あれから道中何回もミメイくん、と声を掛けたがなんの反応も返ってこず悶々としていたらいつの間にか家に辿り着き、寝室のベッドにドサリと珍しく乱雑に放られた。
「っ、ミメイくん、話を聞いてください」
僕を寝具に放ってすぐに着込んでいた服を淡々と脱ぎ始めるミメイくんに再び声を掛ける。
「おーおー、言い訳なら聞くで」
「僕、ほんとミメイくんからの連絡気づかなくて、まじで悪気は無いんです!反省もしてますし、ミメイくんが言うなら今度からこまめに連絡取りますから、」
ミメイくんに必死に弁解をして、最後に許しを乞おうとすると、それを遮るように眼前に携帯を提示された。
それはMay4との連絡のやり取りをしていた画面だった。
「じゃあこれの言い訳も聞きたいねんけど」
「っ、え…」
最後のやり取りの時刻を見ると、それは僕があの少女に話しかけられる前くらいの時間帯。
「っ、いつの間に僕のスマホっ…!」
慌てて携帯を取り返そうとするも目の前にあった携帯を持っているミメイくんの腕にひょいと避けられ、それは適わなかった。
「これって俺が丁度お前に連絡寄越した時間やと思うんやけど、その頃は悠長にお友達とお話してたんやな〜」
目の前で腕を組み、こちらを見下ろすミメイくんは心底不機嫌そうに皮肉を放つ。
「いや、でも気付けなかったのはしょうがな…」
「言い訳はもうええて」
最後まで足掻いて弁解しようとする僕に呆れたような言葉を放ちこちらの肩を押してきて、重力に従って上半身も寝具に沈んだ。
「俺を不機嫌にした、それでやる理由は十分やろ」
◇◆◇◆
「っ、あッ、まってミメイく、」
トントンと乾いた肌がぶつかる音に、上擦った喘ぎ声が重なって響く。
「待つわけないやろ」
かれこれもう長いことミメイくんと行為をしている。時間は確認出来ないから分からないがもう3回目に移るこの行為は、2時間は間違いなく経つ気がする。
「も、許してくださ、いッ、」
律動に合わせて声が途切れ、合間に喘ぎが混じるがもうそれを恥ずかしがる気力も残ってなかった。
「ピラフ」
唐突に名を呼ばれたものだから、不思議に思って顔を上げるとそこにはもう余裕のなさそうなミメイくんが軽く息を荒くしていた。
「許して欲しいなら何したらええと思う?」
その言葉に意味をすぐ理解して、そういえばこの行為中一度もその言葉を言っていないことに気づいた。
「っ、あッ、ごめ、なさ、」
はっきり聞き取れたかも怪しいその言葉を耳にすると途端ミメイくんは口端をにぃと吊らせ、腰の速度が速まった。
「あッ、んぁっ、はげし、」
いきなり激しくなった快感に堪らず指が白くなるまでシーツを力を込めて掴む。
「ちゃんと言えたご褒美あげたるわ」
そう言うと、最後だと言わんばかりに激しく腰を打ち付けられ、視界がチカチカとなり、頭が馬鹿になってしまいそうな状態でやっと果てる瞬間、身体が大きく反って意識を失った。
◇◆◇◆
そして翌日、会場に来たピラフの首元に大量の赤い鬱血痕と、やけに機嫌が良さそうなミメイに妙に怯えるピラフ星人を見て、会場の場の全員が察して心の中で悪態をついたのはまた別のお話。
コメント
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なんだこれは…あまりもエッチすぎる…逮捕!!()