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3週目
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次の日、レイナはナギ達よりも早く目が覚めてから昨夜のことを思い出し、ものすごく後悔の念に駆られていた。
(マジでなんであんなこと言っちゃったんだろ…いくら酔ってたからと言ってもあそこは言わないで黙って置いた方が絶対良かったって…っていうかナギにもめっちゃ迷惑かけちゃったじゃん…)
「はぁ…」
昨夜のことを思い出して後悔しては溜息を着くのをソウが起きるまで繰り返し、レイナは二度と酒は飲みすぎないことにした。
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その後、自分の布団をたたんだ後ソウと共にアスカとナギを起こす。
「マジで昨日はごめん、飲みすぎた。昨日の言動とかは忘れて欲しい」
ナギとアスカが起きてから謝る(特にアスカ)と、ナギとアスカは笑いながら許してくれた。
布団をたたみ終えると、1人づつ洗面所で私服に着替える。レイナが着替え終わり、アスカが入った時、ふと昨日見たものを思い出す。
(そういえば、なんで男女で別れて着替えないんだろ。そっちの方が早く着替えられるのに)
朝は昨日見たのは酔って変な感じに見えただけだと思っていたが、やはりアスカが温泉に来ないことも考えると男なのかと思う。
少し考えたあと、レイナはこれ以上考えても答えはでないと考えることをやめた。
「よし、今回は2日目になっても全員生き残ってるね」
アスカも着替え終わり、早速今日やる行動について椅子に座って話し合う。
「このまま何も起こさず3日も生き延びたらワンチャン抜けれるかもな」
「ん〜…それは無理かも。抜け出せるどころか、多分3日目に全滅する」
「なんで?」
ソウが抜け出せるかもと言うが、レイナは初めて鬼に斬られた時のことを思い出し否定する。
「3日目の朝、私らなんもしてないのに急に殺されたじゃん?だから、もし今日を生き延びれたとしても明日殺されるかも…」
「確かに…その可能性もあるね…」
レイナの考えを聞き、ナギも考え込みながらスマホに何やら打ち込んでいる。
「ナギ、何やってるの?」
アスカがそれを見て、ナギのスマホを覗き込見ながら訊いた。
「これまでに起こったこと、わかったことをメモしてる」
「どんな感じ?」
レイナが言うと、ナギがそのメモの画面を机に出した。
メモを見たソウが、感心したようにつぶやく。
「エドがメモしてるのを見て、俺も同じようにやった方が状況が分かりやすいかもな〜って」
「この線が引かれているのは?」
レイナが、文字に線が引かれている部分を指さして言う。
「2回目はやっても大丈夫だったやつ。線引いていないのは、1回しかしてないから2回目やっていかは分からない」
ナギが言うと、アスカは顎に手を当てながら言った。
「そういえば、外部に連絡するのも1回しかやってなかったね。やってみる?」
「あれ?城跡には行かないの?」
スマホを取り出しながら言うアスカに、昨日予定していた城跡には行かないのかと聞くと、アスカはすっかり忘れていたようで、スマホをしまう。
「じゃあ、今日は城跡に行こっか!」
「またあれ登るのかよ…」
ソウがため息をついた時、窓がコンコンとノックされる音がした。
「あ、エドとウミ!おはよ!」
そこにはウミを抱えたエドがいて、こちら側にジェスチャーで窓を開けてくれと、エアーで窓を開ける動作をしている。
アスカはそれを見て挨拶をしながら窓の鍵を開けた。
「おはようございます」
「おはよ〜」
エドは丁寧に挨拶しながらウミを室内に入れ、自身も躊躇いながら片手に脱いだ靴を持ち今日に窓から入ってきた。
「靴、玄関に置いて来るね」
そう言って靴を置きに行こうとするエドにナギが言う。
「あぁ、今から出かける予定だったからそのまま行こっか」
そうして5人と一匹は、神社のさらに上にある城跡へと向かった。
