テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
最多得票者となった2人は夢水を鉢の中に投げ入れた。
そして、何かを覚悟するかのように目を瞑った。
『では、最多得票者には退場してもらおう。』
2人は足が砂になり、そのまま倒れ込む___と思った。
倒れ込む前に体は全て砂になり、残ったのは緋色と琥珀色の砂。
そして彼らの来ていた服のみが残った。
『そ__は、夜時___ろ_。_り____間とす__。』
持ち主を失った服と2色の砂。
それを見て絶句していたおれには、伯爵のアナウンスも聞こえなかった。
「キリン!」
誰かに名前を呼ばれ、おれはゆっくり振り向いた。タヌキだった。
「大丈夫?顔色悪いよー。」
「あぁ、大丈夫だよ。」
「また明日、生きて会えるといいね。」
タヌキが寂しそうな笑みを浮かべ、自分の部屋方向へと歩いて行った。
おれは部屋に戻り、時刻を確認した。
21時37分。襲撃時間まであと23分。
おれの心臓の鼓動は早くなっていく。
部屋で布団にくるまっていると、大きな足音が聞こえた。
(狼…………!)
おれは息を潜め、暫くずっと布団に潜り込んでいた。
22時5分。おれは襲撃されなかったのだと分かった。
あとは明日の朝までしっかり眠るだけだ。
「おはよう。」
おれがロビーにつく頃には他の参加者はほぼ集まっていた。
その場にいないのは____
『やぁ、君達。昨夜の襲撃で鶸野ウグイスくんが退場したよ。』
「占い師……!」
全員の視線がタカミチに向いた。
「オレは狼じゃねぇ。アーマーをしたかっただけなんだが、見破られたな。」
※アーマー…大事な役職を狼から守る為に偽りのCOをし、自分が退場する事。
※CO…カミングアウト。自分の役職を全員に伝える事。狼の戦法にもなる。シーオーとも読む
「霊媒師は。」
手を挙げたものは____いなかった。
「霊媒師が、いない!?」
「いや、まだ潜伏がある。」
「とにかく、ウグイスは占い師真でいいんだな?」
全員が頷いたところで、昼のゲームが始まった。
『今回の順番は『瑠璃山キリン』『紫苑内タカミチ』『若草シカマル』『浅葱タヌキ』
『郷芥子カケイ』の順だ。』
「凶暴度、かな。」
カケイが呟いた。
なるほどと思いながら一番のおれは貝を3個放った。
タカミチは2個放り込み、シカマルはいやらしい笑みを浮かべながら3個放った。
タヌキは眠そうに2個の貝を入れ、カケイはまた見えないように貝を入れた。
カウント13。おれはここは流そうと思い、2個の貝を放った。
15で迎えたタカミチ。カケイには渡すまいと3個の貝を入れた。
タヌキは迷ったように目を瞑り、1個を投じた。
シカマルは迷いなく3個の貝を入れ、夢水を獲得した。
コメント
3件
うわぁ第7話読み終えたよ…!😭✨ 最初の砂になるシーン、衝撃的すぎてページめくる手が震えた…。緋色と琥珀色の砂って表現が美しくて切なくて、一瞬で命が消える残酷さが胸にグサッときたよ。タヌキの「また明日、生きて会えるといいね」ってセリフがもう…この世界の儚さを全部詰め込んだ感じで泣ける🥺💔 キリンの心臓の鼓動が早くなる描写もリアルで、まるで自分もその場にいるみたいだった。続きが待ちきれないよ…!
1