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アンジェリカの乗った馬車が襲撃されてから一週間が経った。
ジークハルトの奮闘の甲斐あってケガのなかったアンジェリカは、心身ともにすっかり回復していた。
しかし、皇帝から「しばらくの間外出禁止」と固く命じられ、この一週間は部屋から一歩も出られずに過ごしていた。
せっかく時間ができたのだからと、記憶が薄れないうちにこれから三年間で起こるであろうことなどを日記帳にまとめていたが、一週間も時間があればもう書くこともない。
読み直してみると、いかに自分が無知で世間知らずで、ただ無為な日々を送っていたのかわかる。

ふぅと息を吐き、ペンをテーブルに置くと、窓の外を眺める。
親衛隊兵たちが警護のために歩き回っているのが見えた。事件続きだったからだろうか、以前より兵の数が増えているように感じた。これでは脱走もままならないだろう。

(ジークハルトに謝りたいのに一歩も*****************************

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