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_______セフレ_______(knhb)
※ご本人様には関係ありません
nmmn作品です
地雷の方は自衛してください
______________(hbr視点)
セフレの関係が始まったのが
いつかなんて
もう覚えてない。
俺が元々奏斗の事が好きで
それで、たぶん俺がセフレになろうなんて事を言ったのだろう
あの時、奏斗がどんな顔をしていたかなんて思い出せない。
覚えてるのは、奏斗の口から不意に出た『は?』という言葉だけだ。
なんでセフレになってくれたんだろう。
とか、
本当は俺のこと好きなのかな。
とか思ってた自分が憎くなるほど
羨ましい。
今、セフレになってからヒシヒシと感じ始めたのが、
俺に恋愛感情を持ってない
そんな事実だった。
______________
ギシギシと鳴るベット
奏斗の吐息と俺の吐息が混ざり合う
そして水のような音が部屋に響く
俺の頭の中は奏斗でいっぱいだった。
『…ぁッ、…んぁッ♡…ぅあ、ッそ、こ…だめッ』
「ここッ?」
ゴリュッという音と共に
前立腺が刺激される
『あ”あッ?!♡♡♡♡♡』
腰がのけぞる
ビクンビクンと跳ね
チカチカとした感覚に襲われた。
気持ちいい
気持ちいいッ
そんなことしか考えられない
「ッ…腰、浮いてるけど」
『ぁッ、…んあああ”ッ♡だ、め…ひぁッ!ば、か…っ、ばかん…なるッ!』
一定のリズムで刺激される
その度に腰が跳ね、口から甘い声が漏れる
恥ずかしいのに気持ちいい
そんな矛盾した考えが頭の中を支配していた。
『…ぅッ、…♡きもち、…きもちいいッ、すき…だいすき、ッ…♡』
ぽろぽろと生理的な涙を流しながら言葉をこぼす。
それに返答は無い
そう、奏斗は俺に 好き とは言わない
何回だって言った。
行為中に、何度だって
俺は弱虫だから行為中にしか言えなかったけど、もしかしたら 好き と言ってくれるかもって
流されてくれるかもって思ってたけど
セフレになってから今まで
奏斗の 好き は聞けることはなかった。
『…ッ、…ぅ、…すき、…好き、…ッ、ぁッ…』
ああ、今日はなんか涙腺が馬鹿になったみたいだ。
堰を切ったように流れ出した涙が頬を伝い枕を濡らした。
泣きながら言った 好き にも返答はなかった。
ほら、やっぱり奏斗は俺のこと好きじゃない
セフレになった時点で
終わりだったんだな。俺の恋は
_____________________
『奏斗…帰るん、?』
行為が終わった瞬間に着替えを始めた奏斗にそっと声をかけた。
奏斗はピクッと体を動かし、
数秒何かを考えた素振りをして
俺の方を見た。
「…今日で終わりにせん?この関係」
『………え、?』
予想外の言葉に
頭が真っ白になる感覚に襲われた
_______今日で、終わり?
この、関係が?
「丁度、潮時だと思ってたんだよね。いつまでもこんな関係じゃダメって。」
奏斗が言葉を並べていく
嫌だ、
愛がない行為でも
奏斗と繋がれる事実が嬉しかった
その瞳の中に誰かが映ってても
俺の名前を行為中に一切呼ばなかったことも、
全部引っくるめて
奏斗と入れるだけで良かった。
でも、その関係がいま、崩れようとしている
「…こんな愛がない関係さ、僕も正直辛かったしこのままだらだらこの関係続けるくらいならさ、もう終わりにしよう」
そう言って、
いつか渡した合鍵が俺の目の前に置かれた
頭が真っ白で
ただ、その渡された鍵を見つめることしか出来なかった。
「…次からは良い友達として過ごそうよ。…じゃあ、僕は帰るから」
そう言って立ち上がる奏斗を見つめる
嫌だ、
この関係が無くなったら俺は、
お前の瞳にも映れなくなる。
そんなの、嫌だ
『…ぃ、……ッ、…』
嫌だ
そう言えば良いのに
紡ごうとした言葉は息になってその場に消える
奏斗はどんどんと歩いていってしまう
_______なあ、俺じゃダメだった?
俺が、お前を幸せにするのは
お前にとって不幸なの?
