テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
天乃雷華
ジェヴィン
104
コメント
3件
うわぁぁぁぁぁ、好き、なんだけど辛い!!!!!! リモコンの時言ちゃん亡くなったのかと思ってマジでめちゃくちゃビックリしたぁ…… まぁ、とにかく好きです
うわ、これめっちゃ重い…でも一気に引き込まれたわ。 双子で恋人同士っていう設定もそうだけど、日常の温かさと「秘密がバレて崩れる瞬間」の落差がエグい。昇降口で写真見せられたとこのパニック、すごくリアルに伝わってきた。問が後で言をリモコンで殴っちゃうシーン、読んでて「ああ、もう無理してたんだな」って切なくなったわ。 この後どうなるんだろう…続き読みたいなあ。
※暴力
「mn」 『gn』 《モブ》
蝉の声はまだ聞こえない初夏、徒歩通学の僕らにはお構い無しに照りつける太陽の下で、いつも通り双子の問と横並びで歩いていた
「あつ”~…夏服になんのいつ、?」
『知らない、そろそろじゃない?』
なんてたわいもない会話をしながら、滲む汗を服で拭いた。
ふと目を向けると、
僕と同じように服で頬を拭っている君がいた。 こういう所で双子を感じる
…
僕らには、僕らだけの秘密の関係がある.
僕たちは、
双子なのにも関わらず付き合っていたのだ。
もちろん、兄弟同士が付き合うのは珍しいことだという事は承知の上.
尚のこと、同姓同士で付き合うことはまだ世界中から批判されつつあるということも。
だけど、
好きな人同士が付き合う事は全くもって普通のことでしょう?
あれは、すっきりと晴れ渡った雲ひとつも無い春の日だった。
桜の木の下を歩きながら、数日前に約束したご飯屋さんに二人で行った帰り道、
急に言に「付き合わない?」って言われた時はびっくりしたなぁ…笑
少し考えたけれど、3歩も歩かない内に了承した。
付き合ったからといって別に関わり方が変わる訳では無かったが、
後に好きだという気持ちが深まったのはあの日がきっかけだったのだろう。
いつも通り二人で同じ高校に向かい、二人で同じ家に帰る。
これ以上の幸せは要らなかったし、この幸せを誰にも邪魔されたく無かったから.
僕らが付き合っていることは誰にも公言していなかった、
はずなのに
…
《あ、おはよー東》
「『おはようモブ、』」
《ちょっと2人に話あるんだけど、良い?》
昇降口で出会わせたモブに少し引き留められた僕らは、大人しく話を聞くことにした。
《あの.さ、ちょっっと言いにくいんだけど、
これお前ら?》
そう言ってモブは自身のスマホの画面を見せてきた。
僕と言は蛍光灯の反射で画面が見えなく、お互いに少しスマホに近づいて、目を見開いた
見せられた画面には、近くの公園で二人でデートをしていた時の写真だった。
普通にベンチで会話している所の写真であれば「仲が良くて」と弁明出来たかもしれないが、
生憎その写真の中の僕らは、
幸せそうに手を繋ぎキスをしていたのだ。
「は、ぇ? なん.でこれ、これが??」
いつもしっかり周りを見て、知り合いが居ないかを確認してから恋人同士としてイチャついていたというのに、
突然の事でパニックになり滑舌もおぼつかない僕の横で、
僕よりは落ち着いているように見える言が写真の詳細をモブに聴き込んでいた。
パニックであまり聞こえなかったけれど、ぽつぽつと僕の耳に入ってきた内容は、
この写真を撮った学校の生徒が写真をクラスLINEや掲示板に貼り付け拡散したということ
先生方にまで情報が入り渡っているとも聞こえたような気がする、
『問、どうしたい?…帰る、?』
僕は頷いた。 とにかく家に帰って落ち着いてから行動をしようと、
隣に居る落ち着いた言のおかげで冷静になれた。
前を向きながら歩くと、
すれ違う生徒達にジロジロ見られている気がしてしまって俯いた。
そんな僕の手を言が引っ張ってくれて、一歩一歩は重かったけれど、無事家まで帰ってくることはできた。
言の部屋のベッドに二人で座る。二人分の重さが加わったベッドはギシ、と軋んだ。
僕らの安全地帯に着いて安堵したのか、
それとも冷静になりフラッシュバックしてしまったのか、僕の目からはぼろぼろと涙が溢れ出していた。
『問』
そう一言だけ呟いて、言は僕の手をギュッと握った。
暖かい手のひらと冷たい指先が、僕の右手を包むように握っている。
五分くらいはそのままだっただろう。僕の涙が落ち着くまで二人は蝋で固められたように動かなかった。
『ごめん、俺の確認が甘かった。ごめん』
違う、そういう事を耳に聞き入れたいんじゃない。僕の事をケアしてくれようとした一言なのは伝わる、分かるけど。
カチ、カチ、と時計の針は無情に進む。
時間は朝8:21、
結局次の日も僕らは学校を休んだ。
恐怖でしかなかったから。ありもしない噂が学校中に回っているかもしれない。
はたまた、あの写真が共有されまくっているかもしれない。
LINEの通知は無視した。どうせ見たって僕らに利益が出ることは無いだろうから、
『ねぇ、どうするつもり。』
どうもしない、どうも出来ない。
僕らは翼を折られた鳥のようなもの、今から撤回をしようが認めようが、
あの写真が出回ってしまったのは事実でしかない。
『おい、』
「うッさい、ッ」
緩く握られた拳が言の鳩尾に放たれた。
後ろによろけてガタン、と物が落ちた音と言の呻き声だけが耳に入ってきて、それすらもうざったい。
精一杯息を整える言の上に跨った。さっき落としたリモコンを握って。
頭を守るように腕でガードしている言をリモコンで殴っていた。
1回ずつ僕の喉から声が出ていたらしいが、僕にはよく聞こえない。
『ッも、もん.ゃ”めろ。問、』
僕の身体は、プツッと糸が切れた操り人形みたいに身体中の力が抜けた。
カタ…と音を立て手の中のリモコンがフローリングに滑り落ちたと同時に、
僕の意識は途絶えた。
気がついたのは16時頃で、僕は布団の中に入れられていた。隣では言が寝息を立てて眠っている。
ふわふわの髪を摘んだり、撫でたり、緩く引っ張ってみたりした。それで気づいた、
言の頬には涙の線があったのだ、乾ききっていない。
言は起きる気が無かったから、起きないように頭をそっと腕で抱えてまた眠る。
次起きる頃には日は沈んでいるだろうな、そんな事を考えながら軽く瞼を閉じた。
次に目覚めたのは22時を過ぎた頃だった。
言が料理をしているのを目の端に、重い上半身をゴロリと起こし上げて、ベッドから立ち上がる。
まだ閉じようとしている瞼を擦りながら、キッチンに足を引きずり、水を1杯汲んだ。
『シチューだけど、食べる?』
軽く頷いて一気に水を飲み込む、
水道水じゃなくて麦茶にすれば良かったなぁ。
終わり!
こういう緩やかに破滅に向かっていくお話がめちゃめちゃ好みです
続きはあるかどうか分かりません☹️
また次回