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次の日の朝。
いつも通り登校した。
少し周りの目線が気になるがどうってことはなかった。
学校についても目線が少し目立った。
なぜそんなに目立っているのかはわからない。
けど、堂々と歩いて見せた。
ci「しゃーおさんっ!」
sho「…ん?どしたん?」
ci「…怪我、どうしました?」
怪我について聞かれて冷や汗が出る。
話したい。けれど…
お母さんから言われている通り、俺の声は聞きたくないだろうから…
息を呑む。
sho「いや!昨日遊んでたら大きく転倒しちゃってさー!」
ci「…」
なぜか沈黙が続く。
俺は普通に話したつもりで_______
ci「あの、失礼かもですけど…嘘ですよね?」
sho「…えっ」
ci「えっ、ち、ちち違いましたかね?!それだったら…えと…」
sho「…」
そこでわかった。
自分の気持ちが。
自分はただ…
………ただ気づいて欲しいだけだった。
この気持ちに気づいて欲しかっただけだった。
自分の話を聞いて欲しかっただけだった。
…自分のことを、見て欲しかっただけだった。
涙がドバッと溢れてくる。
ci「えぇーっ?!ちょ、えっと…こっちきてください!!!」
彼に手を引っ張られる。
彼の後ろ姿は、少し大きく見えた。
sho(…あーあぁ。何でこんなに自分は弱いんだろう…。)
ふと心の中で、そう思った。
…………………………
ci「ええっと…」
sho「…うぅ…グズッ…」
俺たちは階段下に来た。
俺はなぜか涙が止まらなかった。
止めたくても止められなくて、ただ泣くしかなくて。
恥ずかしくて、無力な自分が嫌で、何もかもが嫌になってしまう。
ci「…なんかありました?」
sho「…。…っお”とうさんはっ…!浮気しちゃったから…」
「おがあさんがっ、精神おかしくなっちゃって…」
ci「…はい。」
優しい声。
穏やかな声。
気持ちが落ち着く。
sho「…おかあさんも…暴力するようになっちゃったけど…でもっ、それでも…っ!認めてもらいたくて…!」
ci「っ…」
sho「…声も、顔も…見たくも聞きたくもないって言われるから…」
「やから…もう…自分は…」
ci「っ!」
sho「生まれてくるんじゃ_______」
ci「大丈夫やからっっ!!!!」
sho「!!!」
彼の声が頭の中で響き渡り、彼に抱きしめられる。
sho(あったかい…あぁ、人だなぁ…。)
胸がぽかぽかする。
なのに…
sho(…なのにこいつは…なんでこんなに手が冷たいの?)