コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
※出水公平の夢小説
※キャラ崩壊注意
※原作とは関係ありません
「」→夢主 『』→出水公平〔〕→その他のキャラ
〈〉→モブ ()→小さな声で呟く
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
〜放課後〜
教室を出ると、夕方の風が頬に触れた。
日が落ちかけた校舎はオレンジ色に染まっていて、今日一日がやけに長く感じた。
〈夢ー!また明日ねー!〉
「うん、また明日!」
友達に手を振ってから、校門へ向かおうとしたその時だった。
〔あれ、夢ちゃん?〕
「え?あ、米屋先輩!」
〔やっぱり!久しぶりだな〜。元気してた?〕
「はい、なんとか笑」
久しぶりの笑顔に、少しほっとする。けれど、次の言葉でその安心が一気に崩れた。
〔...出水、さ。〕
「え?」
〔あいつ、今日ずっとテンション下がってた。〕
「...どうしてですか?」
米屋先輩は頭を掻きながら、少しバツの悪そうな顔をした。
〔...俺がな、ちょっと余計なこと言っちゃって。〕
「余計なこと?」
〔ほら、夢ちゃんに彼氏ができたって噂〕
「...っ!」
心臓が強く跳ねた。動揺が隠せなかった。そして米屋先輩は続けてこう言った。
〔そしたら出水、相当ショック受けちゃったみたいで...〕
「そんな...」
視界がじんわり滲んでいく。
〔ほんとごめん、俺が余計なこと言っちゃったせいで〕
「...大丈夫です笑」
「あと、私彼氏いません笑 噂になってるの多分お
兄ちゃんのことです笑」
笑いながらそう言ったけど、本当は心がざわついて仕方なかった。先輩に、言いたかった。
“私が好きなのは先輩なんです”って
〔あ、そうなの、ごめんな〕
米屋先輩の声が少し柔らかくなる。
「じゃあ、私そろそろ行きますね笑」
〔おう呼び止めて悪かった、またな〕
「はーい!」
米屋先輩と別れたあと、私はすぐにポケットから携帯を出した。指が震えたけど”伝えなきゃ”そう思うと気づけば通話のボタンを押していた。
プルルル
「...先輩、今どこですか?」
『え?』
「今、先輩、どこにいるんですか!」
『...本部に向かってるとこだけど、なに?』
電話の向こうの先輩の声は少し素っ気なかった。
「すぐ行くのでちょっと待っててください!」
ガチャ
そう言い残して私はすぐに走り出していた。夕焼けに染まる街を抜けて、息が苦しくなるほどの速さで。