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私は今日この学校、ペーパースクールに入学する。
理由は他でもないあの教師だ。街で見かけたときから私の世界はがらりと変わった。
あの人を見つめていたい、あの人と話したい、あの人と友達になりたい、付き合いたい
彼女を見て、彼女のことを思うと段々と思いが変わっていった。
ある日いつものようにあの人を見ていると知らない男がいた。男は彼女のことを「circle」と呼んでいた。circleさん、かあ。いい名前。
日を重ねる度にcircleさんとあいつは距離が縮まっている。彼女には見たことがないほどの笑顔があった。私の方が先に知っているのに。と思うとどうにも胸が苦しく頭が痛くなった。正直あの場であいつを八つ裂きにしてやりたかった。でもあの人が悲しんでしまう、なにより自分にはそんな力が無い。
最悪だ。circleさんがついにあいつと恋人になった。どうにかしてあいつと彼女を引き離したい。
だから図書館で見つけた魔導書に書いてあった魅了魔法を必死に練習した。どれだけ吐いても、頭が痛くなっても。だってこうしている間にもどんどんとあの二人は仲が良くなっている。私は焦りを覚えながら練習した。どれだけの犠牲を払ってもだ。
最初は小動物、それから人、そして自分よりも遥かに大きい動物。
自分と同じくらいの大きさの生き物までは順調だったがに最後には手こずった。自分の体に入る魔力が容量ギリギリなのだろう。驚くほど上手くいかなくて何回も血まみれになった。ついに上手く催眠がかかった時は嬉しくて、今までの傷が、今までの辛さが報われ無くなった気持ちになった。
そして魔術以外にも数学や化学、語学に歴史なども学ばなければいけなかった。そこもばっちりだ。特にcircleさんに関わる数学を中心に仲が良いらしいBloomieさん、Thavelさんの教科にも手は抜けない。
そしてついに私はペーパースクールに入学することが出来た。周りにも私と同じ新入生がいる。そんなことはどうでもよく、今すぐに催眠をかけて自分のものにしたい。その気持ちをぐっと堪えて私は学校へ1歩踏み込んだ。