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るる太📱⚡🐼
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「……もしかして、それより大分前の日に俺が、切れたスマホ相手に道端でキレまくってんの、見てた?」
「……見てました。あの日もジム帰りで、元宮さんを見かけて『驚かせてやろう』って近づいたら、急に電話がかかってきて。……あれ、奥さんからの電話やったんやなって、後々気づいたんですけど」
「はず。歓迎会の演技どころか、プライベートでほんまに変質者やってるやん、俺」
実を言うと、空が俺と行動を共にするようになってから、あれほど悩まされていたストーカーの気配がピタリと無くなった。新は当時まだ幼稚園で仕事中の時間やったから、状況的にやっぱり犯人は空しかおらんなと思ってたけど。
あの、恐怖すら感じていたストーカーの始まりは、普段のお茶目で優しい空が仕掛けた、ただの偶然の産物やったんやな。すべての線が、繋がって、今、やっと腑に落ちていく。
それでも、空は俺の方をどこまでも微笑ましく見つめていた。
「……元宮さんの怒ってるとこ見たの、あれが最初で最後です。きっと、誰の前でも見せたことのない姿なんやろなって。だから……あれは俺だけの宝物」
自分の胸をとんとんと指して、穏やかに笑っている。
あんな格好悪い姿を宝物やなんて。どこまでも俺に甘くて優しい空に、胸の奥からどうしようもなく愛おしい気持ちが溢れてくる。
「……俺、空の事が好き」
「え!?」
「ふふっ」
思わず漏れた俺の言葉に、空は照れることも忘れて、ただただ目を丸くしている。
「家族として、とかそんなふんわりしたもんじゃないで? もっと、こう、しっかりとした……」
「こんな下手くそな告白、初めてされたんですけど」
空が言葉を遮るようにして、呆れたように、でも少し耳を赤くして笑った。そんな空の反応が愛おしくて、俺も照れながら笑い返す。
もしも、空の俺に対する好意が俺と同じものじゃなくて、今の俺の言葉が重すぎるものやったとしても、それはそれでいい。
ただ、今のこの愛おしい気持ちを、どうしても誤魔化さずに伝えたかった。
「……じゃあ、今日も疲れたしもう寝よか?」
「え!?」
「あ! いや、そういう下心とかはないで? ちゃんとベッドとソファに別れて!」
いつだったか、空を「かわいい」と言ってしまった時のように、焦って言い訳をする。ほんま相変わらず、かっこつかへんな俺は。
「……じゃあ、俺、元宮さんのお布団とってきますね? 先に歯磨きしといて下さい!」
「そやな、そうする。ありがとう」
急ぎ足で同時に立ち上がって、ゴミ箱の前で鉢合わせになり、二人して戸惑う。空の気持ちも聞けてないし、もう完全にそういう雰囲気ではなくなってしまった。
そんな、気まずそうに視線を泳がせる俺の前に、空がそっと一歩踏み込んでくる。
「……離婚届がきちんと受理されるまで、俺の返事はお預けです」
俺の前髪を優しく掻き分け、空の温もりが俺の額に触れた。
音すらしない、ただ触れるだけの、大切な想いがこもったキス。
「……はい」
頭を撫でられた子供みたいに、素直にそう返事をしてしまった自分にさらに顔が熱くなる。それを見た空が、今度は本当に嬉しそうに、恥ずかしそうに笑った。
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