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第7話「???-曲パロ」の続き?です。
そちらを読んでからこちらを読むと楽しめるかと。
知っている。
あいつが、魁星が、クマのキーホルダーに呪いをかけたこと。
まあ、呪いと言っても恐ろしいものでは無い。
呪いをかけてくれただけだ。
「オレが、魁星を忘れませんように」と。
それを、呪いにしたのは、他でもない、オレだ。
あの日、言ってしまった。
「またね」と。
その言葉が、呪いを呪いに変えてしまった。
『また』という言葉は、『再び』という意味だ。一年後になるとは思わなかったが。
言霊は、侮ってはいけないのだ。
友人はそれを、魁星の強い呪いだと判断した。
彼が、新米呪術師で良かった。
分かっている。
彼が、オレのことを大切に思ってくれていることも、
彼が、自分の意思で、呪いを祓おうとしていることも。
そんなことは、させない。
オレは、一生
彼を、
彼の存在を、
彼が痣のことで虐められ、オレが救えなかったことを、
彼があの時、死のうとしていることを分かって、止められなかったことを、
忘れたくない。
忘れてはいけない。
忘れることなど、許されない。
なぁ、魁星。
また、一年後ね。