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ぷち
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いつも通りの日常がある事で一変した。
だがそれは、とても大切な存在に変わっていき、なくてはならないものになっていった。
トレーニングルームでは隼人とフェネスとハウレスとアモンとラムリがトレーニングをしていた。
「っハァっハァハァっ…もう、無理。」
「よく頑張った方だな。よし!少し休憩してからまた再開するか。」
ハウレスが床に倒れ込んだ隼人に言うと、アモンとラムリの方へ向きちゃんとしているかをみてみると、ラムリが明らかに手を抜いているのが分かった。
「ラムリ!少しは隼人を見習ってみても良いんじゃないか?…アモンも手を抜いてるな?」
「げっ…ラムリのせいでバレちゃったじゃないっすか!」
隼人はアモンとラムリのサボりを見ていたが息を整えた後、座り直してタオルで顔を拭き水を飲んでいるとドアをノックする音が聞こえた。
「皆んな頑張ってる?」
主が入って来ると、その場に居た隼人と執事達は皆んな姿勢を正し丁寧に挨拶をした。
「…なんか隼人がその挨拶するのちょっと慣れないけど、嬉しい。ちょっとしたもの作って来たんだけど、…皆んなどうかな?」
ラムリはすかさず主の元に駆け寄り、抱き締めに行った。アモンも主が来た事で、今日のトレーニングを終わらせられると思い嬉しそうにしていた。
「ナイスタイミングっす!じゃぁこれから休憩という事にしてトレーニングはまた明日からっすね〜♪」
「主様。こちらへどうぞ。」
ハウレスは溜め息をつき、フェネスは主のために座る場所に誘導すると、すぐに主の周りに座りだした。
ラムリは主の手を見ていたのだが屋敷に来るための指輪だけだったのに、いつからかずっと左右の薬指に指輪がある事が気になっていた。
「…主様、ずっと気になってたんですけど左右の薬指の指輪って…」
ラムリは歯切れの悪い言い方をしていたのだが、主はちゃんと指輪の事は話していない事を思い出してこの際、話す事にした。
「私の左手の薬指のはアモンに貰ったの。ちょうどアモンが左手に着けてるバングルとお揃いなの。」
アモンは左手のバングルをこれっすねと言いながら、皆んなに見せた。
「指輪の方が良かったかな…って、思ったっすけど戦闘の時とかで汚れちゃうかもしんなくて買わなかったっす。」
アモンは少し残念そうにしていたが、主がすごく似合ってると言うと頬を緩め嬉しそうにしていた。
「右手の薬指のは隼人に貰ったの。多分、隼人も着けてると思うんだけど…」
隼人は左手に指輪を着けていたため、これだろと言いながら皆んなに見せた。
「…指輪とか買った事なかったけど、俺の気持ちは結婚指輪でも大差ねぇって思って買ったんだよ。…でも、結婚指輪って高いんだな。」
主はそうとう高かったんだろうな…と思いながら自身の指輪を見ていた。
「でも、アモンも隼人もよく私の指輪のサイズ分かったよね!」
「…だって、屋敷に来る時の指輪がだいたいどれくらいなのか分かれば後は簡単だろ?それに寝てる間に測れるじゃん。」
隼人はそう言うと、主が持って来たサンドウィッチに手を伸ばして食べ始めた。かくいうラムリは少し寂しそうにしていた。
主はラムリの側に行き、頭を優しく撫でた。
「ラムリ、指輪の事は許して欲しい。私にとってアモンと隼人は特別だから…。 でもだからといって、他の執事達の事を蔑ろにする訳じゃないよ。
私は皆んなの事、すごく大切で大好きなのはずっと変わらないし、側に居て欲しいって思ってるよ。 大好きだよ、ラムリ。」
主がそう言いラムリの額にキスをするとラムリは主の胸に抱き着いた。
「僕も主様の事、大好きです。僕の事1人にしないで下さい。僕…主様が居なくなっちゃったら、耐えられないです。」
主はラムリの頭を撫でながら大丈夫だよと言い続け、ラムリの心が収まるまで抱き締めていた。
隼人は普段明るいラムリの心の奥底では孤独に怯えているのだなと思い、アモンが前に言っていた言葉を思い出していた。
『…執事達は皆んな、何かしらの絶望を経験した人間が悪魔と契約して悪魔執事になったんすよ。』
隼人は前にアモンに話した事を此処に居る執事達にも話したいと思い、口を開いた。
「…俺はお前ら執事達の事も守りたいって思ってる。俺は剣を振るう事は出来ねぇ…俺に出来る事なんて限られてるけど 何でも良いから…頼ってくれると嬉しい。」
主は隼人が執事達の事も守りたいと言ってくれた事が嬉しかった。自身が大切にしているものを、大切な人が守ろうとしてくれている事に心が温まるものがあった。
「…隼人も、そういう風に思ってくれてるんだね。ありがとう。」
隼人の言葉にハウレスとフェネスとラムリは普段聞かない言葉を聞いた事に驚いたが、すぐに笑みを零し隼人の熱い想いを確かに受け取った。
「ありがとな、隼人。」
「ありがとう、そう言ってくれるだけでも嬉しいよ。」
「そうだね〜、ふふ〜ん♪隼人っちも僕の事も頼ってくれて良いんだよ。」
執事達の仲間として、これからもよろしくと言わんばかりに執事達は隼人と抱き合った。
アモンは隼人に以前同じ事をされた事を思い出し、傷の事を話すのもそう遠くはなさそうだなと思っていた。
コメント
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うわあ、第37話の番外編、めっちゃ良かった…! 日常回なのに執事たちの関係性がぎゅっと詰まってて、特にラムリの寂しそうな表情と、それに気づいてちゃんと撫でてあげる主の優しさにグッときた。隼人が「守りたい」って口に出したのも熱いし、アモンのバングルとお揃いの指輪の話とか、細かい愛情表現が刺さるわ。みーさん、毎回キャラの心情を丁寧に描いてくれてありがとうございます!