テラーノベル
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入学式が終わり、一年三組の生徒たちは教室へ移動した。
教室に入ると、黒板には座席表が貼られている。
先生「名前順だから自分の席座れよー」
担任がそう言う。
生徒たちは一斉に席を探し始めた。
なつも窓際から順番に名前を追う。
🍍「あった」
自分の席を見つけて近づく。
そして。
隣の席を見て固まった。
そこには。
入学式でひと目惚れした相手がいた。
🦈「あ」
向こうも気付く。
大きな瞳がぱちぱちと瞬いた。
🦈「なつくん!」
笑顔。
可愛い。
🦈「隣だね!」
嬉しそうに言う。
なつの心臓は朝から働きすぎだった。
🍍「そうみたいだな」
平静を装う。
装えていない。
全然装えていない。
でもこさめは気付いていない。
🦈「やったぁ!」
無邪気に笑う。
可愛い。
本当に可愛い。
🍍(神様ありがとう)
なつは人生で初めて神に感謝した。
ホームルームが始まった。
担任の自己紹介。
学校説明。
配布物。
いろいろある。
こさめは真面目に話を聞いていた。
時々メモを取る。
分からないところには小さく首を傾げる。
そしてそのたびになつの心臓が跳ねる。
🍍(かわいいな)
ずっと思っている。
さっきからそれしか思っていない。
ホームルームが終わると教室は一気に賑やかになった。
みんな友達作りに忙しい。
当然こさめの周りにも人が集まる。
モブ1「こさめくん!」
モブ2「髪きれい!」
モブ3「さっきの人たち何だったの?」
🦈「あぁ〜……」
こさめが頭を抱える。
🦈「兄です……」
教室中が笑った。
モブ2「めっちゃ愛されてたね」
🦈「恥ずかしかった……」
耳まで真っ赤だ。
なつは少し笑う。
すると。
ガラッ。
教室の扉が開いた。
?3「こさめちゃーん」
こさめが固まった。
聞き覚えがあるらしい。
振り返ると。
そこには二年生の制服を着た男子がいた。
優しそうな顔。
どこかこさめに似ている。
🦈「あっ、みこ兄」
みことだった。
👑「忘れ物」
そう言って小さな袋を差し出す。
🦈「わっ」
こさめが慌てて受け取る。
👑「朝ごはんの時に置いてったでしょ」
🦈「ほんとだ……」
👑「ちゃんと確認しなきゃだめだよ〜」
🦈「ごめん〜」
兄弟の会話というより保護者だった。
クラス全員が見守っている。
みことは周囲を見回した。
そしてにこっと笑う。
👑「みんな、こさめちゃんをよろしくね」
静寂。
「「「こさめちゃん?」」」
教室中が反応した。
こさめは机に突っ伏した。
🦈「やめてぇぇぇ……」
👑「なんで?」
🦈「学校だから!」
みことは本気で分かっていなかった。
その時だった。
みことの視線がなつに向く。
正確には。
こさめの隣に座るなつに。
🍍「ん?」
みことが近づいてくる。
なつは少し身構えた。
👑「君」
🍍「はい」
👑「こさめちゃんの隣なんだ」
🍍「そうだけど」
👑「ふーん」
じーっと見られる。
嫌な予感しかしない。
👑「仲良くしてくれる?」
🍍「まあ」
👑「でも変なことしたらだめだからね」
笑顔だった。
優しい笑顔。
なのに圧がある。
なつの本能が言っていた。
この人、絶対ブラコンだ。
重症の。
🦈「みこ兄!」
こさめが慌てる。
🦈「なつくん困ってる!」
👑「そう?」
🦈「そう!」
みことは少しだけ笑った。
👑「ごめんごめん」
全然悪いと思っていない顔だった。
やがてみことは帰っていった。
教室には再び賑やかな空気が戻る。
モブ4「お兄さん面白いね」
誰かが言った。
こさめは遠い目をした。
🦈「まだ一番マシなんだけどね……」
🍍「え?」
なつが聞き返す。
こさめはぽつりと呟いた。
🦈「らん兄が一番やばい」
🍍「そんなに?」
🦈「うん」
即答だった。
その顔は本気だった。
らん兄ってことは‥一番上だっけ
なつは少しだけ笑った。
プロローグ♡500ありがとうございます!!
2度見しちゃいました‥笑
#いるなつ
3e1
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# 梅雨の妖精
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コメント
1件
みぅ🤍🥀です! 第2話、読ませてもらいました〜🌙 なつくん、隣の席がまさかの一目惚れ相手で心臓爆発しそうになってるの可愛すぎました笑 「神様ありがとう」って、もう完全に恋に落ちてるじゃないですか…! こさめくんの無邪気な笑顔とか、メモ取る時の首傾げとか、一つ一つの仕草にドキドキしてるなつくんの心情がすごく伝わってきて、こっちまでニヤニヤしちゃいました🥀 そしてみこ兄登場!「こさめちゃん」呼びでクラス中が固まるシーン、面白すぎて吹きました。しかも「らん兄が一番やばい」って…兄弟カオスすぎませんか?!続きが気になります! 藍翠さん、素敵な日常と恋愛の空気感をありがとうございます!次話も楽しみにしてます🤍