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〈nakamu side〉
nk 「いってぇ、、、」
さっきの振動はなんだ。地震か?
校舎が崩れかけた
幸い、立てかけてていた木材が倒れてきただけで軽い怪我で済んだ。
nk 「しゃけ大丈夫?当たってない??」
ふと隣を見ても彼の姿がない。
nk 「シャークん、、?」
嫌な予感がした。
根拠なんてない。
でも、細胞の一つひとつが今の状況を理解しているようにざわざわと騒ぐ。
腹の底から吐き気がした。
nk 「しゃけっ、?どこにいるの、、、?」
残っていたのは彼のヘッドホンだけ。
…………………………………………………*
〈kintoki side〉
kn 「俺が来たのは多分、ここの上で」
kn 「って、あれ」
sm 「待て、離れろ。」
、、、だれかいる。
ーーーくそっ、どうなってるんだこれ
その低音が雨の雫を振動させてはよく響く。
少し小柄な青年は瓦礫から這い出ているどころだった
sm 「、、、、っ」
sm 「何でここにいるんだよ。シャークん」
sh「だぁあああっ、、びっくりした、ってスマイルじゃん!?」
kn 「俺もいるよ」
sh 「なんで2人でいるの?もしかしてスマイル連れ戻せたの?」
kn 「違う。逆だよ
俺たちがスマイルのところに来たってこと」
sh 「なかむは?さっきまで隣にいたんだけど」
sm 「ここにいるのは俺ときんときとシャークん、それと怪異だ。 」
sh 「は?どういうこと」
sm 「ここは彼岸の世界。本来なら人間は来れない場所なんだよ。」
kn 「ねぇ、それについて詳しく聞きたいんだけど俺たちは死んだってこと?」
sm 「、、、、、いや。」
そう一言だけ否定して、彼は先を急ごうとした。
スマイルがいうには、このリセットが完全に終わる前に戻らなければならないらしい。しかし一体どうやって戻るのか
sm 「いまから長を探しに行く。あいつなら出方を知ってるはず」
sh 「あいつの言うこと鵜呑みにしていいの?俺あんま信用してないんだけど」
kn 「んー、俺も良くわかんないなぁ」
sm 「俺だってあいつのこと全部知ってるわけじゃないけど、、」
sm 「少なからず足を引っ張ろうと嘘をつくやつじゃないことは確かだよ」
…………………………………………………*
〈kiriyan side〉
kr 「なかむっ!なかむー!!」ハァッハァッ
だめだいない。
中央の時計台には誰もいなかった。
いったいどこへ、、、
この小さな校舎に残された彼の行方。
彼が行くとするならやっぱり、、、、
カラカラッ
〈nakamu side〉
自分の無力さを以前にも感じていたのに、、
走り回って彼を探して、気づけばいつものようにこうして居座っている。
ヘッドホンを耳につけても彼の好きな音楽は流れて来ないし、それをつけるなと叱る姿も現れやしない。
、、、そうか。彼岸に連れ去られたのか。
なんで俺じゃないんだよ。くそっ、、
彼が戻ってくる条件ってなんだろう。
そもそも彼岸に行ってしまった人間は生を保ったまま帰って来れるのだろうか。
もしかえって来れないのだとしたら、、、
もっとちゃんと知ればよかった。
もっとちゃんと話せばよかった。
もっとちゃんと伝えればよかった。
もっとちゃんと俺を見て、、、、
彼が思うよりずっとちゃんと好きだって。
カラカラッ
nk 「、!!シャークn、、」
kr 「ここにいたのかよ」
nk 「俺を探しにきたのか」
kr 「シャークんがいなくなったんだろ?」
nk 「っ、、最初からこうなるって知ってたのかよ!!なのになんで教えねぇんだよ!お前はいつもいつもっ!」
kr 「ちげぇよ。」
kr 「きんときもいなくなった。スマイルも。シャークんも。俺が想定していたのはスマイルだけだったのに、、」
自分でも焦っているのはわかっていた。
それが故にこうして目の前の友にすら気をつかえずガキのように放った声は、彼をより苦しめてしまったようだ。
nk 「なにがどうなってるのか、、俺理解できても飲み込めないよ」
kr 「ひとまずその時のこと教えてくれ。急がなきゃまだ助かる命も捨てることになる」
nk 「、、、」
kr 「頼むよなかむ」
nk 「目が覚めたらもういなかった。残されたのはこのヘッドホンだけだよ」
2人でまだ湿っていない木材の小さな場所に身を寄せてはスマイルが来るのを待っていた。
すると校舎が急に揺れ始めて、ボロい時計台は少しずつ形を崩し始めて、、、、それで、、
その話をしている間のきりやんは俺を真っ直ぐに見つめて優しく背中を撫でる。
でもそれが俺を割れもののように触れるあの彼とは違う感触で、落ち着かせてくれているはずなのにどうも悔しかった。
nk 「これからどうするの」
kr 「もうすでにリセットは始まってしまった。狐も鳩も頼りにできそうな怪異は一度彼岸に戻された」
kr 「これがどういう意味を表すか、、
なかむならわかるよね」
nk 「まさか、、、。ただ待ってろって言うのかよ。」
kr 「そう。
今の俺たちにできることは何もないんだ。」