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石段しか道がない神社と違い、城跡には整備された道路があったため、一行はバスに乗ってその場に向かった。もちろん、ウミはぬいぐるみのフリをした状態でだ。
城跡には歴史資料館が立てられており、そのバス停でレイナ達はバスから降りた。
入るには入場料が必要なようで、見た目が少年なエドは半額だったが、お金を持っていないらしくバス代を含めナギが払う。
「本当にありがとう…」
「大丈夫だよ。ここは半額で入れたし…」
申し訳なさそうに謝るエドに対し、ナギは笑顔で大丈夫だと言う。
資料館の中は薄暗くパンフレットを見ると意外と広いようなので、それぞれ別れて見ることにした。
レイナは鬼についての展示を見ることになり、資料を見ながらナギとエドに見習い、鬼がやったことについて等のメモをとる。
昔の人が描いた鬼の絵や、実際に鬼が身につけていたという物を見たりすると、やはりあの鬼と全く同じ鬼らしい。
何故退治されることとなったかと言うと、昔村で妻が夫や子供を殺害するという事件が多発し、その事件が起こる前夜に必ずその家の近くに鬼が現れるからというものだった。
(結構エグいことやってたんだな…あの鬼)
先程般若について検索してみたところ、どうやら女性らしい。白、黒、赤があり、レイナ達を襲ってきた赤般若は、庶民の女性が怨霊になったり、地獄から戻ってきたりを意味するらしい。
「元は人間だったのかな…?」
メモを終え、ポツリと呟く。
嫉妬や怒り、悲しみに駆られ鬼になったと言うので、もしかすると起こしていた事件に鬼になった理由が隠れているかもしれない。
そんなことを考えつつも、レイナは何か見落としていることは無いかと展示室を見直した。
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数十分後、みんなで一旦休憩室のような場所に集まり、調べた成果を報告する。
「まず、僕からね。僕の方は城を立てるまでの経緯だったんだけど、城主の成功のことについて書かれていたからあまり関係はなかった」
アスカは残念そうに言った。
「次は俺だな。俺の方も城主の生い立ちで、あの鬼に関することは特になかった。鬼を倒すに至るまでの経緯はあったけど、肝心の倒し方は書かれていなかった…」
ソウも、ため息をつく。
「俺は結構有益な情報が手に入ったよ。鬼の被害にあった人達の惨状が展示されてたけど、着物とかは全部切り裂かれた感じで、鬼がいる様子とかも描かれていたんだけど、そのどれもに黒い霧があった。多分、昔の人はレイナみたいに黒い霧が見えてたんだと思う。あと、やられた人たちの身分を見る限り、庶民しかやられていなかった」
他2人があまりいい情報を手に入れられなかった様だが、ナギは新たな情報があったようで、新たに追加されたメモを見せられながら説明された。
「次はボク達だね」
ナギの説明が終わったところで、ウミとエドが調べたことを報告し始める。ウミはぬいぐるみということになっており、1人では動けないためこの2人は一緒に行動することになったのだ。
「ボク達は展示室は見ずに通路とかにある展示を重点的に見たけど…」
「やはり、通路にあるからか、あまりいい情報は手に入らなかった…」
2人も報告が終わったようで、残るはレイナとなった。
「私はかなりいい情報が手に入ったよ」
レイナもナギと同様メモした物を出しながら説明を始め用途する。
「多分、鬼は女だとおも…」
言いかけた途中で、言葉が止まる。
レイナだけではなく、その場にいる全員が黙り込んだ。
いきなり、あの太鼓と笛の音がしたのだ。
慌てて隠れる場所を探すが、ここには隠れられそうな場所は無い。そうこうしているうちに、音はどんどん近ずいて来て、ついに誰も椅子から立ち上がれない状態で目の前に鬼が現れた。
「あっ」
鬼が刀を振り下ろしたとき、誰が発したか分からない音が耳に入ると共に、レイナ達は1日目に戻っていた。
あけましておめでとうございます!
ちょっと久しぶりの投稿です…すみません…
深夜2時くらいに般若の面について検索して画像見んのバッカ怖かった…
それでは、良いお年を〜˙ᵕ˙ )ノ゙