柊「……笠井?」
先生は心配そうに俺を見遣った。
俺は純粋そうに笑って先生を見返した。
『あは、先生、ありがとうございます。』
先生は目を見開いた。変な冷や汗をかいている。
先生の首を、先生の汗が伝ったのが見えた。
俺は笑顔を見せたというのに、今にもぶっ倒れそうな程に頭がクラクラして仕方がない。
柊「……。」
先生は何も言わずに俺の目をずっと見る。何故?
簡単。
俺の目が熱い。
ぽた、と土に水が染みて、色が濃ゆくなる。
薄く、目を開けばそこには自分でも分かるほど黒い目がそこに鎮座しているのだろう。
あくまで、自分自身の顔だからわかんないけどね。
柊「……なぁ、高校、卒業したら、お前は何がしたい?」
急に訊かれたその質問。
_________俺には、答えるのにかなりの時間が掛かった。
『…………俺は…。』
解らない。
想像もつかない、が正解だろうか。
今にも俺は発狂しそうだった。
『……卒業したときには、もう……
_________此処には居ませんから____』
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