!」
カチ..ッ
開いた。
隣の部屋の日向も檻の監禁室から出ようとしていた。
その時。
「みんな!来たよ!!」
柑奈の声にみんなが反応する。
「そうだと思ったぜ…。
こんなに警報なってるしな。」
佳代が確認コードを入力してみんなを部屋から出した。
「急いで!警備が来る!」
「ああ。
光希を…あいつを、助けなきゃいけねぇ!」
「近松さん、小河、晴翔!みんな!全員動け!!」
林が静かに言う。
「行こう。仲間が待ってる」
別ルートから脱出してきた監禁室にいた男たちと佳代、柑奈が西円寺、お鶴の方が施設中央で合流した。
「やっぱり生きてたな、お前ら!」
だが一一敵も黙ってはいなかった。
無数の兵士が、施設内の全方位から押し寄せてくる。
西円寺が叫ぶ。
「数が多いわ!ここじゃ囲まれる!」
林が銃を構えた。
「時間は稼ぐ、逃げ道を探せ!
それと同時に光希の居場所もだ!」
晴翔と日向が左右から壁を破壊し、非常通路を切り開く。
「こっちだ、走れ!」
日向が攻撃しながら叫んだ。
「あなた達に任せるわ。
佳代。柑奈。西円寺。」
お鶴の方にそう背中を押された。
「はい!ありがとうございます!」
3人は光希の元へー。
その頃、光希は再び実験台の上にいた。
悪魔の血を融合されてから数時間が経ち、体内に異変が起きていた。
手の甲に黒い紋様が浮かび、脈動するように内側から力が膨れ上がっていく。
「制御でき…ない……つ
うぐっ………がはっ………」
「いいぞ..あと少しだ!」
アルベリヒの声が響く。
その時一ー。
実験室の扉が破られた。
「光希!!!!」