『…、、かな、…とッ…!』
どんどんと離れていってしまう奏斗を見ていたら
無意識に体が動いて
奏斗の腕を掴んだ。
その手にはほとんど力が入ってなくて
今にも壊れてしまいそうな、
そんな感じがした。
「…雲雀。わかってよ。」
そう温度のない声で言われ
静かに腕が離された
冷たくなった手がぶらんと
無防備に宙を浮いた
「いい人、見つかるよ」
なんだよ。
なんなんだよ、それ
いい人なんて、
付き合いたい人なんて
奏斗しかいないのに。
喉がひきつく、鼻がツンと痛む
ああ、もうダメだ。
そう自覚した瞬間
心の中で何かが壊れた
『…ッ、ぅッ、ひ、…ぐ、ッ…いや、だッ、…ぇ、ぅ…』
我慢の限界が来たのだろうか
俺の目から涙がボロボロと溢れてきてしまった。
涙がボタボタとフローリングに落ちる
目の前がぼやける
奏斗は何も言わないし
頭を撫でたりもしない
ただ、静かに俺を見るだけ
『…ッ、はは、…ご、め…ん。』
耐えられなかった。
必死に目元を擦る
泣くな。
困らせるだけ、
そう思ったらどんどんと涙が溢れてくる
なんでだよ、泣くなよ
『ッ…ぅ”ッ、…ご、め…ッ、ち、が…こま、らせたいわけじゃ…ッ』
言い訳を並べ必死に目元を擦る
俺だけ必死になって
泣いて
馬鹿みたいじゃん
今もきっと奏斗を困らせてる
はやく、泣きやめよ。俺
『…ッ、ほ、ら…!早く、行けよ』
泣き顔を奏斗に見られたくなくて
背中を押して玄関に奏斗を押す
『…ッ、…じゃあな、!…また、明日からは、…良い友達として_______』
友達として、
『…な、かよく…….、っ』
ああ、もう本当に何やってんだよ俺
「…ねえ。それ本気で言ってんの?」
そう言って奏斗から腕を掴まれた
『…、…っ』
なんで、?
なんで引き止めるんだよ
『……俺のこと、好きじゃないくせにっ…、!』
「…、は?」
『なんで引き止めるんだよッ…!!
好きじゃないならそんまま無視して帰れば良かっただろ、!
SEX中も好きとか言ってくれないし、名前も呼んでくれないし、行為終わったらすぐ帰るくせに!ッ…』
自分で言って胸が苦しくなる
馬鹿じゃん。俺
こんな事したら嫌われるだけなのに
俺の口は止まらなかった
『いつも俺だけが必死で、ッおれだけが好きで、俺だけが気にして、俺だけが…っ、おれ、…だけが』
_俺だけが離れたくない
最初から片想いのはずだった関係を
俺が無理矢理変えただけ
本当は、最初からこうなるはずだった
ほんとうは全部決まってたんだよな。
『、…ごめ_______』
そう言おうとした瞬間
俺の体は
慣れない香りに包まれた
『…はッ、?…え、な、に…?』
抱きしめられた。そう理解するのにあまり時間は要らなかった。
何度も夢見た
その光景が今、目の前にある
『…ちょ、…マジ、で冗談キツイって、……いいから、さ、こういうの』
グイッと体を押す
こんな情けいらない
「ッ俺も、好き…ッ」
『…は?』
「好き、俺も好きだよ。ひばり、」
『_______ッ…だから!!そんなん、いらないって言ってんじゃん!!』
奏斗の言葉から逃げるように
体を押した
嫌なほど心臓が鳴ってる
なんだよ、意味わかんない
『いみ、わかんない…ッ』
唇を噛み締め下を向く
情報が飲み込みきれなくて、でも嫌なほど心臓は鳴っていて
頭がごちゃごちゃだ。
「だって…」
「だってお前がッ、
SEXしてる時だけ、好きって言うから…!俺の身体が好きなだけだと、思って!
…俺は雲雀のことが好きだったから、辛かった!」
「だから今日。終わらせようとした…ッ、なのに。なんだよ、こんなのってありかよ、?」
奏斗の綺麗な目から涙が落ちた
_______なんだ、
なんだよ。俺達、両思いだったってこと?
その事実が妙に耳に響いて
抑えきれない気持ちを隠すように奏斗に抱きついた。
その瞬間
今まで堪えてた気持ちが全部
涙と変化して俺の頬を滑っていく
『…ッ、ぅ…好き、ッ…!俺も、好きッ!ぇ、ぐ…ッ』
_______だから、
次は恋人として
俺を幸せにしてよ。奏斗
______________