呪いという約束

自分が嫌だった。陰気で、口下手で、生意気で、そのくせ誰かの指示には逆らえない弱者の自分が。
あいつはいつでも明るかった。陽気で、ポジティブで、優しくて、人のことをよく考えてるあいつが大好きだ。
いつもの日常を送っていたある日、俺には新たな呪いがつけられた。

違うね

才能のある人から何をされようが才能のない人からすればただの煽りにしか見えない。屈辱だ。
それでも君は違うって心の中で信じてた。僕のことをわかってくれる人だって。でも、君もその部類で。
でも最後にわかったのは、"やっぱり違う"ってこと。

みんなの光

もう疲れた。
勉強も、運動も、道徳心も、いい子でいるのも、優等生でいるのも、辛くてしんどい。
そう気づいたのは本当に遅くだった。優等生は怒られないから楽かもしれない。…けど、それ以外は？他人からの期待、重圧、責任……全てが重荷となって、俺に襲いかかっているのは、案外気づかないもの。
だから、俺は悪になる。

価値観

昔から小説家とか脚本家とか、物語をつくる仕事に憧れていた。もちろん将来の夢の候補の一つとして考えていたし、副業とかでもいいからなりたいとか思っていた。
そんなある日、俺はその夢を諦めた。

クラリネットの音

柔らかくて暖かい音がクラリネットの音。
少し切なく感じる音がクラリネットの音。
いつものうるさい彼らの声も、幸せの音。

この声が嫌いだ。

みんなと違うこの醜い声が大嫌いだ。
だから僕は、喋ることをやめた。

あの日のキセキ

_______何もわからない。
最後に覚えているのは、周りの音を掻き消すような強い雨の音と、俺を運ぶ誰かの姿。
目を覚ませば、俺は記憶喪失になっているのだとか。
記憶を取り戻す過程は本当に辛かった。思い出すたびに酷い頭痛が俺を襲い、映像が映し出されるような感覚があった。
思い出したとき、それはまさに奇跡だと思うしかなかった。
あの日から、思い出すまでのキセキを、ご覧いただきたい。

僕らの日常

僕は無力だ。
行動を起こせない。
助けて欲しかった。
認めてもらいたかった。
そんな思いが彼らを導いたのだろう。