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学校が終わり、すちは自分用の傘と昨日らんに渡された傘を持って行っていた為、傘を忘れた様子のらんに借りた傘を返した。
桃『 あれ 、錆 とか なくなってる 。 』
翠『 え 、ごめん 、ちょっと 気になって 。 』
桃『 いやいや 、ありがと! ごめんね 、手間掛けさせて 。 』
翠『 大丈夫だよ 、俺 が 頼まれてもないのに やったことだし 。 』
すちはらんが不満を持ったのかと不安に駆られたが逆にらんに感謝され、また自分を謙遜した。
桃『 そろそろ 行こ − 。 』
翠『 は − い 。 』
下駄箱へ行って上履きを定位置に入れて自身のサイズにあったローファーを履く。
そして二人は空の雨模様を見て傘を広げた。
二人は少し距離を取って隣を歩く。
らんは自分よりも身長が低い為すちはらんに歩く速度を合わせた。
桃『 ぅお 、すち 場所 変わろっか ? 車 の 水飛沫 浴びてるけど 。 』
翠『 らんらん の 足 が 濡れるより マシ 。 』
歩道側を歩くらんが車道側を歩くすちの足元を見て心配そうに言った。
すちのズボンの先部分は車が水溜りの上を走った影響で飛んだ水飛沫によって濡れていたのだ。
すちはその言葉にらんの方が優先という意味合いの言葉を発した。
翠『 … どうしたの ? 体調悪い ? 』
桃『 いや ? なんでもない 。 』
瞬間的に俯いたらんを案じてすちは屈みらんの両頬を持った。
らんはなにもないといつもの笑みを溢し、その笑みをみて胸を撫で下ろしすちも顔を綻ばせた。
翠『 もう 夏 に なるけど 、こういう雨の日 は 寒いんだから 上着 か セ − タ − ぐらい は 着ないとダメだよ 。 』
すちは少々青筋を立てながらも自分の上着を脱ぎ、らんにその上着を羽織らせた。
『わかった?』とらんに念を押してらんは申し訳なさそうに頷くことしかできない様子だった。
すちとらんは元の距離に戻りまた歩き始めた。
翠『 自転車来てるよ 。 』
桃『 ん 、ごめん 。 』
翠『 うんん 、大丈夫 。 』
すちはらんの後ろから来ている自転車を視界に収めてすぐにらんを抱き寄せて自転車に道を譲った。
桃『 すちって それ無自覚ってやつ ? 』
翠『 なにが ? 』
桃『 んや 、すち は いっつも そ − か 。 』
翠『 一人 で 会話 完結させないでよ 。 』
桃『 仕方ない仕方ない 。 』
翠『 だから 何が 。 』
らんは腰を低くして下からすちの横顔を眺める。
すちは自覚がないようで期待はずれの答えを出した。
そんなすちにらんは呆れたように話をはぐらかした。
桃『 俺 の 家 に れっつらご − 。 』
翠『 今 話 はぐらかしたろ 。 』
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黄『 おかえり! らんらん ! あ ! すちさん も お帰りなさい ! 』
桃『 ただいま − ん ! 』
翠『 ただいまです ? 』
玄関を開けたら奥の部屋からドタバタと大きな足音を立てながら玄関へ走って満面の笑みで二人を迎えたのはらんの弟であるみことだった。
黄『 らんらん っ 、んふ っ 、やわか ぃ っ 。 』
桃『 んは は っ 、やめてって 、ふ はは っ 。( 笑 』
みことは自分よりも身長の低いらんのことをぎゅぅっ と強く抱き締め互いの頬を擦り合わせて嬉しそうに微笑んだ。
らんは笑って嬉しそうにみことを受け止めていた。
翠『 … 仲良いんだね 。 』
桃『 うん 、兄弟だからね 。 』
黄『 やっぱり そうですか ? 嬉し ぃ です ! 』
仲のいい兄弟のその光景を見て、(俺がみことくんだったら。)とすちは胸が締め付けられる感覚を覚えた。
黄『 二人共 服濡れとるやん ! 着替えといで ! 』
桃『 俺 は いいけど 、すち の 着替え は ? 』
桃『 俺 すち より 身長低いし 。 』
黄『 俺 貸すで ! 多分 身長同じやしな 。 』
桃『 すち 、それでいい ? 』
翠『 うん 、いいよ 。ありがとう 。 』
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黄『 やったら 着いてきて下さい ! 俺 の 部屋 こっちやから ! 』
翠『 ぁ 、はい 。 』
みことは二人の服が少し濡れていることに気づき、着替えることを勧めた。
らんはそれに賛成してすちの替えの服はみことに任せることになった。
みことは自分の部屋へすちを連れていく為に手招きをした。
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黄『 このクロ − ゼットんなか から 自由 に 選んで貰ってええですよ! 』
翠『 いや 、勝手 に 選ぶ のは ちょっと 申し訳ない … 。 』
みことの部屋に入った二人は大きなクローゼットを開いてどの服にしようかと悩んでいた。
みことはすちに選ばせようとしたがすちは申し訳なさそうで、みことに任せた。
黄『 すちさん って らんらん の こと 好きですよね 。 』
翠『 え 。 』
黄『 んぇ っ !? 違うんですか !? 』
翠『 … そうだけど 。 』
黄『 やっぱり !! 』
いつの間にかすちのらんへの気持ちはみことに気づかれていて、そのことにすちは動揺せざるを得なかった。
すちは渋々そのことを認め、みことは自身の考えが間違っていなかったと安堵した。
翠『 なんでわかったの ? 』
黄『 わかりやすいからです ! 』
因みにとすちは何故知ったのかと聞いた即答でみことは答えてきた。
その言葉にすちはガクッと肩を落としてそんなにわかりやすくしていたことに焦りを感じた。
黄『 ん − らんらん の こと 好きなんやったら 。 』
翠『 そんな 一々 言わないでよ 。 』
黄『 ごめんやて 、… これとかどう ? 』
みことの言う言葉に反応して嫌がるような素振りを見せるすちにみことは謝罪した。
そしてやっと目的の服を見つけた様子で、これでいいかとすちに確認を取った。
黄『 らんらん が いっつも 着とる 俺 の パ − カ − 。 』
翠『 … 兄弟 で 彼シャツ してるの ? 』
黄『 その思い込みえぐいて 。 』
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コメント
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すちみこの絡みおもろすぎwww 続き楽しみすぎる!