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わあ様からのリクエストです。リクエストありがとうございました!遅くなってしまいすみません!!!!
👻🔪×💡。あまり左右関係ないです 。学パロ、両片思いのお話。🐙🌟🥷🔫(左右関係なし)は付き合ってます。
青春恋愛書いたことなかったのでかなり苦戦した結果長くなってしまい、前編と後編に分かれています。スクロール、頑張れ……!!
inm視点
グラウンドに響き渡る歓声。1点に集まる視線。全校生徒のほとんどが、彼に注目していた。
「小柳ーーーー!!走れーーー!!」
オレの声彼に聞こえているのだろうか。借り人のお題を 引いた彼は、オレらのブロックに向かって走って来ていた。
「伊波!!来い!!!!」
「お、オレ!?!?」
「はやく!!」
これが『好きな人』ならどれだけ嬉しいことか。審査員の元へ走っている間は、合法的に小柳と手を繋げる時間。いやいや、こんなので恥ずかしがっている場合ではない。
「ほら、コイツ、かわいいだろ?」
審査員に見せたお題は『かわいい人』。審査員はオレを見て大きく頷いた。
「よし、いくぞ」
「…え」
また手を繋いで、ゴールテープまで急ぐ。結果は1着。満足な結果だったが 。
「小柳。センスない」
「はあ?何が」
「お題、かわいい人なんでしょ?女子連れて行けよ」
「ムリ。お前が一番かわいいだろ 」
顔がぶわっと熱くなるのが分かる。平然を装いつつも、オレはロウとは目を合わせることが出来なかった。
「あとお前の方が絶対女子よりも足速い 」
なんだ。それが本心か。肩の力がふっと抜ける。返事に迷っていると、4着の走者がゴールラインを踏み、すぐさま退場する流れとなった。退場している間、彼の横顔を見る。やはりカッコいい。
「ありがとう、オレ選んでくれて」
「いや、偶然だから」
「あはは」
偶然、偶然。そっか、偶然か。砂ぼこりが目に入ったのもあり、目がうるうるしてくる。泣かないように空を見上げると、積乱雲が遠くに大きく存在していた。一方的な恋情は、この夏で終わってしまうのかなあ…。
借り人の次の種目であるリレーに出場するオレの出番が終わってブロックテントに帰ると、小柳はまだ女子に囲まれていた。足速いね。カッコよかった。これ良かったら…なんて、お菓子を差し出しているクラスメイトもいる。借り人もリレーもたくさん走ったせいか、頭が痛い。
「小柳くん、すごい人気ですね〜」
「あはは…」
「ライ、どうした?体調悪い?」
「ううん、別に。頭がクラクラするだけ」
「それやばくない?熱中症じゃん」
「いや、元気だよ?」
「アクエリあるよ、飲む?」
「あんま飲む気になれないかも…」
「そ~れ、熱中症です 」
「えぇ?元気だってば」
いいから救護行くよ、と星導に連れられて救護テントまで歩く。取り敢えず熱でも測ろうか、と熱を測ると37.7℃だった。
「ほら、熱中症じゃん 」
「元気なのに……」
救護の方から氷嚢を受け取り、ベンチに座る。
「じゃ、俺は帰るから。また誰かが様子見に来るかも」
「ありがとう」
この頭の痛みの原因は、熱中症だけなのだろうか。救護テントから遠く離れたブロックテントに目を向けると、 まだ女子に囲まれているロウの姿が見えてしまい、より頭が痛くなる感覚がした。
「あっつ………」
憎たらしい夏。汗のせいで体操着が身体に張り付き、気持ち悪さすら感じる。
「あ、これ良かったら」
救護の方から生暖かいアクエリを貰うが、生憎飲む気分にはなれなかった。
「あ、ありがとうございます…」
冷たい氷嚢を首に当て、もう片方の手でペットボトル受け取る。次の種目である男子綱引きが終わったときには、体温のせいか、氷嚢の中の氷は殆ど溶けていた。
「ライ!?大丈夫か!?」
「……は?」
救護のテントに入ってきたのは小柳。今一番求めている人が来てくれるなんて、これは夢かもしれない。頭と視界が共にぼやける。
「とりあえずアクエリ買ってきたけど……」
ロウはオレの片手にあるアクエリを見て苦笑し た。
「……いらないか。これ」
自販機から出てきたばかりなのだろう、小柳の持つペットボトルの外側にはたくさんの水滴がついていた。
「まって」
オレは必死に小柳を引き留める。
「それ……飲む」
「はあ?バカ、気遣うな 」
「遣ってないよ?飲みたい、だけ」
ロウから半ば強制的にペットボトルを奪い取り、キャップを捻る。しかし、思ったとおりにキャップが回らない。
「あはは、開けてくれない?」
「ふは、この貧弱が」
キャップを開けるロウを見ると、彼は汗だくだった。ブロックテントと自販機は真反対の場所にあるので、そこまで走って買いに行ってくれたのだろうか。いや、流石に自意識過剰か。
「ありがとう」
渡されたペットボトルに口をつけ、一口飲み込む。氷嚢のおかげか、吐き気は感じなかった。心做しか頭痛も和らいでいる。
「体調どうですか?」
救護の方に話しかけられ、我に返る。
「最初から元気ではあったんですけど…」
「コラ。救護の人に口答えしない」
「えぇと…もう一回体温計いただいてもいいですか?」
体温を測ると平熱に戻っていた。一時的な軽い熱中症だったようだ。それでも頭痛が続いている気がするのは、きっとロウが隣にいるから。
「ごめん、俺が借り人で連れ出したから」
「へ?」
「次リレーもあったのに、走らせちゃって」
「…ううん、いいよ。むしろ…嬉しかったし」
熱中症のときよりも体温が高くなる感覚がした。小柳、オレはお前のことが好きなんだよ、なんて。言っちゃったら、この関係も絶たれちゃうのかな。
hsrb視点
放課後になり、西日が教室の影を長くしていた。窓の外ではリレーの練習が行われている。
「俺、どうしたら良いか分かんねえ」
あまりにも真剣な目で言われたものだから、カゲツと目を合わせる。机の向かいに座った小柳くんは頬杖をついて、外に居るライの様子を横目で見ていた。
「アタックすれば良いやん」
「いやぁ………」
カゲツに言われても曖昧な返事しか返ってこない彼を見るに、相当ライのことが好きなのだろうと認識する。
「男が男好きってさ………」
「「は?」」
「あ、いや、二人がどうとかじゃない」
すまん、と小柳くんは謝って、俺たちの方を見た。
「その……伊波に、どうしたら気づいて貰える?」
この鈍感が。ライも小柳くんも、どう考えてもお互いを好きなのに。隣を見ると、カゲツは苦笑いを浮かべていた。
「じゃあ今度の運動会でアピールしましょ」
「えぇ …」
「狼、借り人出るんやろ?伊波連れて行けば良いやん」
「お題全然違ったらどうすんだよ」
「その時はその時でしょ。とにかくずっとライ見とけば?」
「急に投げやり」
「あはは、でも応援してますよ?」
「僕たち成功するって思っとるから」
小柳くんは納得いかないような顔をして自分の席に戻っていった。
借り人が始まってからの時間は、耳が痛くなるほど黄色い声が上がっていた。
「小柳ーーーー!!走れーーー!!」
隣ではライが女子に混ざって叫んでいる。小柳くんはこちらのブロックに走ってきたと思えば、ライを連れて出ていった。
「うわ 、伊波連れて行った」
「まさかホントにやるとは…笑」
煽りたいくらいの感覚だったが、あんな真剣に相談をされてしまってはこちらも本気だ。2人が正式に付き合うまで全力で応援することにした。
「小柳くん、独占欲強そうですよね」
「伊波もなんやかんや言ってその独占を嬉しく思いそう」
確かに、と盛り上がっていると、いつの間にかリレーの招集が始まっていた。 借り人は終わっていて、小柳くんはブロックテントに戻っている。小柳くんは女子人気が高く、ライは男子人気が高いもんだから、2人とも話しかけることすら難しい。
「おつかれさまです〜」
「おっす」
小柳くんと軽い挨拶を交わし、俺はリレーに目を向ける。カゲツも出場しているので絶対に見逃せない。
「ライくん頑張れーーー!!」
「カゲツくんーー!!いけるよーーー!!」
いつから女子は下の名前呼びを始めたのか、少しだけ嫉妬する。
…それは、小柳くんも同じみたい。幸い女子は気づいていないようだが、応援する彼女らを見る目が鋭かった。ライが走っている間の彼の目、これをライに見せてあげたい。顔真っ赤になるんじゃない?
「おつかれ」
リレーが終わっても、小柳くんに対する黄色い声援は消えず、ライの前で小柳くんは女子に囲まれている。 幸い次の競技は男子綱引きなので、ほとんどの男子がブロックテントにはおらず、男子に人気のあるライは囲まれていない。ライは……心做しか、フラフラしている気がする。
「小柳くん、すごい人気ですね〜」
「あはは…」
歯切れの悪い返事しか返ってこない会話。最初は小柳くんへの嫉妬なのかと思ったが、これは本当に熱中症なのでは。
「カゲツ」
「なんや?」
「俺、今からライを救護に連れて行くので、小柳くんに余裕が出来たら伝えてあげてください」
「わかった」
カゲツに耳打ちをして、ライを救護へ連れて行く。腕を支えている間の彼の体温が俺よりも高かったのは覚えている。
mrkm視点
「カゲツ」
やっと女子が離れ始めたおおかみは、僕に話しかける。
「伊波は?」
「いなみ、熱中症っぽい。救護おるよ」
「…は?」
おおかみは自分のナップサックから財布を取り出し、全力で走っていった。
「愛重た。反応早すぎで草」
「流石ライのこと好きなだけありますね〜」
独り言のつもりが、僕の恋人にはバレていたらしい。救護テントから帰ってきたタコは、塩分タブレットを僕に渡す。
「カゲツも気を付けてくださいね?」
「いなみ、ガチで熱中症やったん?」
「みたいですよ。めっちゃ身体熱かった」
へえ、と一言だけ零して救護テントを見ると、 おおかみといなみが話している。早く付き合えばいいのに。
「早くどっちか告白すれば良いのに」
タコが小さく呟いた。タコも僕も、思っていることは同じようだ。
コメント
2件
初コメ失礼します。 両片思いで、全く告ったりしない系のシチュが 大好きで、とても最高でした。 小柳さんと伊波さんの両片思いの他に、星導さんと叢雲さんが付き合っている というのも込みで最高だなと思いました。 とてもよい作品をどうもありがとうございました 、🙌
クラゲくん
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